
2026年7月初旬、SNSのタイムラインは、元キャバ嬢インフルエンサー「きらら」氏と、人材派遣やライブ配信事業を手掛けるネクストレベルホールディングス株式会社の代表取締役・河原由次氏の話題で一色となった。
だが、この騒動を「単なる男女の痴情のもつれ」と見ていたら、事件の本当のヤバさを見誤る。いまビジネス界や法曹関係者が熱い視線を向けているのは、暴露された「会社資金の流用」「人気インフルエンサーの裏作法」「法を無視した報復劇」、そして「裁判を見据えた保身バトル」という4つの闇だ。
会社口座からの巨額送金と「作られたインフルエンサー」の錬金術
騒動の最大の火種となっているのが、河原氏が代表を務めるネクストレベル株式会社等の会社口座から、きらら氏に対して約1年半で振り込まれた約2575万円の資金ルートだ。彼女は「会社名義からの振込だったため給与だと思い込み、確定申告は不要だと勘違いしていた」と釈明したが、社会のルールにおいて無知は罪となる。そして、河原氏側も反論の投稿で「会社からはライブ配信関連やアンバサダー代などの案件費をそのまま流しただけ。個人の小遣いは別で現金で払っていた」と主張したことで、事態は極めて深刻なビジネス上の不正疑惑へと発展してしまったのだ。
ここで事件の目撃者である共通の知人、エンターテイナー魔王折原氏の告発が重い意味を持ってくる。折原氏は自身のアカウントできらら氏の雑誌モデル投票を組織的に支援し、「ぶっちぎりの数字を作って支援していた」と明かした。つまり、彼女の「人気モデル・インフルエンサー」という看板そのものが、河原氏の資金やネットワークで作り上げられた虚像であった可能性を示唆しているのだ。この不透明なお金の流れについて、企業コンプライアンスに詳しい税理士は次のように解説する。
「きらら氏の『給与だと思った』という知らなかったアピールは、税務署には通用しません。源泉徴収票もないため個人事業主の業務委託費となり、一度も申告していないほ脱率100%であれば、悪質な脱税として最高40%の重加算税が課されることは免れないでしょう。しかし、それ以上に地獄を見るのはお金を出していた河原社長の会社側です。仮に作られた数字のインフルエンサーに対する『実態のないPR案件費』だった場合、税務調査で経費として認められません。経費否認されれば、それは会社から社長個人への『役員賞与(私的流用)』とみなされ、法人税の追徴と個人の所得税という地獄のダブル徴税になります。さらにネクストレベルHDは複数社を束ねる法人ですから、会社の資金を愛人への送金に使っていたとなれば、会社法違反である『特別背任罪』や『業務上横領罪』として他の株主や役員から訴えられかねない、経営者として致命的な行為と言えます」
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愛犬と私物を人質にした「マンション締め出し」の狂気
お金の闇に続いて社会の猛反発を呼んでいるのが、アメリカへと飛び立ったきらら氏に対し、河原氏陣営が行った報復の違法性である。電話での一方的な別れに激怒した河原氏は、「意味の分からないことをしても文句を言わないでね」という予告メッセージを送信した。その後、彼女のTikTokオープンチャットがマネージャーによって乗っ取られて暴露が連投され、帰国した彼女を待っていたのは、マンションのオートロック無効化による「愛犬3匹と全私物の締め出し劇」であった。
ネット上では「勝手にアメリカに行ったきららが悪い」という声も一部にあるが、法治国家のルールに照らし合わせれば、この報復行為は完全な違法行為の連続である。どれほど腹が立っても、裁判所の手続きを経ずに実力行使で相手の居住権や財産を奪うことは許されないのだ。これほど堂々とSNSに証拠を残してしまったリスクについて、先述の税理士は警鐘を鳴らす。
日本の法律では、自らの実力行使で相手を排除する『自力救済』を厳格に禁止しています。たとえマンションの契約者が会社や河原氏で、家賃を彼が払っていたとしても、今年3月から彼女が同居人としてそこに生活の拠点を置いていた以上、勝手に鍵を変えて締め出す行為は明らかな違法行為です。民事上の損害賠償はもちろん、刑事上も住居侵入や器物損壊の類推適用を受ける可能性があります。何より悪質なのは、愛犬3匹を真夏の室内に人質として残した点です。飼い主からの『すぐ退去するので犬だけは引き渡してほしい』という懇願を『お前の要望を聞く気はない』と突き放したLINEメッセージは、今後の裁判で『違法行為の明確な悪意があった』ことを証明する決定的な証拠になるでしょう。さらにチャットの乗っ取りと暴露は不正アクセス禁止法違反と名誉毀損罪の完全な役満であり、やり手経営者がなぜこれほど自身の首を絞める犯罪行為に走ってしまったのか、コンプライアンスの欠如を疑わざるを得ません」
「妻と娘が被害者」発言の裏に隠された不倫裁判のからくり
そして騒動のクライマックスとして最も注目を浴びているのが、違法薬物(CBN)疑惑をめぐる「相手のものだ」という責任のなすり合いと、河原氏が投稿した「今回の件で、一番の被害者は妻と娘です」という炎上発言の裏側にある計算だ。当時合法だったCBNクッキーを互いに押し付け合うのは、現在マトリや警察が動いた際に「自分が実効支配して所持していた」と認定されるリスクを全力で回避するための、保身の供述工作にほかならない。
だが、それ以上に世間を呆れさせたのは、不倫男である河原氏が急に被害者ツラをして妻を気遣ったことだ。SNSでは「特大ブーメラン」と酷評されたが、この発言には切迫した法廷戦略が隠されていらとも言われている。実は彼らはすでに西麻布のシーシャ店で妻に不倫現場を鉢合わせされていたようだ。
「彼が投稿の中で『土日は一緒にいるし旅行にも行っている。家族破綻などしていない』とわざわざ強調したのは、単なる家族愛のアピールではないかもしれません。仮にこの先裁判などになるとして、不倫裁判において慰謝料が発生するか否かを決める最大の争点は、『不倫開始時に夫婦関係がすでに破綻していたか』という一点にかかっています。もし彼がきらら氏の言う『破綻していると聞いていた』という主張を認めてしまえば、妻は愛人から慰謝料を取れなくなるためです。つまり彼の投稿は、自分自身の有責性を薄め、『悪いのはすべて暴走したインフルエンサーのきららである』という既成事実を作って、妻側の裁判や仮に離婚まで進展した際の財産分与を有利に進めさせるための高度なポジショントークだったと言えます。ただ、あまりにも身勝手な主張だったため、ネットユーザーにすぐに見破られて炎上を拡大させる結果になってしまいましたが」(週刊誌記者)
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フォロワー数という虚栄心に酔いしれ、国民の基本的な義務である納税すら無知を理由に放置したインフルエンサー。そして、会社の資金や組織を個人の愛人維持に流用し、意に沿わなくなれば違法な報復へと走った若手経営者。
この騒動を最初から見守ってきた魔王折原氏が「結論、どっちもどっちだし、2人とも嫁と娘に責任を取って謝って来いよ」と呆れ果てた言葉で投げかけた通り、彼らが見せた醜悪な愛憎劇の代償は、SNSのタイムラインから消え去った後も決して消えることはない。
国税による重加算税の徴収、株主と取締役会からの経営責任の追及、自力救済に対する刑事・民事上の追求、そして妻を原告とした家庭と財産の崩壊。彼らが自ら蒔いた種によって幕を開けた「本当の法廷劇と地獄の取り立て」は、いままさにここから始まろうとしているのかもしれない。



