DAREDEMO HEROのミッション、ビジョン(画像提供:DAREDEMO HERO)
観光地として日本人人気も高いフィリピン・セブ島。美しい海が広がる島ですが、そこに暮らす子どもたちの中には、絶対的貧困状況から十分な教育が受けられない人も多く存在します。
そんな子どもたちの中から「リーダーを作る」べく、教育的支援を続けるのがNGO法人DAREDEMO HEROです。今回はDAREDEMO HERO代表の内山順子さんに、DAREDEMO HEROの今と未来についてお話いただきました。
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「かわいそうだから支援する」ではない。「フィリピンを救うヒーローを作るために支援する」
DAREDEMO HEROの奨学生たちと代表内山さん(画像提供:DAREDEMO HERO)
ーまずは、DAREDEMO HEROの活動内容から教えてください。
私たちは「すべての子どもたちが夢と希望を持ち、努力が正当に報われる社会を実現する」というミッションを掲げ、フィリピンのセブ島で教育支援や地域支援、文化交流支援などをしているNGOです。2013年にNGOが立ち上げられ、今に至るまで一貫しているのが「リーダーを作る」ということです。将来、セブを、フィリピンを変えてくれるリーダーになれる素質がある子どもたちを選抜し、教育資金を援助しています。
―なぜ、子どもたちの中から「リーダーを作る」べく活動をされているのでしょうか。
フィリピンの貧困に対して、日本人が介入して解決方法を模索するのは、根本的な貧困解決につながるわけではないと考えているからです。この国の貧困はこの国の人々が解決するべきであり、そのための人材を作るための私たちの支援だと思っています。
―フィリピンでは高等教育を受けるのはとても難しいことなのでしょうか。
スラム街などで暮らす貧困層では、月収2~3万円ほどで暮らす家庭がほとんど。それ以下の家庭も多く存在します。そんななかでフィリピンの私立大学の学費は年間40万円程度。生まれた瞬間から、環境によって教育をあきらめなければならない子どもたちがほとんどなんです。
そんな子どもたちに少しでも夢と希望を持ってほしい。努力が報われてほしい。そんな気持ちで支援を続けています。
―奨学生は選りすぐっているとはいえ、途中で奨学生から外れてしまうことはあるのでしょうか……?
奨学生として支援を受けられるのは8歳から大学卒業までで、1学年10人程度のうち、最後まで支援を受け続ける子どもは3人いるかいないか。1学年で数人は途中で奨学生から外れる選択をしています。
その理由もまちまちで、子どもが家庭を持つという新しい夢を持ったり、家族を支えるために働くことを自ら選択したり……。ほかにも、学業成績ややる気が著しく低下してしまった子どもには奨学生から外れてもらうこともあります。
ただ、その後もう一度頑張りたいと声を挙げてくれた子どもに対しては、厳しく狭い門ではありますが奨学生に戻る選択肢も用意しています。実際にそのような過程を経て立派な大人になった奨学生もいるんですよ。
奨学生たちの夢を身近に感じ、支援していきたい
奨学生たちのなかには、夢を叶えた人も多くいる。(画像提供:DAREDEMO HERO)
―DAREDEMO HEROでは、どのような企業と繋がりがあるのでしょうか?
最も多いのは「企業寄付」というかたち。フィリピンの未来を支援したいと思われる企業の方からご連絡をいただき、実際に寄付をしていただくことで私たちの活動は成り立っています。
ただ、「現金での寄付」という形にとどまらず、人材の派遣や物資支援をしていただく会社さんも。どういった形であれ、暖かいご支援がフィリピンの子どもたちの未来、ひいてはフィリピンの未来を作ることに繋がると思います。
ー読者の方に向けてメッセージをお願いします。
「人の幸せが自分の幸せ」だと思える人がフィリピンに、世界中にもっと増えてくれたら。それが私たちの願いです。そのための第一歩として、貧困の根本的解決を、教育的支援からチャレンジするDAREDEMO HEROの活動に、あたたかな支援をお願いできましたら幸いです。
ぜひ、フィリピンの未来を担うヒーローたちを、身近に感じ、見守っていただけたらなと思います。
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◎法人情報
法人名:NPO法人 DAREDEMO HERO
理事長:内山順子
設立:2013年4月
活動内容:セブの貧困層から未来のリーダーを育成する
所在地:兵庫県西宮市羽衣町7-30夙川グリーンタウン3F
URL:https://daredemohero.com/
◎プロフィール
内山 順子
2010年~2013年、東京23区特別区職員として従事。
2014年、ボランティアとしてDAREDEMO HEROに参画
2019年より現職。