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高砂電気工業株式会社

https://takasago-elec.co.jp/

愛知県名古屋市緑区鳴海町杜若66番地

052-891-2301

高砂電気工業株式会社

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ありがとうメッセージ サステナブルな取り組み コラム

高砂電気工業さんはプロジェクト成功の鍵を握る黒子的な存在|宇宙ビール構想でつながった高砂電気工業とSPACE FOODSPHERE

取引先
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一般社団法人SPACE FOODSPHERE
(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE)

「月面で地ビールをつくりたい」。そんな夢のような企画が現実のものとなりつつある。

プロジェクトを推進する一般社団法人SPACE FOODSPHEREは、宇宙での食料の生産から供給まで、産学官の有機的な連携を促進するために設立されたコンソーシアム。

流体制御機器の専門メーカーであり、無重力下での発酵実験に挑戦し、宇宙ビール醸造デバイスの開発を目指してきた高砂電気工業株式会社もこのプログラムに参画している。

「月面地ビール」構想、広がる宇宙でのビジネスチャンス

一般社団法人SPACE FOODSPHERE代表理事小正瑞季さんへ

  • 浅井直也さん
  • 前川敏朗さん
  • 小正瑞季さん

高砂電気工業株式会社 代表取締役会長 浅井直也さん/ライフサイエンスグループリーダー 前川敏郎さんからのメッセージ

浅井直也さん

高砂電気工業株式会社 代表取締役会長 浅井直也さん

 

浅井:SPACE FOODSPHEREさんには、「宇宙ビール」をはじめ、さまざまなユニークなプロジェクトへの参画の機会をいただいており、大変お世話になっております。

弊社は今でこそ「名古屋のリアル下町ロケット」などとメディアに紹介されていますが、もともとは宇宙ビジネスを構想していたわけではありません。

弊社の超小型ポンプがNASA(アメリカ航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)に採用されたのも、他の目的のために作った製品が宇宙実験の仕様にも適合していたというのが実際のところです。

その潮目が変わったのが、JAXAで新事業開発を担当していた山崎さんとの出会いです。

弊社が航空分野への進出を検討していた際に、当時経済産業省に出向されていた山崎さんから、「高砂電気工業さん、宇宙に興味はありませんか?」と声をかけていただいたことがきっかけです。

山崎さんと様々なお話をさせていただいたなかで、私が「宇宙でビールを作りたい」と考えていることを話すと、「それは面白い!」と。

菊池優太さん

一般社団法人SPACE FOODSPHERE理事/JAXAJ-SPARC プロデューサー菊池優太さん

 

早速、宇宙での食に関して取り組んでいるJAXA等が参画するプログラム「Space Food X」(SPACE FOODSPHEREの前身)の小正瑞季さん、菊池優太さんをご紹介いただいたのです。

小正さんと菊池さんとはじめてお会いした際も宇宙ビールの話で大変盛り上がりました。そのときさすがだなぁと思ったのは、「月面の水を使って月面地ビールを作りたい」という構想をお聞きしたときです。

月面で水を調達すれば、地球から水を輸送するコストもかからず、しかも話題性十分。なるほどと思いましたね。ぜひ一緒に実現したいです。付いていきます!

宇宙での地産地消の技術を地球に逆輸入

LONG TERM SCENARIO

2050年代火星基地1000人居住、2040年代月面基地1000人居住、2030年代月面実証・数人滞在というバックキャストで技術を開発(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE)

 

前川(高砂電気工業ライフサイエンスグループリーダー):SPACE FOODSPHEREさんとのコラボレーションの目的は、宇宙で活用するための技術開発と、その技術を地上に持ち帰って活用する応用技術の2つ。

2040年代に月面1,000人の長期滞在を実現するという明確な目標を設定し、そこからバックキャストで技術を開発しています。

ロケットや宇宙船の役割は、宇宙への移動のためだけでなく、宇宙で生活をすることに主軸が移りつつあります。

ですから、食べ物や飲み物の地産地消が必要となります。そこでフードテックが絡んで、植物工場、細胞培養肉、フードプリンター、スパイスプリンターなど、さまざまな案件に取り組んでいるのです。

サンゴ礁、ユーグレナの培養、最近ではカキの養殖までやってみたいと構想している方々もいらっしゃいます。それら全てに弊社のバルブやポンプなどの流体制御技術が活用いただける可能性がありますので、ますますビジネスチャンスが広がっています。

「行く」から「住む」に宇宙での活動のステージが変わる中で、これまでとは次元が違う新たなイノベーションのニーズが顕在化してきています。

われわれの仕事はイノベーションを生み出す人たちを流体制御から側面サポートすることと捉えていますので、この機会は最大のビジネスチャンスだと思っています。これからが本当に楽しみです。

高砂電気工業さんは共通のゴールイメージを持つビジョナリー・パートナー

─このようなメッセージをお預かりしてきました。御社と高砂電気工業さんは「宇宙ビール」がコラボレーションのきっかけだったのですね。

小正:そうなんですよ。浅井さんから「宇宙でビールをつくりたい」という話を伺ったときに、「仲間がいた!」と思いました。私も同じようなことを考えていましたので、とても親和性が高いパートナーを得た、という思いでした。

現在、宇宙ステーションなどでは安全上の理由からアルコールは飲めませんが、将来的にはアルコールが飲める日が来ると見込んでいます。そのときには月面の水と月面で育てた作物を使い、月面の醸造所でビールを作りたいと思っています。

それには、発酵技術やプロセスを含めて流体制御・気体制御が必要不可欠ですので、高砂電気工業さんとのコラボレーションが実現できると思っています。

小正瑞季さん

一般社団法人SPACE FOODSPHERE 代表理事 小正瑞季さん

プロジェクト成功の鍵を握る黒子的な存在

月面基地の内観イメージと食のソリューション

月面基地の内観イメージと食のソリューション(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE、村上祐資、その他協力者)

─高砂電気工業さんとは、初対面から共通のゴールイメージをお持ちだったのですね。そんな高砂電気工業さんは、小正さんにとってどのような存在なのでしょう?

私は大学や研究機関、先端技術に強みを持つ企業とのお付き合いが広くあり、先進的な技術はいろいろ見させていただいています。その中で高砂電気工業さんは、顧客ニーズに応えるように技術を実直に磨き上げてこられた会社だと感じています。

われわれにとって、高砂電気工業さんはかなりキーになる黒子の存在だと思っています。

われわれのプロジェクトには、宇宙への滞在と地球との往復の物資の輸送が欠かせません。宇宙に物資を送り届けるのはとても大変です。まずロケットに搭載して、打ち上げなければなりませんので、非常にコストが掛かります。

小さいロケットを打ち上げるだけでも数億円、大きいロケットですと数十億円掛かるというオーダーですから、輸送中に破損すると巨額の損失が発生してしまいます。

したがって、宇宙においては、軽く、小さく、壊れない、という三拍子そろっていることがとても大事です。宇宙に持っていく機材には全てそういうクオリティーが求められてくるわけです。

その点、高砂電気工業さんは、超小型ポンプを含めて非常に高い技術力があります。『下町ロケット』に登場する「佃製作所」のイメージに近い印象をもっています。

高品質かつ小型高精度で、バイオ領域でも実績があります。近い将来、宇宙で必ず必要になる技術力を持った会社です。

地球外生命体の探査を活性化させる仕組みづくりをしたい

拡張生態系は地産地消も実現する癒やしの空間

拡張生態系は地産地消も実現する癒やしの空間2

拡張生態系は地産地消も実現する癒やしの空間(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE、村上祐資、その他協力者)

―小正さんはどのような経緯でSPACE FOODSPHERE事業を立ち上げたのでしょうか?

私は社会課題解決に資する研究開発型ベンチャーへの投資育成を行うベンチャーキャピタル「リアルテックファンド」を運営するリアルテックホールディングス株式会社に所属しています。主に大学発ベンチャーや、高い技術を持つベンチャー企業へ出資し、経営のサポートをしています。

宇宙への物資の輸送や、地球観測、資源再生、ロボティクスなど、いろいろなベンチャーを支援していますが、宇宙に長期的に滞在し、食を確保するという技術は、ベンチャー企業や宇宙関連機関などが単体で取り組める話ではありません。

地球上の食や暮らしもそうですが、多くの企業が関わりあいながら産業が成り立っています。大企業、宇宙機関、国際連携を含めて調整して初めて、宇宙での人の長期滞在が実現できるのです。

そのための共創プログラムとして立ち上げたのが当法人、SPACE FOODSPHEREです。

―小正さんはもともと宇宙に興味があったのですか?

私はもともと好奇心旺盛なので、特に生命の起源に関心があり、大学・大学院時代は遺伝子工学やバイオロジーの分野で研究をしていました。

生命の起源、生命の進化の可能性の話を突き詰めると、地球上だけではサンプル数が少なく、他の惑星に出かけて地球外生命体を見つける必要があります。それはSFに登場するような宇宙人ではなく微生物で、アストロバイオロジーという研究分野です。

私はこのアストロバイオロジーの研究者になるよりも、宇宙探査が活性化していく仕組みづくりをダイナミックに仕掛けるほうが性に合っていそうだと思い、研究者から舵を切ったというわけです。

プロジェクトを成功させて、2040年に月面で乾杯しよう

月面でビール

月面で地球を眺めながら地ビールを!(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE、村上祐資、その他協力者)

月面レストラン

月面レストランは機能性と快適性を兼ね備えた交流の場(画像提供:一般社団法人SPACE FOODSPHERE、村上祐資、その他協力者)

─なるほど。研究者や技術者の可能性を最大限に引き出すプロデューサーのような役割を担われているのですね。では最後にSPACE FOODSPHEREさんとして高砂電気工業さんに期待されていることをお聞かせください。

資源再生の観点で言えば、人が出した排泄物を含めて再利用して、それを再び食料生産に回すことも想定していますので、ここでも液体・気体のインプット・アウトプットのコントロールが非常に重要になってきます。

しかも、とてもコンパクトで小型の機材が必要となります。ここでも高砂電気工業さんの技術は活用できると思っています。

既存の製品に加え、さらにわれわれが目指す全体システムの中で長期安定運用に資するパーツを作っていただけるとありがたいです。

われわれのシステムは、世界にとってなくてはならない存在になりたいと思っています。高砂電気工業さんには、さらにその中でなくてはならない存在になっていただきたいと期待しています。

今後はシステム全体について、より視野を広げての議論をしていきたいですね。

例えば、「こういう製品があるから、このような全体的なシステムが作れるのではないか」という仮説をどんどんこちら側にも投げていただけると、さらなる連携の可能性が生まれてくると思います。そういった領域まで含めて、ぜひ検討・提案・議論をしながら、一緒に事業化を進めていきたいです。

─その暁に宇宙でビールが飲めたらすてきですね。

そうですね。ぜひ実現したいと思っています。「2040年に月面で乾杯しよう」。これはいつも私がコンソーシアムに参画している皆さんと、合言葉のように共有しているゴールイメージです。プロジェクトを成功させて、皆で宇宙に行って、自ら作ったビールで乾杯できたら最高ですね!

小正瑞季さん

◎法人情報
一般社団法人 SPACE FOODSPHERE
https://spacefoodsphere.jp
代表理事:小正瑞季
所在地:〒130-0003 東京都墨田区横川1-16-3 センターオブガレージ Room02
設立:2020年4月

ライター:

1964年生まれ、群馬県出身。国立群馬高専卒。専攻は水理学と水文学。卒業後、日刊紙『東京タイムズ』をはじめ、各種新聞・雑誌の記者・編集者を務める。その後、映像クリエーターを経て、マルチメディア・コンテンツ制作会社の社長を6年務める。現在は独立し、執筆と映像制作に専念している。執筆は理系の読み物が多い。 研究論文に『景観設計の解析手法』、『遊水モデルによる流出解析手法』、著書に科学哲学啓蒙書『科学盲信警報発令中!』(日本橋出版)、SFコメディー法廷小説『科学の黒幕』(新風舎文庫、筆名・大森浩太郎)などがある。

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