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【秋元康が見出した11歳】演歌少年・西山琳久君とは何者か 『歌唱王』優勝から異例デビューまで

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西山琳久
西山琳久 公式インスタグラム(母親管理)

ステージ中央で、小学6年生の少年がマイクを握る。

まだあどけなさの残る表情。しかし、歌い始めた瞬間、その空気は一変した。低く響く声、繊細なこぶし、そして言葉の余韻を丁寧に届ける歌唱。

今年1月放送の日本テレビ系『歌唱王~全日本歌唱力選手権~』で優勝した長崎県平戸市在住の11歳・西山琳久が、秋元康氏プロデュースで7月22日にメジャーデビューすることが決まった。

演歌界期待の新星として注目を集める一方、ネット上では「11歳で演歌」という存在そのものに驚きや戸惑いの声も広がっている。

西山君とは、一体どんな少年なのか。

 

 

海の町・平戸で育った“演歌好きの少年”

長崎県平戸市。異国文化の歴史が色濃く残る港町であり、海と坂道の風景が広がる土地だ。

潮風が吹き抜ける道を走る車の中で、西山君は幼い頃から演歌を聴いて育った。

きっかけは、祖父だった。

幼稚園の送り迎えをしてくれていた祖父の車内では、いつも演歌が流れていたという。流行のJ-POPでも、子ども向けの音楽でもない。人生の哀愁や人情を歌う演歌だった。

自然と耳に入り、気づけば口ずさむようになっていた。

演歌は、西山君にとって“特別な音楽”というより、日常の中にある存在だったのかもしれない。

やがて、その歌声は地元でも少しずつ知られるようになっていく。

 

9歳で全国大会入賞 早くから見せていた才能

西山君が本格的に注目され始めたのは、9歳の頃だった。

“歌の国体”とも呼ばれる「大衆音楽祭」に出場し、チャイルド部門で3位に入賞。幼いながらも高い歌唱力と表現力を見せた。

さらに今年1月、日本テレビ系『歌唱王~全日本歌唱力選手権~』へ出場する。

応募総数は1万2517人。

世代もジャンルも異なる出場者が集まる中、西山君は演歌で勝負した。演歌は、近年の歌唱コンテストでは決して主流ジャンルとは言えない。

だからこそ、その存在感は際立っていた。

番組では、独特のこぶしや抑揚だけではなく、丁寧に言葉を届けようとする歌唱スタイルも話題となった。

審査委員長を務めた秋元康氏は、西山君の歌声を「神様からのギフト」と表現。優勝後、その注目度は一気に高まっていった。

 

秋元康氏プロデュースでデビューへ

そして5月19日、秋元氏プロデュースによるメジャーデビューが正式に発表された。

デビュー日は7月22日。キングレコードからリリースされるデビュー曲のタイトルは「おんじい」だ。

タイトルの「おんじい」は祖父を意味する言葉で、演歌を教えてくれた祖父への感謝が込められているという。

西山君自身も、

「“演歌人生”を頑張って、歌で恩返しをしていきたい」

とコメントしている。

さらに、5月26日放送のNHK『うたコン』への出演も決定。デビュー前の新人としては異例とも言える抜てきとなった。

西山君は、

「自分が見てきた番組に出演できることにびっくりしています」

と喜びを語っている。

 

なぜ“11歳の演歌少年”は人を引きつけるのか

西山君のデビューは、大きな反響を呼んだ。

一方で、ネット上ではさまざまな声も上がっている。

「歌がうまい」
「11歳とは思えない」
「将来が楽しみ」

という期待の声がある一方で、

「本当にこの年齢で演歌を理解できるのか」
「変声期をどう乗り越えるのか」

といった意見も少なくない。

そこには、“11歳で演歌を歌う”という存在への驚きがある。

演歌には、人生の機微や人情を描く楽曲が多い。

別れや孤独、愛情、故郷への思い。

そうした感情を歌うジャンルだからこそ、人々は無意識に「なぜこの年齢で演歌なのか」と興味を抱くのだろう。

ただ、西山君の魅力は単なる“珍しさ”だけではない。

歌唱技術はもちろんだが、言葉を丁寧に届けようとする姿勢や、祖父への思いをまっすぐに語る姿に心を動かされた視聴者も多かった。

 

演歌界が期待する“新しい入口”

近年、演歌は若い世代との距離が広がっているとも言われる。

音楽配信やショート動画文化が広がる中で、演歌に触れる機会そのものが減っているからだ。

そんな中で登場した、“11歳の演歌少年”。

この存在は、演歌界にとって単なる新人以上の意味を持つ。

「孫のような世代が演歌を歌っている」

そのこと自体が、これまで演歌に興味を持たなかった層の関心を引き寄せている。

SNSでは、

「演歌を普段聴かないけど気になった」
「祖父母と一緒に見たい」
「うたコンが楽しみ」

という声も広がっている。

西山君は、演歌界にとって“新しい入口”になりつつあるのかもしれない。

 

変声期という大きな壁

ただ、少年歌手には避けて通れない壁がある。

変声期だ。

男子歌手の場合、成長とともに声質は大きく変化する。高く透明感のある声が変わり、歌い方も変化していく。

ネット上でも、

「変声期後が本当の勝負」
「低音がさらに生きる可能性もある」
「長く歌い続けてほしい」

といった声が目立っている。

つまり、多くの人が見ているのは“今の11歳”だけではない。

「この少年が、将来どんな歌手になるのか」

その未来に注目しているのだ。

 

問われるのは“神童”の先

西山君のデビューは、今年の演歌界を象徴するニュースの一つになる可能性が高い。

だが、本当に試されるのはここからだろう。

“11歳の演歌少年”という話題性を超えて、一人の歌手として成長していけるのか。

秋元康氏のプロデュース力。
演歌界の育成力。
そして、周囲の大人たちの支え。

そのすべてが問われていく。

西山君が歌う「おんじい」は、祖父への感謝を歌った楽曲だという。

時代が変わっても、人はやはり、
「誰かを思う歌」に心を動かされる。

西山琳久君の歌声は、その普遍的な感情を、静かに届けようとしているのかもしれない。

 

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ライター:

Webライター。きれいごとだけでは済まない現実を、少し距離を置いて綴っています。

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