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岡崎市 17歳に飛び蹴り動画が再拡散 虐待防止徹底を掲げたはずのイノベル井田を行政処分

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愛知県岡崎市の障害者グループホームで起きた、17歳の少年への暴行事件が再び注目を集めている。飛び蹴りを受け、倒れたところを顔まで踏みつけられたとされる少年。事件から約半年が過ぎた7月22日、Xでは当時の事件のものとする動画が急速に拡散した。そして翌23日、岡崎市はグループホームイノベル井田で身体的・心理的虐待があったとして行政処分を発表した。動画の事件と行政処分は同じ事案なのか。市の発表に、2月に逮捕された2人の名前はない。そして施設の過去を辿ると、現在とは違う名前が現れる。

三宅玲希・都築拓斗を逮捕 17歳に「飛び蹴り、顔を踏みつけ」

 

事件が起きたのは2026年1月27日。CBCテレビなどによると、岡崎市にある障害者向けグループホームの職員、三宅玲希容疑者(20)と都築拓斗容疑者(21)は、入所していた17歳の男性に飛び蹴りをし、顔を踏みつけるなどの暴行を加えた疑いで2月19日に逮捕された。2人はいずれも容疑を認めているという。

被害に遭った少年が施設へ入所したのは前年12月。新しい場所での生活を始めて間もない時期だった。

暴行から約3週間後の2月17日、児童相談所に「障害者施設で職員が利用者に暴行を加えている」という趣旨の情報が寄せられた。児相が調査し、翌18日に警察へ届け出たことで事件が表面化した。少年はその後、児童相談所に保護され、別の施設へ移ったと報じられている。

では、最初に暴行を把握したのは誰だったのか。そして警察は「飛び蹴り」「顔の踏みつけ」という具体的な行為を何によって確認したのか。主要報道では、その詳細までは明らかになっていない。

 

事件から約5カ月、Xで暴行動画が拡散”なぜ今?”

逮捕から約5カ月が過ぎた7月22日、Xではこの事件のものとする動画が拡散。再び三宅容疑者と都築容疑者の名前に注目が集まった。

映像には、衣服を身につけていないように見える人物に暴行する様子も映っている。しかし、この動画が2月に逮捕された事件そのものを撮影したものなのか、撮影場所や映っている人物を含め、警察や主要報道機関による確認は現時点で取れていない。X上では”いのべる井田”という具体的な施設名のほか、「裸の姿をグループLINEに晒した」とする情報も拡散しているが、これについても主要報道による裏付けは確認できない。

一方、2月の逮捕報道とXで拡散する投稿には、17歳の利用者、飛び蹴り、顔を踏みつけるといった共通する情報もある。なぜ事件から約5カ月を経た今、映像が表に出たのか。そして動画が広がった翌日の7月23日、岡崎市が一つの行政処分を発表した。

「イノベル井田」を岡崎市が行政処分 身体的・心理的虐待を認定

岡崎市が7月23日に行政処分を発表したのは、株式会社INNOVEL HEALTHCAREが運営する「グループホームイノベル井田」。岡崎市井田町にある定員29人の共同生活援助事業所だ。

市によると、同施設では従業者による威嚇的な発言と暴力行為が確認された。

市は威嚇的な発言を「心理的虐待」、暴力行為を「身体的虐待」と認定。人格尊重義務に違反したとして、8月1日から10月31日まで3カ月間、新規利用者の受け入れを停止する。さらに同期間は報酬の支払額も7割に制限される。

施設側には虐待に至った経緯と原因の検証、再発防止策の策定、全従業者への虐待防止研修なども求めた。

動画が大きく拡散した翌日の行政処分発表という時系列は目を引く。ただし、Xでの動画拡散を受けて処分が決まったとする事実はない。さらに岡崎市の発表には三宅、都築両容疑者の名前も、1月27日の事件についての記載もない。2月の暴行事件、Xで拡散された動画、今回イノベル井田で認定された虐待が同じ事案なのかは、現時点で確認できていない。ただ、このイノベル井田という施設を過去に遡ると、別の問題を抱えた旧施設に行き着く。

 

旧名「MG Style井田」48人に約980万円返還、運営会社が変わった過去

現在のイノベル井田と同じ場所では、かつてMG Style井田という障害者グループホームが運営されていた。運営していたのは、全国で障害福祉事業を展開していた株式会社恵だ。

愛知県の公表資料によると、株式会社恵では利用者から徴収していた食材料費をめぐる問題が発覚。MG Style井田でも48人が返還対象となり、その額は979万5581円に上った。岡崎市内にあった同社3事業所だけでも返還額は計2427万2439円。愛知県内27事業所では2億1799万1943円に達している。

その後、株式会社恵をめぐっては行政処分に発展し、障害福祉事業は新たな運営主体へ引き継がれることになった。そこで登場したのが、現在の運営法人INNOVEL HEALTHCAREだ。同社は2025年2月、公式サイトで「株式会社恵は令和7年3月1日をもちまして、株式会社INNOVEL HEALTHCAREとして新たに生まれ変わります」と告知した。

MG Style井田から、イノベル井田へ。看板も運営主体も変わった。なお、旧運営会社の食材料費問題と今回の虐待との間に因果関係を示す事実は確認されておらず、問題の性質も異なる。

Xでは「なぜこの仕事につくのか」怒り 動画は誰が撮った?

Xでは今回の動画をめぐり、
「抵抗できない人間にこんな卑劣なことをして」
「こういう人間がなんでこの仕事につくのか理解できない」
など、利用者を支える立場にある職員による暴力に厳しい声が相次いでいる。障害者グループホームの職員の資格や採用体制そのものに疑問を呈する投稿もみられる。ただし、三宅、都築両容疑者がどのような資格を持ち、どのような経緯で採用されたのかは明らかになっていない。メ~テレは2月、2人が事件当時すでに1年以上この施設に勤務していたと報じている。そして今も、いくつもの疑問が残っている。

約5カ月を経て、なぜ今この動画が表に出たのか。誰が撮影し、誰が保管していたのか。2月に逮捕された2人の暴行事件と、岡崎市が7月23日にイノベル井田で認定した暴力行為は同じものなのか。現在の運営会社INNOVEL HEALTHCAREは公式サイトで「虐待防止への取り組み」を掲げ、虐待防止委員会を設置して研修・指導を徹底すると説明している。一方、岡崎市が今回の行政処分で施設側に求めたものの一つも、全従業者に対する虐待防止に関する研修の実施だった。新しい名前になった施設で、何が引き継がれ、何が変わったのか。まず明らかにされるべきなのは、そこではないだろうか。

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ライター:

2人育児8年目ママ。健康を意識した丁寧な暮らしを大切にしています。好きなテレビ番組は『クレイジージャーニー』。日々のリアルな視点から、役立つ情報を発信したいです。

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