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株式会社トゥエンティーワンコミュニティ

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〒106-0032東京都港区六本木6-1-12 21六本木ビル6階

03-5413-3211

株式会社トゥエンティーワンコミュニティ守川敏|日本にワインと豊かな食文化を根付かせる人財を育成

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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海外の生産者からワインを仕入れ、日本国内に輸入・販売する「ワインインポーター」の株式会社トゥエンティーワンコミュニティ。 代表取締役社長 守川敏氏は、日本ソムリエ協会認定ソムリエであり、国際的なワイン騎士団の称号を持つ。同社は名の知られぬ海外の醸造家や希少ワインを発掘して、ECサイトや実店舗で直販する傍ら、直営レストランでも提供しています。ワイン輸入業者として日本一を目指し、「日本にワインと豊かな食文化を根付かせたい」と語る守川氏に、創業から現在までの変遷と、大切な ステークホルダーに対する思い、今後の展望をお聞きました。

愛好家から、ソムリエ、ワイン騎士団の称号へ

―御社の事業について教えてください。

ワイン事業、飲食事業、不動産賃貸業などを運営しています。ワイン事業では、フランス、イタリア、スペイン、アメリカ、チリ、オーストラリアなど世界各国から厳選したワインを直輸入しています。街角のビストロやグランメゾンのレストランから、ご家庭の食卓まで、さまざまな場面を想定して仕入れたワインを、店頭とECサイトで提供しています。飲食事業は、ワインショップ「ワインショップソムリエ」、レストラン「さくら&Marche」、ブーランジェリー「LAtelier du Pain」、パティスリー「Coco Angel」、高級個室和牛懐石料理店「六花」を同じビルで運営しています。

―創業からの経緯をお伺いできますか。

大学中退後、六本木の飲食店で働き、様々な方からの事業資金支援で、1996年に当社を設立しました。当初は、不動産事業や飲食店向けコンサルティング事業が中心でした。ワイン事業は、15-16年ぐらい前から本格的に展開し始めました。

ワイン事業は、もともと、私自身がワイン愛好家だったところからのスタートなのですが、趣味が高じてワインのプロとして必要なソムリエ資格を取得しました。

さらにフランスの生産者などからの推薦をいただき、ワインに関する名誉ある称号である、シュヴァリエ・ド・タストゥヴァン(ブルゴーニュ利き酒騎士団)、コマンドリー・ド・ボンタン(ボンタン騎士団)、ジュラード・ド・サンテミリオン(サンテミリオン騎士団)を授与されるなど、ワインの世界にのめり込んでいったのです。結果、ワインが事業となり、ワインインポーターとして名が知られるようになったのですね。

ワインと食文化が生み出す「3つの幸せ」

―企業理念として、「3つの幸せ」を掲げています。

「お客様の幸せ」、「生産者・取引先の幸せ」、「従業員の幸せ」です。

本当においしいワインは食の喜び、豊かな食文化につながります。良質なワインとおいしい料理を企業努力によって良心的な価格で提供することで、お客様に幸せを提供したいのです。

お客様に幸せを提供していくことで、ワイン生産者・取引先との取引が拡大し、長期的な信頼関係を構築することができます。それが生産者・取引先にも幸せを提供することにつながります。

お客様・生産者・取引先の笑顔と幸せによって、私たちは喜びを感じることができます。その感謝の対価として、いただく利益をもって従業員を幸せにしていきます。

お客様の、おいしい、嬉しい、楽しいという気持ちが、生産者や取引先も潤し、当社従業員も幸せになる。従業員が幸せになることで、それが良質なサービスとなり、さらにお客様の笑顔につながる。

この幸せの連鎖を生み出すことを当社の理念として掲げています。

株式会社トゥエンティーワンコミュニティ守川敏

醸造家パスカル・マーティさんと共に成長

―ステークホルダーとのかかわりを伺います。まずは、生産者とのご関係を教えていただけますか。

ワイン販売については、我々は後発でしたので、大手が取引をしていない生産者を発掘するところからスタートしました。無名のワインをより多くの方に知ってもらう努力を続け、その結果、知名度を上げることができ、生産者と太いパイプを構築できました。

―例えばどのような事例があるかご紹介いただけますか。

お客様との向き合い方
VINA MARTY パスカル・マーティさんへ

ワイナリー ヴィニャ・マーティのパスカル・マーティさんは、フランス・ボルドーなど有名な銘柄の醸造長を務めた方です。フランスの伝統的な醸造技術を用いて、チリにワイナリーを開設されました。当社がワイン事業を開始したとほぼ同時に取引が始まりました。

 

当時、お互いに無名だったのですが、二人三脚で地道な努力を続けた結果、次第にそのワインの品質の高さが評価されるようになり、国内での販売本数を大きく増やすことができたのです。「神の雫」という漫画にも取り上げられました。現在、マーティさんのワイナリーのワインが弊社の主力商品となっています。

 

東日本大震災の時は、マーティさんから心温まる励ましのメッセージをいただきました。私も、チリ地震の際にはメッセージをお送りするなど、取引先というよりも、パートナーに近い存在です。

モチベーション高く、技能を高めて成長する弊社スタッフ

―御社の業務を支えている従業員の皆さんには、今、どのようなことを伝えたいですか。

社員・家族との向き合い方
従業員の全員に

アルバイトを含めて、従業員の全員にエールを送りたいと思います。私たちは、企業という同じバスにのって、同じ目的地に向かっています。従業員も、それぞれがブラッシュアップして、成長を続けてくれています。当社は、事業のビジネスモデルよりも、「人財」を重要視しています。現場一人ひとりのモチベーション、お客様に喜んでいただく、幸せを提供したいという気持ちが本当に大切だと思っています。これからも、人の成長や人財育成に力を入れ、ともに成長をしていく関係でありたいと思います。

―新型コロナウイルスの感染拡大はどのような影響がありましたか。

ワイン事業は、在宅向けの需要が増えたため好調でした。忙しいなかで、EC、物流など、各方面で従業員一同、本当にがんばってくれました。一方で、飲食事業は苦戦しました。コロナだから、世の中がこうだから、と、マイナス思考ではなく、前を向き、やれることをやろうと従業員には、話していました。

普段はこのようなことを言わないのですが、「ついてきてくれて、ありがとう」と皆に言いたいですね。わずかながら、光が見え始めています。コロナ禍では接客サービスを含めてブラッシュアップさせてきました。平時に戻った時は、よりよいサービスを提供して、お客様の笑顔を見たいですね。

飲食事業部 小林佑さんへ

飲食事業部の小林佑さんは、アルバイトから社員になってくれました。新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食事業は苦戦しました。しかし、小林さんは、モチベーションを高く保ち、サービスや料理のプレゼンテーション、お客様とコミュニケーション、マネジメントなど、さまざまな技能を高めて、本当に成長しました。小林さんを見ていると、私もがんばらなければならないと、元気になりました。成長してくれ、また、当社にいてくれて、ありがとう。

株式会社トゥエンティーワンコミュニティ飲食事業部 小林佑さん

飲食事業部 小林佑さん

―取引先で感謝を伝えたい企業さんはどちらになりますか。

取引先との向き合い方
浜松委托運送株式会社さんへ

ワイン事業部の物流及び品質管理を委託している浜松委托運送株式会社さんです。常時100万本近いワインの品質管理や物流を担ってくださっています。コロナ禍で現場スタッフの方にも大変ご苦労をおかけしておりますが、いつも大変お世話になっております。この場を借りてあらためて御礼申し上げます。

浜松委托運送株式会社 代表取締役社長 大野木 俊介さん

―地域社会とのつながりについてお聞かせいただけますか。

地域社会との向き合い方
コロナ禍でも毎日パンを買いに来てくれるご老人

近隣から「このパンがいいんだよ」と、コロナ禍でもわざわざ毎日パンを買いに来てくれるご老人がいらっしゃいます。リモートワークが広がり、オフィスで働く人が減り、昼食向け需要が減ったなか、さまざまな形で支えてくださる地域のみなさんには、本当に感謝しかありません。

さわやか信用金庫 六本木支店 朝香さんへ

弊社は都市銀行さんなどとの取引もありますが、いつもさわやか信用金庫六本木支店の朝香様には大変お世話になっています。担当の朝香様は大変お若いのですが、個人の人間力でしっかりとお仕事をされているように思います。弊社の経理担当者からも評価が高く、前任の方もそうでしたが、とてもよい方にご担当になっていただいたと思います。

世界中の生産者とお客様の笑顔の架け橋になる人財を育成

―SDGs(持続可能な開発目標)という観点では、どのような取り組みをされていますか。

化学農薬や酸化防止剤などをほとんど使わない農産物を栽培している生産者と積極的にお取引をしています。こういった農産物を使ったワインは、自然派というカテゴリーになりますが、原料となるブドウがとてもおいしいのです。当社には、こういったワインが多いので、当社の価値をより高めてくださる存在です。

―未来に向けて、どのような取り組みを進めるご予定ですか。

コロナ禍でも世界各国の生産者と実施しているのが、生産地やワイナリーの説明をするオンラインセミナーです。生産者をよく知る機会となっており、生産者、お客様ともに喜ばれています。私たちは、今後も、世界中の生産者とお客様との架け橋としての役割を担っていきたいと思います。

ワイン事業では、ワインインポーターとして日本一のポジションを目指したいと思います。ただ、いたずらに事業を拡大するつもりはありません。純粋に、お客様に「おいしい」「嬉しい」「楽しい」という経験や感動を、より多く提供する積み重ねがあって、結果、そのような姿が実現できるのだと思います。そのためには、日々、私たちも技能やサービスを向上させ続けなければなりません。お客様の笑顔が私たちの元気になります。この循環を生み出してくれるのが従業員一人ひとりであり、私たちが財産とも呼ぶべき「人財」なのです。

株式会社トゥエンティーワンコミュニティ守川敏さん

<プロフィール>

守川敏(もりかわ・さとし)

日本大学中退後、飲食店勤務などを経て、1996年 株式会社トゥエンティーワンコミュニティを設立。日本ソムリエ協会認定ソムリエ、シュヴァリエ・ド・タストゥヴァン(ブルゴーニュ利き酒騎士団)、コマンドリー・ド・ボンタン(ボンタン騎士団)、ジュラード・ド・サンテミリオン(サンテミリオン騎士団)、日本酒利き酒師でもある。

<企業概要>

株式会社トゥエンティーワンコミュニティ
代表取締役社長 守川敏
〒106-0032
東京都港区六本木6-1-12 21六本木ビル6階
TEL:03-5413-3211
FAX:03-5413-3212

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ライター:

大学院修了後、新聞社入社。経済分野などを取材、執筆、編集。その後、Webメディア運営企業で編集に携わる。

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