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マテリアリティの企業事例12選を紹介!

サステナブルな取り組み ESGの取り組み
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Pixabayより

サステナビリティ対応を始めるとき、はじめに検討することに「マテリアリティの特定」があります。

しかし、実際に特定の方法やガイドライン、同業他社の事例を調べてはみたものの、自社のケースに落とし込むとなると難しいと感じる方は多いのではないでしょうか。

本記事は、企業がマテリアリティをどのように特定して公開をしているのか?
さまざまな機関から好事例として評価されているマテリアリティをまとめて紹介します。

好事例を参考にすれば、きっと自社のマテリアリティ特定にもつながるでしょう。
ぜひ、参考にしてみてください!

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マテリアリティの特定が求められる背景

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Pixabayより

そもそもマテリアリティとは、従業員や投資家、サプライヤーといった企業の関係者、いわゆるステークホルダーに対して、自社の重要課題を伝えるものです。

2015年の国連サミットにて、SDGsが採択されてからは、企業に対して、サステナブルな事業推進を求める声が世界中で高まっています。

この背景から、企業にとってのマテリアリティは、社会的な課題をどのように捉えて、取り組みをしているのか、ステークホルダーに情報発信ができる重要なツールとなっています。

また近年では、サステナビリティ対応の質が、投資家や金融機関にとって、企業価値の評価指標と関係するようにもなっています。

企業が持続的に成長するためマテリアリティの特定は、欠かせない重要施策でしょう。

マテリアリティの好事例12選

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Pixabayより

実際に企業がどのようにマテリアリティを特定して公開しているのか紹介します。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が選ぶ、優れた統合報告書として評価された、伊藤忠商事や日立製作所。日経統合報告書アワード2022年でグランプリを受賞したオムロン。

金融庁が公開している「情報開示の好事例集2022」で取り上げられている、カゴメや丸井グループ。
これら以外にも、さまざまな業種の企業事例をいっきに紹介します。

日立製作所

GPIFが選ぶ優れた統合報告書、日経統合報告書アワード2022年で、グランプリG賞を受賞している日立製作所は、6つのマテリアリティと、15のサブ・マテリアリティを明確化しています。

リスクと機会の分析をおこない、ステークホルダーからのフィードバックを踏まえたマテリアリティをもとにした統合報告書は、網羅的で充実した情報量が開示されていると高く評価されています。

<日立製作所のマテリアリティ>

  • 環境:脱炭素と資源循環への貢献
  • レジリエンス:社会インフラの維持と迅速な回復に寄与
  • 安全安心:安全安心な社会づくりに貢献
  • 幸せな生活:心身ともに健康で豊かな人生に貢献
  • 誠実な経営:企業倫理および人権尊重の徹底
  • ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI):すべての人が生き生きと活躍できる社会への貢献

引用:マテリアリティ|HITACHIホームページ

伊藤忠商事

同じくGPIFが選ぶ優れた統合報告書、日経統合報告書アワード2022年のグランプリを受賞している伊藤忠商事は、2018年の前中期経営計画策定時に、ESGの視点を取り入れた7つのマテリアリティを特定しています。

このマテリアリティからなる統合報告書は、経営者の企業価値向上に対する強い想いが伝わるものであり、抽出したマテリアリティと企業価値創造の関係性が明確に説明されている点が高く評価されています。

<伊藤忠商事のマテリアリティ>

  • 技術革新による商いの進化
  • 気候変動への取組み(脱炭素社会への寄与)
  • 働きがいのある職場環境の整備
  • 人権の尊重・配慮
  • 健康で豊かな生活への貢献
  • 安定的な調達・供給
  • 確固たるガバナンス体制の堅持

引用:伊藤忠グループのサステナビリティ|伊藤忠商事ホームページ

三井物産

企業使命に掲げている「世界中の未来を作る」に貢献するため、サステナビリティ経営を重視した、5つのマテリアリティを特定しています。

三井物産では、マテリアリティ別に具体的なアクションプランを開示しており、特に人材の多様性、ダイバーシティ経営の推進のために設置された委員会の具体的な活動を開示している点が高く評価されています。

<三井物産のマテリアリティ>

  • 安定供給の基盤をつくる
  • 豊かな暮らしをつくる
  • 環境と調和する社会をつくる
  • 新たな価値を生む人をつくる
  • インテグリティのある組織をつくる

引用:三井物産のマテリアリティ|三井物産ホームページ

丸井グループ

すべての人が取り残されることなく「しあわせ」を感じられる、インクルーシブな社会を目指す丸井グループは、「インクルージョン(包摂)」視点で4つの重点テーマを定めています。

投資家と企業の議論による、情報開示の好事例をまとめた金融庁の資料によると、丸井グループの人的資本に関する定量的な情報開示の取組みが評価されています。

<丸井グループのマテリアリティ>

  • お客さまのダイバーシティ&インクルージョン
  • ワーキング・インクルージョン
  • エコロジカル・インクルージョン
  • 共創経営のガバナンス

引用:4つの重点テーマ|丸井グループホームページ

双日

双日の得る価値(事業基盤の拡充と成長)、社会の得る価値(地域経済の発展)、この2つの価値が豊かな未来を創るというストーリーで、6つのマテリアリティを特定しています。

双日のような事業が多岐にわたっている企業は、社会課題の解決にかけるリソースが分散しする傾向にあります。

対策として、事業成長と密接に関係する社会課題を特定し、優先的に取り組んでいるプロセスが評価されています。

<双日のマテリアリティ>

  • 事業に関わる人権の尊重
  • 事業を通じた地球環境への貢献
  • 地域社会とともに発展・成長を実現
  • 持続可能な資源の開発・供給・利用
  • 多様な人材の活躍・ダイバーシティの推進
  • 有効性と透明性を重視

引用:サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)|双日ホームページ

カゴメ

「持続的な成長」と「中長期的な企業価値向上」を実現するために、7つのマテリアリティを特定しています。

7つのマテリアリティの内、3つは社会課題の解決、残り4つを価値創造活動の強化として整理し開示しているのが特徴です。

カゴメは、環境保全に対する取組は従来から進めていましたが、さらに具体的な目標を設定し、カゴメグループ方針を策定、社内への浸透を加速させたことが評価されています。

<カゴメのマテリアリティ>

  • 健康寿命の延伸
  • 農業振興・地方創生
  • 持続可能な地球環境
  • 安心・安全な商品の提供
  • 持続可能なサプライチェーンの構築
  • 多様性の尊重・人的資本の拡充
  • コーポレート・ガバナンスの強化

引用:カゴメのマテリアリティ|カゴメホームページ

サンゲツ

社会からの要請と業界の重要テーマを踏まえて、6つの特筆すべきマテリアリティを特定しています。

サンゲツの情報開示が評価されている点は、マテリアリティと社会的価値、SDGsの3つの関連性を、「社会や投資家にとっての重要性」と「事業の持続成長」の観点でわかりやすく図解されているところにあります。

<サンゲツのマテリアリティ>

  • 調達面での供給安定性
  • 品質安定性
  • 事業活動における環境負荷(GHG、エネルギー、廃棄物)
  • デザインするよろこびの提供
  • サービスと価格の適切なバランス
  • 社員の健康と能力開発
  • 社員エンゲージメントの向上
  • 従業員のダイバーシティ・インクルージョン

引用:マテリアリティの特定|サンゲツホームページ

オムロン

日立製作所や伊藤忠商事と同じく、GPIFの優れた統合報告書、日経統合報告書アワード2022でグランプリに選ばれています。

「企業は社会の公器である」との基本考えのもと、持続的な企業価値の向上を目指す企業です。

GPIFの公開資料では人的資本投資の取組の記載が特に評価されており、全部で5つのマテリアリティから構成されています。

<オムロンのマテリアリティ>

  • 事業を通じた社会的課題の解決
  • ソーシャルニーズ創造力の最大化
  • 価値創造にチャレンジする多様な人財づくり
  • 脱炭素・環境負荷低減の実現
  • バリューチェーンにおける人権の尊重

引用:サステナビリティマネジメント|オムロンホームページ

アンリツ

事業を通じて解決する社会問題、社会の要請に応える課題を両輪として、合計11のマテリアリティとして特定しています。

アンリツの有価証券報告書で評価されるポイントとして、ジョンダー平等の取組みを定量的に開示しているところがあります。

エリア別幹部職の女性割合の推移状況を具体的に記載している点が評価されています。

<アンリツのマテリアリティ>

  • DX技術革新への対応
  • 強靭なITインフラ整備
  • 食品ロスの低減
  • 品質保証ソリューションの提供
  • 健康的な生活の確保
  • 自然災害に対する防災・減災
  • 脱炭素社会へ貢献する製品の提供
  • 気候変動への対応
  • 人権の尊重
  • 多様性の推進(ダイバーシティ&インクルージョン)
  • 経営の透明性維持

引用:アンリツサステナビリティレポート2023|アンリツホームページ

村田製作所

事業を通じた社会課題解決、企業全体での社会課題ESGへの取り組みを、7つのマテリアリティで特定しています。

ESGの各項目で長期目標と中期目標に分けて記載されています。さらに細かな参照箇所では、Webサイトで閲覧できるようにと、導線が整っていることも評価されています。

<村田製作所のマテリアリティ>

  • 通信技術の進展により広がる社会のインフラ構築に貢献
  • 安全な交通社会、新しい都市形成の実現に貢献
  • 気候変動や資源エネルギー不足を解決する事業を創出し、地球環境問題へ貢献
  • すべての人が健康に豊かな人生を送ることができる社会への貢献
  • 気候変動対策の強化・持続可能な資源利用・公害防止と化学物質管理
  • 安全、安心な職場と健康経営・人権と多様性の尊重・地域社会との共生
  • 公正な商取引・事業継続の取り組み(BCM)・情報セキュリティ

引用:CSR活動に対するムラタの考え方|村田製作所ホームページ

高島屋

SDGsに貢献できる取り組みを、環境と社会の2領域に落とし込み、10のマテリアリティを設定しています。

特に環境課題の目標設定として2℃未満シナリオの算出を具体的に記載している点、GHG排出量の推移状況を定量的に記載している点が評価されています。

<髙島屋のマテリアリティ>

  • 脱炭素化推進 RE100
  • 脱炭素化推進 EV100
  • 循環型ビジネス
  • 廃棄プラスチック削減
  • 食品ロス削減
  • ダイバーシティ推進
  • 働き方改革推進
  • 施設・サービスのユニバーサル化
  • 地域社会との共生(まちづくり)
  • 社会貢献活動の推進

引用:サステナビリティ|髙島屋グループホームページ

コスモエネルギーホールディングス

第7次連結中期経営計画のスローガン「Oil &New~Next Stage」のもとに、社会課題の解決に向けて、8つのマテリアリティを特定しています。

統合報告書では、自社のサステナビリティ戦略会議の設置の記載や、マテリアリティ特定プロセスを図解している点がわかりやすいとの評価を得ています。

<コスモエネルギーホールディングスのマテリアリティ>

  • 気候変動対策
  • クリーンなエネルギー・製品・サービスの提供
  • 収益事業の構造改革
  • 人材の活躍推進・健康増進・働きがいの向上
  • デジタル変革
  • グループリスクマネジメントの強化
  • コンプライアンスと理念・倫理観の共有
  • 安全操業・安定供給

引用:マテリアリティとSDGsへの貢献|コスモホームページ

マテリアリティの特定に困ったら

企業がはじめてサステナビリティ対応に本腰を入れようとするとき、マテリアリティの特定が一丁目一番地だといわれています。

マテリアリティは、IRレポートの作成や統合報告書、その他メディアを通して、ステークホルダーへの情報発信をする根幹となります。

しかし、冒頭でも述べましたように、実際、自社の事業に落とし込むとなると、なかなかうまくいかないもの。

GRIやIIRC、SASBなど、さまざまな基準があるが、どれを使った方がいいか?
ステークホルダーの対話から特定とあるが、実際どうすればいいのか?

このように、サステナビリティ対応の専門知識と実務経験がなければ、さまざまな悩みも出てきてしまいます。

cokiでは、これからサステナビリティ対応に力を入れていこうしている、中小企業の経営者様を応援しています。

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ライター:

フリーランスとして活動中の、Webライター兼ディレクター。 医療のメディア記事執筆を専門としながらも、さまざまな分野のメディア制作に取り組んでいます。 もともとは製薬会社にて、営業・マーケティング業務を経験。 その後は、営業組織の管理職として、マネジメントの業務を行っています。

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