
VTuberのニキ【すごいイケメン】が10月31日、イラストレーター・風羅への制作依頼をめぐるトラブルについて経緯を公表し、謝罪した。双方の声明では、仲介業者による連絡の未伝達や制作管理の破綻が明らかになった。ニキは、発注者である自身の確認不足も認めている。
風羅の連絡がニキに届かず 仲介会社が契約内容も共有せず
風羅の説明によると、依頼を受けたのは2025年7月1日。当初は、ニキと自身の間に仲介業者が入る形だと認識していた。しかし実際には、元制作プロデューサー、仲介会社の担当者、業務委託業者など、複数の窓口を経由する構造になっていたという。
仲介会社と業務委託業者は、契約に関する内容や風羅からの質問、2026年4月以降の連絡をニキに伝えていなかった。依頼内容や確認事項の一部についても、事実と異なる内容が双方に共有されていたと説明した。
動画の公開予定だった4月を過ぎ、8月末を過ぎても風羅への連絡はなかった。事実確認の過程で一時的に連絡が取れた業務委託業者は、進展がない状況で、その後の連絡を失念していたと回答したという。
作者を番号で指定、契約条件も確認せず ニキが認めた責任
ニキ側の社内でも、制作進行を担当していた元プロデューサーと徐々に連絡が取れなくなり、業務が破綻していた。関係者の連絡用Discordサーバーも突然削除され、事実関係を確認する手段を失ったと説明している。
一方でニキは、内部の混乱や仲介業者の伝達不備だけを原因とはしなかった。最大の原因は、自身の「無責任な管理体制」と「認識の甘さ」だったと記した。
発注時には、仲介業者が提示した資料の番号だけでクリエイターを指定。実際に制作していた風羅の名前すら直接把握せず、作品の実績公開などに関する重要な契約条件も、自ら確認していなかったという。
その結果、風羅を長期間にわたって放置した状態にしてしまったと認め、発注者として許されることではなかったと反省を述べた。
10月12日に使用禁止を公表 再契約で動画は年内公開へ
作品を自分の実績として公開できるかどうかも、今回の契約に含まれていた。
風羅によると、依頼主による公開後に作者も実績を公開でき、作品がお蔵入りとなった場合にも一定日数の経過後に実績公開を認める条件で合意していた。7月に繰り返し警告し、8月末の期限を過ぎても仲介会社から返答がなかったため、10月12日に経緯と実績を公表し、著作権に基づく制作物の使用禁止措置を取ったと説明した。
双方はその後、株式会社ONKNの管理体制の下で契約内容を見直し、再契約を締結。使用禁止措置は撤回され、該当のイラストを使った動画は2026年内に順次、ニキのチャンネルで正式公開されることになった。
風羅は、仲介会社が連絡を仲介していなかった点では、ニキにも不可抗力の部分があったと理解したと説明。過去に発信した本件の注意喚起などの投稿は、和解に伴って削除するとした。
公表前には泣き寝入りも検討 風羅が明かした負担
風羅は31日の声明で、問題を公にするまで、泣き寝入りするか悩んでいたことも明かした。本来は公表を望んでいなかったが、自身の負担が大きく、そのままではクリエイターとして活動を続けることにも不安を感じていたという。
同じように苦しむクリエイターが減ることを願い、経緯を公表する判断に至ったと説明した。



