
住信SBIネット銀行が8月3日から「ドコモSMTBネット銀行」「ドコモの銀行」に刷新。dアカウント連携は任意とされる一方、既存ユーザーからはブランド変更への戸惑いや法人口座、支店名などへの懸念も上がっている。
「ドコモの銀行」へ名称変更で何が変わる?住信SBIネット銀行利用者から戸惑いの声
住信SBIネット銀行は8月3日、商号を「株式会社ドコモSMTBネット銀行」へ変更し、個人向けブランドも「d NEOBANK」から「ドコモの銀行」へ刷新する。
ドコモ色を前面に押し出したリブランディングとなる一方、これまで住信SBIネット銀行を利用してきた既存ユーザーからは、「本当にドコモユーザー向けの銀行になるのでは」と不安の声も上がっている。
会社名・サービスブランドが変更
今回発表された変更点は次の通りだ。
会社名
- 住信SBIネット銀行株式会社
- → 株式会社ドコモSMTBネット銀行
個人向けブランド
- d NEOBANK
- → ドコモの銀行
アプリのアイコンも8月3日に刷新され、これまでの青を基調としたデザインから、ドコモを象徴する赤を取り入れたデザインへ変更される予定だ。
なお、「d NEOBANK」の名称もしばらく併用しながら、順次切り替えていくとしている。
dアカウント連携は「任意」
今回の発表で特に気になっていた人が多かったのが、dアカウントとの連携だ。
住信SBIネット銀行がドコモグループ入りすると発表された当初は、
「口座を使うにはdアカウントが必須になるのでは」
という懸念も見られた。
しかし、8月20日から始まるdアカウント連携はあくまで任意。
銀行側も、
「連携を行わない場合でも銀行サービスをご利用いただけます」
としており、通常の銀行利用は従来通り可能だという。
また、dアカウント自体もドコモ回線契約がなくても取得・利用できる。
一方で、dポイント還元やdカード特典など、一部の新サービスについてはdアカウント連携が条件となる。
ドコモユーザー以外は7割
今回のブランド変更で気になるのは、既存ユーザーへの影響だ。
MMD研究所の調査では、住信SBIネット銀行利用者のうち、メイン回線がドコモなのは約3割。
つまり約7割はドコモ以外のキャリア利用者という結果になっている。
これまで住信SBIネット銀行は、
・キャリア色が薄い
・シンプルで使いやすい
・SBI証券との相性が良い
といった理由から、多くのユーザーに利用されてきた。
だからこそ、今回の「ドコモの銀行」という名称には複雑な思いを抱く人も少なくないようだ。
「ドコモの銀行」という名前が与える印象
銀行サービスそのものは変わらなくても、人はブランド名から受ける印象で判断することが多い。
「ドコモの銀行」と聞けば、「ドコモユーザー専用なのでは」「他キャリアだとメリットが少ないのでは」と感じる人もいるだろう。
実際には他キャリアでも利用可能だが、「名前」だけを見ると距離を感じる人が出てくるのは自然なことだ。
銀行は給与振込や公共料金など生活インフラに近い存在だけに、ブランドイメージの変化は想像以上に利用者心理へ影響を与える可能性がある。
SNSでは早くも様々な懸念
発表後、SNSではユーモアを交えながら様々な意見が投稿されている。
特に多かったのは銀行名についてだ。
「口座振替申請書の銀行名に『ドコモの銀行』って書く人が続出しそう」
という声もあれば、
「正式名称が変わることで法人口座として使いづらくなる」
という意見も。
さらに、
「Sから始まる英語4文字だからSMBCと見間違えそう」
という指摘も見られた。
支店名「ドーナツ」「マカロン」問題も
住信SBIネット銀行は、支店名がドーナツ支店・マカロン支店・どら焼き支店など、スイーツの名前になっていることでも知られている。
SNSでは、「銀行名が『ドコモの銀行』で支店名が『ドーナツ』になるの、口座番号を伝える時ちょっと恥ずかしい」といった投稿も話題になっていた。
以前から親しまれてきたユニークな支店名だが、「ドコモの銀行」というブランド名と組み合わさることで、より印象的に映る人もいるようだ。
新規ユーザーは増えるのか、既存ユーザーは離れるのか
一方で、今回のブランド刷新には大きなメリットもある。
dカードやマネックス証券との連携強化、dポイント還元の拡充など、ドコモ経済圏を利用している人にとっては魅力的な特典が追加される。
これまで住信SBIネット銀行を知らなかったドコモユーザーが、「ドコモの銀行」という分かりやすい名称をきっかけに利用を始める可能性もあるだろう。
その一方で、銀行口座は一度作ると給与振込や各種引き落としの変更が必要になるため、メインバンクを乗り換えるハードルは高い。
既存ユーザーも「すぐ解約」というよりは様子を見る人が大半と考えられる。
ブランド変更が吉と出るか凶と出るか
銀行サービスそのものは大きく変わらず、dアカウント連携も任意であることが明らかになった。
しかし、ネット銀行はサービス内容だけでなく、「安心感」や「中立性」といったブランドイメージも利用者に選ばれる理由の一つだ。
今回のブランド刷新は、ドコモユーザーという新たな顧客層を取り込む一方で、これまで「キャリア色の薄さ」に魅力を感じていた利用者の心理にも少なからず影響を与えそうだ。
8月3日のブランド変更後、新たに利用を始める人と、距離を置く人。そのバランスがどう推移していくのか、今後の動向に注目が集まる。



