
美容系インフルエンサー「宮崎麗果」として活動する黒木麗香被告(38)に、約1億5700万円を脱税した法人税法違反などの罪で執行猶予付きの有罪判決が言い渡された。東京地裁は犯行の計画性と悪質性を認定する一方、修正申告後に全額を納付したことなどを考慮した。黒木被告が代表を務める株式会社Solarieにも罰金4000万円が言い渡された。
懲役2年6カ月、執行猶予4年 会社は罰金4000万円
2026年7月15日、東京地裁の佐々木公裁判官は黒木被告に懲役2年6カ月、執行猶予4年を言い渡した。検察側の求刑は懲役2年6カ月だった。
広告代理業の株式会社Solarie(東京都渋谷区)には、求刑5000万円に対して罰金4000万円とした。
判決後、黒木被告は裁判官に頭を下げて法廷を後にした。
「強固な犯意」「一定の計画性」と認定
FNNプライムオンラインによると、東京地裁は犯行について「強固な犯意」に基づき、「一定の計画性」を備えていたと認定。
納税額を減らす目的で脱税を決意した経緯も厳しく指摘し、知人を介して他社から架空の請求書や領収書を受け取った手口について、「単純で稚拙」「悪質」と評価した。
全額納付と前科なしを考慮
一方、地裁は黒木被告が起訴内容を認めて反省を述べたこと、修正申告を行い、免れた税金を全額納付したことを考慮。
前科がないことや、会社代表として責任を果たそうとしていることも有利な事情とし、社会内での更生が相当と判断。これらを踏まえ、懲役刑の執行を4年間猶予した。
モデルから美容事業の経営者へ
宮崎麗果こと黒木麗香被告は1988年生まれ。小学校まではインターナショナルスクールに通い、中学時代を米国で過ごした。高校時代、友人と芸能事務所を訪れた際にスカウトされ、モデルやタレントとして活動を始めた。大学時代にはテレビ番組にも出演した。
父親は立憲民主党の元参院議員・白眞勲氏。白氏は朝鮮日報日本支社長などを経て、2004年の参院選で初当選。宮崎被告も学生時代、白氏の選挙事務所で裏方を務めた経験があると文春オンラインのインタビューで明かしている。
私生活では2度の離婚を経験した。宮崎被告の説明によると、第3子を妊娠していた時期に離婚し、それまで専業主婦だったため収入も乏しかったという。入院先の病室にパソコンを持ち込み、自ら定款を作成して登記を行い、コンサルティング会社を起業したと語っている。
その後、2020年2月に株式会社Solarieを設立。同社はSNS運用戦略の策定、コンテンツ企画、広告運用などを手がけ、宮崎被告自身の発信力を収益へ結び付けた。公式サイトでは、化粧品ブランド「GENiS」、バスグッズ「NUKA」、植物療法ブランド「herbacie」、ウェルネスサロン「Vitolabo」、ランジェリーブランド「Re; by Reinest」などを紹介している。宮崎被告側は、GENiSやherbacieなどを運営する法人と今回の事件は無関係だと説明している。
2021年12月には元EXILEの黒木啓司氏と結婚。2024年9月に第5子を出産した。SNSでは仕事や育児に加え、ブランド品、高級車、海外旅行などを発信し、判決当時のInstagramフォロワーは44万人を超えていた。
3年間で約4億9600万円の所得隠し
共同通信によると、黒木被告は2021年1月期と2023、24年1月期の計3年間、架空の業務委託費を計上し、Solarieの所得約4億9600万円を隠した。法人税約1億2600万円を免れたほか、2022年2月から2024年1月までに消費税約3100万円を免れた。
東京地検特捜部は2025年12月、黒木被告とSolarieを在宅起訴。黒木被告は2026年3月の初公判で起訴内容を認め、5月の被告人質問では再犯しない旨を述べていた。
テレビ朝日は関係者の話として、不正に得た資金が会社の事業で使用するブランド品などの購入に充てられたとみられると報じている。



