
脱退発表の詳細
鈴木貴雄は4月27日、Xアカウントで直接ファンへ報告した。投稿全文では、長年のメンバー間衝突が度々あったことや、2025年に運営方針の違いで大きく揉めた点を挙げ、田淵智也から「20周年を経て疲れきってしまった、辞めたい」との打診があったと明かした。鈴木自身が疲労の大きな原因の一つだったと自己分析し、バンド存続を最優先に自ら身を引く決断をしたと説明した。
「自分が抜けることでバンドが無くなってしまってはもったいない」との思いから、解散ではなく活動休止の形を選択。ここ1年で諦めと決意を固め、個人の今後やりたい活動にも希望を持っていると前向きに語った。ラストライブは2026年7月15日、幕張メッセ国際展示場での『Sentimental Period』。事務所SMAは公式サイトで現体制終了と活動休止を発表し、22年間の3人活動への感謝を述べ、3人の今後を温かく応援する姿勢を示した。
斎藤宏介はブログで「ここ数年、三人での存続の形を模索し続けてきたが、バンドとしての美学を貫く田淵と個人の表現を追求する鈴木の正義が交わらなくなった」と説明。互いの信念を尊重する内容で、円満な別れを印象づけた。事務所はファンに対し、直接の問い合わせやSNSでの憶測・誹謗中傷を控えるよう呼びかけている。
バンドの活動歴とメンバー
UNISON SQUARE GARDENは2004年7月24日に結成された。斎藤宏介が高校時代のバンド仲間である田淵智也と鈴木貴雄を誘い、初スタジオで「星追い達の祈り」を演奏した日を公式結成日とする。当初は「ユニゾン」と名乗り、9月25日にUNISON SQUARE GARDENに改名した。2004年7月31日にはヤマハ主催TEENS’ MUSIC FESTIVAL楽器店大会で大賞を受賞し、注目を集めた。
2008年7月23日に1stシングル「センチメンタルピリオド」でToy’s Factoryからメジャーデビュー。以降、アニメ・ドラマタイアップを積極的にこなし、ライブ中心の活動を展開。2011年に初の日比谷野外音楽堂公演、2015年に初の日本武道館公演「fun time 724」、2023年に9thアルバム『Ninth Peel』でオリコン週間アルバムチャートおよびBillboard Japan初の1位を獲得、2024年結成20周年で武道館3DAYS公演を成功させるなど、着実にキャリアを積み重ねてきた。
メンバー3人は全員1985年生まれの同い年。斎藤宏介(ボーカル・ギター)は帰国子女でリードボーカルを担当、田淵智也(ベース)はほぼ全曲の作詞作曲を担う音楽的中心人物、鈴木貴雄(ドラムス)はパワフルで変幻自在のドラミングがライブの熱量を支えてきた。公式ファンクラブ「UNICITY」も約3万人規模の会員を抱え、忠実な支持層を形成している。
代表曲とバンドの人気
バンドの人気を象徴するのはアニメタイアップによるヒット曲群だ。以下に主な代表曲とその成績をリストでまとめる。
- シュガーソングとビターステップ(2015年5月リリース、10thシングル):アニメ『血界戦線』エンディングテーマ。オリコン週間5位、Billboard Japan Hot 100で1位。物理CD累計約7万から10万枚規模、Spotify再生回数8700万回超。現在もプレイリスト常連の最大メガヒット。
- オリオンをなぞる(2011年5月リリース、5thシングル):アニメ『TIGER & BUNNY』前期オープニングテーマ。初のブレイク曲で累計1万9千枚超の売上。
- 春が来てぼくら(2018年):アニメ『3月のライオン』オープニングテーマ。オリコン週間5位。優しいバラード調で根強い人気。
- Phantom Joke(2019年):アニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』オープニングテーマ。オリコン週間5位、登場23週。
- カオスが極まる(2022年):アニメ『ブルーロック』オープニングテーマ。最近のヒットでYouTube Musicなどで高再生。
- うるわし/アザレアの風(2026年):最新タイアップ曲として注目。
2023年の『Ninth Peel』でアルバム初1位を獲得し、Spotify月間リスナー約92万人、YouTube公式チャンネル登録者約62万人を維持。ライブ動員力が高く、武道館やKアリーナ横浜クラスで安定した集客を実現。コアファン「ユニゾニスト」の忠実度と、キャッチーなメロディと個性的なアンサンブルが魅力で、中堅ロックバンドとして根強い支持を集めている。
ファンの反応
発表直後、Xを中心に衝撃の声が相次いだ。「本当に発表されちゃった」「ショックで言葉が出ない」「突然過ぎる」「途方に暮れている」といった悲しみの投稿が目立つ一方、「22年間ありがとう」「鈴木の決断を尊重する」「胸が熱くなった」「有終の美を飾ってほしい」と感謝と理解を示す声も多数寄せられている。ラストライブ「Sentimental Period」への期待が高く、「幕張で全力で楽しむ」「絶対に行く」「これまでのステージが特別になる」と前向きなコメントが続いている。事務所の呼びかけに応じ、誹謗中傷は少なく、ファン層の成熟度がうかがえる。
鈴木のYouTubeチャンネル継続や、3人の個別活動を応援する温かいムードが広がっている。UNISON SQUARE GARDENの22年間は、日本のロックシーンに確かな足跡を残した。活動休止後もメンバーそれぞれの新章が注目を集めそうだ。



