
京都府亀岡市はマナー啓発を文化へ昇華させる試みを始めた。放置フン対策に廃棄パラグライダーとアートを掛け合わせ、地域課題の解決と経済循環の両立を目指す同市の独自アプローチに迫る。
大空を飛んだパラグライダーが可愛いお散歩ポーチに
京都府亀岡市で、思わずワクワクするような面白いプロジェクトが動き出した。役目を終えたパラグライダーの布地を使い、犬のお散歩で使うマナーポーチへ生まれ変わらせる試みだ。
街の困りごとを解決するために、捨てられるはずだった素材とアートの力を掛け合わせる工夫は、これまでの啓発活動のイメージをガラリと変えていく。
「注意する看板」をやめて「持ちたくなるグッズ」を作る

街で見かけるマナーの呼びかけといえば、「フンを捨てないで」といった注意書きの看板が定番だった。しかし今回の取り組みが面白いのは、愛犬家が「これ欲しい!」と思えるおしゃれなアイテムを作ってしまう点だ。
プロのデザイナーと一緒に作り上げ、将来は商品化やふるさと納税の返礼品にすることまで見据えている。ただ注意して終わるのではなく、みんなが喜ぶ仕組みに変えてしまう発想が見事だ。
困りごとを街の魅力へひっくり返すアイデアの力
このアイデアが生まれた背景には、日本初のレジ袋提供禁止条例などを打ち出してきた亀岡市ならではの「環境を大切にする誇り」がある。軽くて丈夫なのに捨てられてしまうパラグライダーに着目できたのも、普段から環境問題と向き合ってきたからこそだ。
厄介者扱いされがちなマナー問題を、デザインの力で街の新しい魅力へと鮮やかに変えていく姿には、大きな発見がある。
マイナスをプラスに変える仕組みがこれからの仕事を変える
「やらなきゃいけないからやる」というお堅い活動は、なかなか長続きしないものだ。しかし、困りごとにちょっとしたデザインと楽しさを足すだけで、みんなが参加したくなる持続可能な仕組みへ変わっていく。
マイナスをプラスに変えて人を惹きつけるこの手法は、あらゆる仕事や企画を成功させるための大きなヒントになるはずだ。



