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高倉良一・香川大学名誉教授、ロマンス詐欺で925万円 5万円から6回送金

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香川大学名誉教授で法学者の高倉良一氏(71)が、ロマンス詐欺で総額925万円を失った経緯を実名で公表した。NEWSポストセブンが2026年7月17日に報じたところによると、送金は約4カ月に6回。手元の現金を使い切った後はカード会社や友人から借り、宝石も売却した。銀行員から詐欺の可能性を指摘された後も送金を続けたという。

高倉氏は九州大学大学院法学研究科を卒業し、香川大学で教壇に立った法学者である。被害に気づいて警察へ届け出たが、報道時点で被害金は戻っていない。

 

Facebookの投稿から18日後、最初の5万円を送金

発端は2024年5月2日、高倉氏が書斎の本や資料を処分したことをFacebookに投稿したことだった。そこへ「愛子」を名乗る人物からメッセージが届いた。相手は37歳で、日本人と中国人の間に生まれ、中国・深圳に住んでいると説明した。

やり取りはFacebookからLINEに移り、相手からの呼び方は「高倉さん」から「兄さん」に変わった。連絡開始から約10日後、相手は「優秀な伯父から投資を学んでいる」と話し始めた。

高倉氏は伯父を名乗る人物ともLINEで連絡し、案内された投資アプリを端末に入れた。5月20日、最初の5万円を指定された口座へ振り込んだ。6日後、アプリ上には1万2050ドル、当時の円換算で約188万円の利益が表示された。さらに3日後、高倉氏はカード会社から80万円を借りて送金した。

 

親友から350万円、宝石も売却

送金は5月から9月まで計6回、総額925万円に達した。報道によると、最初の送金時点で高倉氏の銀行口座にあった現金は数万円だった。自宅マンションや生命保険は保有していたが、送金を続けるためにカード会社や友人から借り入れ、宝石も売却した。

親友には「給湯器が壊れた」と説明して350万円を借りた。ほかの友人3人からも数万円ずつを借りている。

350万円を銀行で送金しようとした際には、女性行員が詐欺の可能性を指摘した。高倉氏は警告を受け入れず、送金手続きを進めた。被害後、親友への借金は弟から借りた金で一部を返済したため、現在は弟への債務が残っているという。

 

被害届を提出 925万円は戻らず

高倉氏が詐欺に気づいたのは2024年9月30日だった。同年10月10日、香川県警高松北署に被害届を提出した。2026年7月17日の報道時点で、送金した925万円は返還されていない。

高倉氏は被害の経緯をまとめた『70歳の法学者が、なぜロマンス詐欺に騙されたのか』を2026年6月にさくら舎から刊行した。同書では、相手とのやり取りや送金、借金を重ねるまでの過程を自身の体験として記している。さくら舎は、高倉氏による講演会の開催希望も全国から募集している。

 

直近5カ月で認知2056件、被害202億円

警察庁が2026年5月に公表した年間統計によると、SNS型ロマンス詐欺の認知件数は5645件、被害額は546億4000万円だった。前年と比べて件数は47.6%、被害額は36.3%増加している。

当初の接触手段はマッチングアプリが1846件、Instagramが1288件、Facebookが1049件で、この3手段が全体の約7割を占めた。被害時の連絡手段はLINEが5294件に上り、全体の9割以上だった。

さらに、警察庁が7月3日に公表した5月末時点の暫定値では、SNS型ロマンス詐欺の認知件数は2056件、被害額は202億円。前年同期より件数は6件、被害額は7億7000万円増えている。不審な勧誘や送金要求を受けた場合の相談先として、警察相談専用電話「#9110」と消費者ホットライン「188」が案内されている。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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