ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

クーリッシュから血液、ロッテは認めたのに回収しない理由 吸い口の赤と脇の穴が割る製造工程説

コラム&ニュース コラム ニュース
リンクをコピー
クーリッシュ 血液 混入

ロッテの氷菓「クーリッシュ」バニラから赤い液体が出て、同社の分析で血液と確認された。
一方、混入経路は特定できず、自主回収の予定はない。
9月に起きた1本の異物が、10月9日のSNS投稿をきっかけに一気に過熱した。
割れているのは「血液だったか」ではない。「どこで入ったのか」だ。
動画の一コマを穴と読む声まで加わり、論点はさらに割れた。

 

血液は事実、経路は空白

投稿者は、夫と2歳の娘を育てる20代の女性である。9月12日に180円でバニラを買い、翌13日、娘にあげようとふたを開けた。
中身が硬かったので容器を揉み、押し出そうとしたところで赤いものに気づき、皿に出して撮影した。
口はつけていない。当初はイチゴ味が混ざったのかと思った、と説明する。

ロッテの担当者が自宅を訪れ、代金と引き換えに商品を回収した。
感染症の流行で対面説明は見送り、中央研究所の分析結果報告書が郵送された。
結論は「ご指摘の試料より血液の存在が確認された」だった。
女性は、人の血か動物の血か、どこで入ったのかまで特定せずに終わらせず、再発防止まで追求してほしい、と語っている。
10月9日、この動画と報告書の写真がSNSに出た。ENCOUNTの取材に広報は、血液だったことは事実だと認めた。
そのうえで、工場入場時のマスク着用、密閉配管内の連続搬送、パウチへの自動充填を挙げ、作業者と接触する工程は確認できなかったと説明した。
製造日の日報と保存サンプルにも問題はなく、「工程中の混入の可能性は極めて低い」「原因を特定できず、苦慮しております」とした。
製造工程上の問題が確認されていないため、現時点で自主回収は予定していない。
検出は認めた。入り方は認めていない。この非対称が、議論の燃料になっている。

 

吸い口の赤は、工場で残るか

ネットで厚いのは、血液と認められたものが、なぜ吸い口にだけ残ったのかという話である。
映像では、硬い中身を揉み出すと吸い口側からピンクの液体が出る。
ロッテは、回収したその試料から血液を確認した。争点は成分ではなく経路だ。
配管の中で大量のミックスと混ざれば、一滴が一つの袋の出口付近だけに偏って残る必然性は薄い。
色は薄まり、中身全体に散らばるはずだ、という指摘である。
血液だったことと、製造ラインの途中で入ったことは同じではない。

ノズル先端への付着や、封をする直前のピンポイントなら、理論上は一つの袋の出口に偏り得る。
ただ連続充填なので、前後の袋にも痕跡が出やすい。
日報も保存サンプルも異常なし、という説明と両立させるのは難しい。

血液が茶色くなるのは、ヘモグロビンが酸化するからだ。
すぐ冷凍されれば赤いまま残ること自体はあり得る。
ただ、それは工場の途中で入った証拠にはならない。
密閉配管内で混ざった血が、一つの袋の吸い口付近だけに偏って残るのは、通常の製造工程ではほぼあり得ない。
鮮血に見えることと、製造ライン由来であることは別の問題である。

 

「口をつける前」と、脇の穴

もう一つの割れ目は、食べ方である。
クーリッシュはキャップを外して直接吸うのが普通、という声が多い。
硬いと吸った拍子に口の中が切れ、吸い口に血が残る、という体験談も複数上がっている。
これなら、鮮やかな赤が出口付近だけにある構図とは合う。

投稿者はこれを否定する。
口をつける前に、子ども用に揉み出して気づいた、という説明だ。
信じる側は「2歳にあげる前の手順として不自然ではない」と受け止める。
疑う側は「皿に出して撮る時点で引っかかる」「都合よく入り口にある」と読む。
そこに、動画の一コマを穴と見る指摘が重なった。
側面のフィルムに、光の反射とも小さな破れとも見える点があり、「横の穴」「得体の知れない穴」と呼ぶ投稿が今日の午後から複数出ている。
注射で入れたのでは、という自作自演寄りの見方と、知らない間に開いていたなら血液より先に食べるな、という不安が並ぶ。

ただし、これは視聴者の読みである。
元投稿者もロッテも、脇の穴については報道の範囲では説明していない。
画像は不鮮明で、揉んだ跡や反射と区別しきれない。
外から決められないのは、当事者の説明と物証が対立しているからだ。
人か動物か、製造後の混入かを切るには、種の判定とDNA、同じ製造ロットの他品の検査が要る。
ロッテは血液であることまでは出したが、そこまでは開示していない。
鑑定は、届いたその1本から血液が検出された記録であって、製造工程で入った証明ではない。

 

2022年から続く「また特定できず」

同型の訴えは今回が初めてではない。
赤い異物が出てロッテの調査で血液と言われた、という投稿を過去にも複数確認している。
以前同じ経験があり、回答では血液だったが製造中ではないと言われた、という書き込みがある。
いずれも個別の訴えで、ロット回収や行政の公表案件としては確認できていない。

同類事案だと、2025年11月のチョコパイである。
歯が入っていたという投稿に対し、ロッテは「歯と推定される」と認め、謝罪の文面も出した。
一方でマスク着用やX線異物検出、当日の検査記録に異常はなく、問題の異物を同型のX線に通すと検知・排出されたとして、工程中の混入は極めて低い、原因は特定できず苦慮している、と回答した。
言い回しは今回とほぼ同じである。当時も投稿者への疑義が出て、経路は不明のまま終わった。

同じ結論の繰り返しが不信と自作自演説の両方を加熱させている。
ライン全体が汚染された証拠はない、という意味では回収しない判断は一貫している。
購入者側が納得しにくいのも当然だ。
公開情報の範囲では、密閉ラインの途中で混ざってあの局在のまま残る、というのはかなり無理がある。
残るのは充填の最後の一瞬か、出荷後の誰かの手か、開封後の付着かである。
脇の穴は、その2番目を裏づける材料として引用されているが、まだ穴かどうかも確定していない。

Tags

ライター:

酒場で耳にした小さな違和感から企業不祥事、SNSトレンド、エンタメ、グルメまで幅広く追いかけるライター。

関連記事

タグ

To Top