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EF Polymer、農地から海へ流れる赤土の削減へ 沖縄・国頭村の実証に参画

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EFポリマー、国頭村で赤土等流出防止に向けた実証に参画
提供:EF Polymer 株式会社

雨のたびに畑から海へ流れ出て、サンゴや魚を脅かす赤土。この流出をどう減らすか。沖縄発のベンチャー、EF Polymerが、沖縄県国頭村で赤土などの流出を防ぐ実証事業に加わった。

自然に由来する吸水性ポリマーを使い、畑の土から赤土が流れ出るのを抑えられるかを検証する。

 

サンゴと漁場を脅かす赤土流出

同社によると、沖縄では、農地の赤土が雨によって流れ出し、沿岸の海へと運ばれてきた。これがサンゴや魚介類の生態系を悪化させ、漁場が遠くなるなど、産業にも影響を及ぼしている。国頭村は2022年8月に対策の協議会を設立し、科学的な根拠に基づく営農対策の確立を目指してきた。EF Polymerが参画するのは「国頭村赤土等対策関連調査委託業務」で、事業期間は2026年7月14日から2027年3月26日まで。協議会や沖縄県環境科学センター、国頭漁業協同組合、琉球大学とともに取り組む。

赤土の流出は、沖縄で長く続いてきた環境問題だ。亜熱帯の強い雨が、むき出しになった農地の土を一気に海へと押し流す。海に流れ込んだ赤土は、サンゴに降り積もって光を遮り、その生育を妨げる。観光と漁業という沖縄の基幹産業の両方に関わるだけに、対策は地域全体の課題となってきた。

 

海の堆積調査と、畑での人工降雨試験

実証は、大きく二つの柱からなる。同社によると、一つは沿岸海域の調査で、赤土などの堆積の状況を沖縄県環境科学センターが把握する。もう一つが、農地からの流出を抑えられるかの検証だ。琉球大学農学部の試験場で、人工的に雨を降らせる試験を行う。使う土は、国頭村内の2か所から採取した赤土(国頭マージ)およそ80キロ。EFポリマーを使う区画と、使わない区画を比べる。土の乾燥密度や空隙率、水の通りやすさ、表面を流れ出る水や土砂の量などを測り、効果を確かめる。

人工的に雨を降らせる試験では、条件をそろえて比べられる利点がある。実際の畑では、雨の強さや土の状態がそのつど変わり、効果を正確に測るのは難しい。試験場で条件を管理しながらデータを取ることで、ポリマーの効果を科学的に裏づけようとしている。

 

廃棄される皮から生まれたポリマー

検証の鍵を握るのが、EFポリマーだ。同社によると、これは100%自然に由来する超吸水性のポリマーで、オレンジやバナナの皮など、これまで捨てられてきた作物の残りかすをアップサイクルしてつくる。高い吸水力と保水力を持ち、土の中の水分を保つ。畑の土に混ぜれば、雨水を土にとどめ、赤土が流れ出るのを抑える効果が期待される。廃棄物から生まれた素材で、別の環境課題の解決に挑む点に特徴がある。ナラヤン・ガルジャールCEOは「沖縄で赤土流出という地域課題に技術を活かせる可能性の検証が意義深い」とし、農業や漁業、学術と共に持続可能な解決策につなげたいと語る。作物の残さを捨てずに生かし、さらに別の環境問題を和らげるという、二重の循環がこの素材には込められている。

 

世界自然遺産の島で、農と漁の共存を

EF Polymerは、2020年に設立された沖縄のベンチャーで、自然由来の超吸水性ポリマーや農業資材を手がけてきた。沖縄という土地に根ざした企業が、地元の環境課題にその技術を向ける。

国頭村は、世界自然遺産に登録された地域だ。豊かな自然を守りながら、農業と漁業が共に成り立つ環境をどうつくるかが問われている。赤土の流出は、農家にとっても漁業者にとっても悩みの種であり、両者の共存を阻む要因でもあった。国頭村の環境保全課は、琉球大学や関係機関との連携で、科学的な根拠に基づく流出の抑制手法を検証するとしている。世界自然遺産の島であることは、環境を守る責任の重さを意味すると同時に、その取り組みが広く注目される機会でもある。

畑の土を工夫することで、海の環境を守る。農業と漁業、そして研究機関が手を組む今回の実証が、赤土の流出という長年の課題にどう答えを出すのかが注目される。効果が確かめられれば、同じ悩みを抱える沖縄の他の地域にも広げられる可能性がある。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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