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特定非営利活動法人 キーパーソン21

http://www.keyperson21.org/

〒211-0004 神奈川県川崎市中原区新丸子東2-907-25 ハイツ武蔵小杉704

大人も「わくわく」があふれ出す。子どもたちの可能性を引き出す原動力

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認定NPO法人キーパーソン21「チーム大阪兵庫」のみなさん

「キーパーソン21の活動と仲間自体が、元気の源です」。そう語るのは、認定NPO法人キーパーソン21(以下、キーパーソン21)を関西地区で展開する、チーム大阪兵庫のみなさん。

キーパーソン21では、「わくわくして、動き出さずにはいられない原動力」を『わくわくエンジン®』と呼び、子どもたちのわくわくエンジンを発見するプログラムをはじめ、人の主体性を引き出し、生きる力を育むキャリア教育に取り組んでいます。

企業の教育CSR活動もサポートするキーパーソン21の活動。大人と子どもの対話やゲームを通して、子どもはもちろん、大人もわくわくがあふれ出すプログラムの魅力や、学校教育、原動力について、チーム大阪兵庫の西澤久美子さん、佐伯孝子さん、越智沙織さん、菊田和子さん、鈴木久美子さんに伺いました。

 子どもに、自分らしく生きてほしい。キーパーソン21の考え方に共感して集まった仲間たち。

はじめにみなさんの自己紹介と最近わくわくした瞬間や人生で最もわくわくした瞬間をお聞かせください。

西澤久美子さん
西澤久美子さん
西澤

チーム大阪兵庫で、リーダーをさせてもらっている西澤です。中学2年生と小学5年生、3年生の子どもがいまして、一番上の子が赤ちゃんの頃から、英会話の講師をしています。

自分の子どもを含めて、高学年になるにつれ、子どもたちが自信を失っていくような感じがあり、なんとかできないものかと思っていた頃に『わくわくエンジン』に出会って、活動をスタートしました。


最近は、神戸市長田区の区長さんと協働して、長田中学校でキーパーソン21のプログラムを行うことができ、わくわくしました。


人生で最もわくわくした時間は、高校生の夏休みに、生まれて初めて3週間ほど留学した時のことです。自分が思っていたよりも英語が通じたことが嬉しくて、親に言わずに現地でスカイダイビングやスキューバーダイビングなど、いろいろなことに挑戦して、自分がすごく自由になった気がして、とってもわくわくしました。

私がキーパーソン21に参加したのは、オンラインで行われたロケット開発者の植松努さんの講演で、『わくわくエンジン』を知ったことがきっかけです。

『わくわくエンジン』は、地域にいる人ができるようにシステム化されていて、しかも、子どもたち一人ひとりの思いをとても大切にしている。

子どもたちの中からわくわくを引き出していけるところにものすごく魅力を感じ、私もぜひやりたい!と思って、そこから動き始めました。

認定NPO法人キーパーソン21の方々
2019年川崎で講座受講
2019年川崎で講座受講
菊田

2019年にキーパーソン21の会員になり、その年は様々な現場を見たくて、川崎や六本木、滋賀へと有給休暇を使って参加していました。講座受講、総会、小学生向け寺子屋事業に中学校・高校での企業協賛プロジェクト、説明会話者……。

キーパーソンに関わり始めた時期、めちゃくちゃキラキラと輝いていて、わくわくして堪りませんでした。

そうしたら大阪でチームを作ったら?と代表や理事の方々から後押しをしていただき、事務局の方々とコミュニケーションを重ねながら少しずつ地域の会員の繋がりを広げていきました。

コロナもあって停滞していましたがそれが2021年に、西澤さんがものすごい熱量と活動量で、たくさんの参加者を集めてくれて、あれよあれよと関西の活動が盛り上がってきているところです。

私が2年間あれこれ経験してわかったことを、チームのみんなの役に立てたいなと思いながら参加しています。人生で最もわくわくした瞬間は、就職活動で内定をもらった時です。

自分が何をしたいのかわからないまま就職活動をしていたのですが、そのなかで、1社だけ、「ここに就職したい! この会社の人たちと働きたい!」と思える会社に出会い、それまでなんとなく進学して就活を始めた自分とは違い、面接ではものすごく情熱を持ってお話をしました。

しかも、自分が望んだ結果を得られたというのが、とっても嬉しくて、社会人生活が一気に希望にあふれたのを覚えています。当時、内定者の仲間と撮ったプリクラの私は、最高の笑顔をしています。

鈴木久美子さん
鈴木久美子さん
鈴木

私には、中学3年生と1年生の子どもがいるのですが、社会や大人たちが、子どもの自主性を育てたいと言いながらも、大人たち自身が、子どもの自主性にブレーキをかけ、誘導しているような気がしていました。

ある日、たまたまロケット開発者の植松努さんの講演を通じて、キーパーソン21の存在と、『わくわくエンジン』という言葉を知って、インスピレーションを受け、会員の申し込みをしました。

キーパーソン21では、志や子どもへの情熱のある大人がたくさんいることに驚き、そのような仲間と出会えたことが、ものすごく嬉しいです。

人生で最もわくわくしたことですが、私は、子育てを始めて、自分が育ち直ししている感覚がありました。

その頃、子どもの自主性や家庭教育を大切にする活動や仲間と出会い、子育ての親に対するサークルを作ったことがあって、その時に最もわくわくしました。

今は、不登校のお子さんやそのご家族が一歩踏み出せるように寄り添う、公設民営のフリースペースで働いています。

佐伯孝子さん
佐伯孝子さん
佐伯

私には、小学校3年生の子どもがいます。

私自身、自分の進路を決める時に、なんとなく食べるのが好きだからという理由で飲食関係に就職して、3年位で辞めた経験があり、そのことにモヤモヤしていました。

そういうことがあって、子どもには、もっとしっかり考えて、進路や将来を決めてほしいという思いがあり、子どもが小学校に入学したことをきっかけに、子どものための活動を始めようと思い、キーパーソン21に出会いました。


最近わくわくしたことは、子どもの誕生日会です。子どものお友達がわが家に来て一緒に遊べるように、事前に箱の中身を当てるゲームや謎解きゲームを考えて準備しまして、子どもたちにとても喜んでもらいました。

でも実は、どうやったら子どもたちが喜ぶだろうと、いろいろと考えることも楽しくて、とってもわくわくしました。

人生で最もわくわくした瞬間は、私自身のわくわくエンジンにもつながるのですが、私はアンティークが好きで、自分の目で見てアンティークを買いたいと思い、1週間ほどフランスに行って、蚤の市を回ったことがあります。

英語もフランス語もできないのですが、自分で買いたい物を発見し、身振り手振りで交渉して、その時自分が使えるお金で買えるだけ買いました。それが人生で一番わくわくしたことです。

キーパーソン21の活動については、大阪市内でどんどん広げていきたいと思っているところです。

越智沙織さん
越智沙織さん
越智

キーパーソン21のことは、ネットニュースの記事を見て知りました。

子どもの時の自分の気持ちと、母親になった今の思いを、キーパーソン21代表理事の朝山あつこさんが代弁してくれているような気持ちになり、その記事を読んだ夜は眠れないくらい、ものすごく衝撃を受けました。

私には、3人の子どもがいるのですが、同じ兄弟でも3人がそれぞれ違っていて、子育てをしているうちに、子どもそれぞれに持っているものがあるということがわかってきました。

子どもたちには、そのままで十分素敵なので、そのまま自分らしく生きてほしいという気持ちを持っていて、その気持ちとキーパーソン21の考え方が、とってもマッチしていたんです。

今は、キーパーソン21の活動を通して、自分の子どもだけでなく、他の子どもとも関わり、学ぶ時間をたくさん持つことができて楽しんでいます。

最近わくわくしたことは、先週ありました。

これまで10年間、ほぼワンオペで子育てに向き合ってきたのですが、一番下の娘が先週、幼稚園の入園式を迎えまして、それまでの子育てをやりきったという気持ちと、これからは自由に何でもできるという、楽しみな気持ちでわくわくしています。

とはいいましても、11時位には娘は帰ってくるのですが、幼稚園に子どもを預けた初日、帰宅するまでの10分位の道をスキップしたくなるような、いつも見ている景色さえ違って見えるくらいわくわくでした。

 学校の先生にこそ、『わくわくエンジン』を体験してほしい

認定NPO法人キーパーソン21の方々2

みなさん子育てをされているなかで、学校教育において、キーパーソン21に期待することや、キーパーソン21の活動は、学校教育にどのような影響を与えていると思われているのか、教えていただけますでしょうか。

鈴木

まず、思春期の頃って、自分の好きなことをわりと隠し持っていて、人に見せないといった感覚があるように思うのですが、それを、キーパーソン21のプログラムでは、普段関わっていない大人の前で、子どもたちがたくさん言語化していきます。

そういうことを、ゲームを通してできるプログラムになっているところが、とても面白いと思っています。

今の時代、多様性と言葉では言いますけど、みんなのいろいろな「好き」があり、それを認め合うことが本当の多様性なのだということを実体験できる、そんな素敵なプログラムです。

西澤

そうですね、キーパーソン21代表理事の朝山さんが、「自分の子どもだけが進みたい道を持っていても、それはその子にとって幸せな状況ではなく、その子も、その子のまわりにいる子どもたちも、みんな前を向いて、進みたい道をしっかり持っている状態になることが、子どもにとっての本当に幸せな状況なのだと思う」といったような話をされているのを聞いて、本当にそうだなぁと思いました。

それに、キーパーソン21は、みんなを巻き込むのがいいですよね。例えば、学校でキーパーソン21のプログラムを行えば、大人数ででき、自分のまわりにいる子どもたちも一緒にできて、このパワーってすごいなって思いますね。

プログラムを体験した子どもたちからは、「将来のことを考えると嫌な気分になっていたけど、このプログラムに参加して、将来を考えるのが楽しくなった」という感想を何人もの子どもからもらい、嬉しく思っています。

越智

学校が孤立しているというか、社会とつながっていない別世界のような感じがしています。学校は先生のものではないですよね。

でも例えば、今の校長先生は挨拶運動に力を入れているとか、校長先生や担任の先生が誰なのかによって状況が決まるというか、そのような狭い世界で子どもたちは生きているように感じています。

それに対して、地域には、もっとたくさんの、様々な大人の人たちがいて、いろいろな考えを持っている人がいる。それを子どもたちに見せられるのがキーパーソン21のプログラムで、そういうところがとっても良いと思っています。


しかも、職業や立場に関係なく、大人が子どもに自分をさらけ出す。本当にありのままをさらけ出して、だからこそ、子どもも本当に心を開いてくれる。そんなプログラムです。


そういうキーパーソン21の内容について、学校の先生には「私たちにはできない、キーパーソン21の人だからできる」と、言われることがあります。

ですが、そうではないと思っていますし、一番子どもたちの近くにいる先生方にこそ、『わくわくエンジン』の真髄みたいなことを知っていただいたうえで子どもたちに関わってほしいなって、すごく思いますね。

佐伯

私もそう思います。子どもよりも先に、親御さんや、子どもに一番関わっている先生に『わくわくエンジン』を知ってもらいたいと心から思っていますし、子どもよりも先に、先生の『わくわくエンジン』の発見が必要だと感じています。

実際に、プログラムを実施する前は、ちょっと疑いの目で見ていた先生が、プログラムが始まるとノリノリになり、楽しんでくださったり。そんな先生の変化に嬉しくなります。

普段はあまり喋らない子どもが、プログラムの中でたくさん話す様子を目の当たりにして、驚かれる先生もいらっしゃいますよ。

菊田

学校の勉強で見聞きして、頭で理解するのと、実際に人と接して吸収するのは違うって思うんですよね。

キーパーソン21のプログラムでは、大人の側も、普段の仕事の立場などを横に置いて、一人の人として関わることができますし、自分の知らない世界や、自分とは違う仕事をされている方と接する機会を持つことができて、プログラムを通じて多様性を体験できるところも素晴らしいと思っています。

親でも先生でもない大人との対話の中で、子どもたちが自分の「好き」に自信を持つ

キーパーソン21での活動

キーパーソン21で活動していくなかで、「このような学校教育を解決したい」といったことや、「このような未来をつくっていきたい」と思われていることはありますでしょうか。

西澤

昔からそうだったのかもしれませんが、親や学校の先生は、子どもに対して、「そんなことはしてはダメ。無理無理」と言うことが多いような気がします。

このプログラムでは、第三の大人と子どもが対話するため、親や先生と違って、子どもの好きなことやしたいことに対して、率直に「いいね!と言ってあげられます。

佐伯

確かにそうですね。親や先生の目線だと、子どもの好きなことやしたいことに対して、「将来の仕事のためにならない、お金につながらない」といった視点でついつい言葉を発してしまいがちです。

でも、第三の大人だと、その子が好きと思っていることに対して率直に「いいね。いいね。」と、言ってあげられますので、第三の大人の関わりは、子どもにとってすごく重要だということを、活動を通してとても実感しています。

鈴木

キーパーソン21のメンバーには、年配の方も多く、いろいろなことを面白がるアンテナを持った老若男女がたくさんいます。

みなさんパワフルで、アクセル全開でプログラムに参加しておられ、その姿を子どもたちに見せられることも、すごく大事なことだと思っています。

大人は、子どもたちを信じることも大切ですし、プログラムに参加して、子どもたちと対話することで、その大切さを感じられるのではないでしょうか。

越智

学校に関連して気になることがありまして、それは自分ごとになっていないことが多いということです。

例えば、クラスで問題が起きると、親なども「あの先生が悪いから」とか「ああいう子がいるから」という話になりがちなんですね。

そういう状況に、私はとても違和感があります。先生や特定の子が悪いということではなく、どんなふうに先生に話をしたら良いのかを考えるとか、いくらでもナビゲートできると思うんですよね。

今は、コロナのことがあり、なかなか学校に入りにくいのですが、先生だけでなく、学校の問題などに、親も自分ごととして入っていけるようになったらいいなって思います。

学校って、子どもたちが社会に出た時に、どんなふうに活躍したいのか、どんなふうに生きたいのか、どんなふうに人を大事にできるのかを学べる場であってほしいのです。もっといろいろな問題を自分ごととして考えられるようになればいいなぁって、思います。

菊田

加えて、学校にしても、社会にしても、構造の問題があるのではないかと思っています。

自分自身のこれまでの経験から、どんなに頑張りたくても、個人で解決できることには限界があって、その場合は、構造やルールを変えてあげなければダメだと思うんです。


子どもを持つことや病気・介護と仕事を両立すること、マニュアルに書かれていないけど少し考えればわかるようなことを「書かれていないから、わからない」と言い、どうしたら良いのか自分で考えない人を問題視する傾向もありますが、それは、本人だけの問題ではなく、今の社会全体がそうさせているのではないかと。

そして、構造が変わるためには、全体の雰囲気が変わっていくことも大事かなって思っています。

構造を作る、変えるためには課題について話し合うこと、本質的に狙う状態を考えることが必要です。ただその前に、人と対話する経験自体が大切だと思います。

私の世代はまだ、誰かの決めたルールに従ったり、大勢に同調することを学んできました。急にディスカッションしてごらんと言われても戸惑う人が多いのではないかと思います。

でも、それが自分の好きなものだったら、ライトに話せますし、深掘りもできる。知らない人と対話するという点でもこのプログラムはいいなぁって思っています。

『わくわくエンジン』を発見するプログラムを学校で行い、社会の小さな単位であるクラスが良くなって、それが社会全体に広がっていくといいなと思いますね。

ビデオ通話

自分について、自分自身の子育てについての気づきがたくさんある。

みなさん自身が親でも学校の先生でもない、第三の大人として他の子どもたちと関わっていると思います。そのようななかで、自分自身に気づきがあり、自分の子どもへの対応が変わったという事例があれば教えていただけますか。

佐伯

ありますよ。キーパーソン21の活動をしていくなかで、自分の子どもが何かしたいと言った時に、遠いとか、お金がかかると言ってしまい、「いいね、いいね。」とすぐに言ってあげられない自分がいることに気づきました。

今は、自分の子どもに対しても、何でもなるべく「やってみたら」と言えるようになりたいと思っています。

越智

子どもって、自分が好きなものをお母さんが好きって言うと、すごく喜ぶんですよね。子どもの好きなものを一緒にするとか、それだけで、ものすごく嬉しそうなんです。

だから、子どもの好きなことを一緒にするようにしています。日々の忙しさに忙殺されてしまうのですが、そこは、すっごく頑張ってます!

鈴木

本当に!数えればきりがないほど、キーパーソン21の活動には、気づかされることが本当にたくさんありますよね!

 いつのまにか、『わくわくエンジン』が合言葉。

キーパーソン21での活動2

みなさんは、キーパーソン21の活動について、お子さんやご主人に伝えていらっしゃいますか?

西澤

中2の子は、2回プログラムを受けたことがありますが、下の子2人は、参加したことがなく、キーパーソン21の内容はわかっていないと思います。

以前私が出た、キーパーソン21のYouTube講演会は見たことがあり、「お母さんユーチューバー」って言っていました。

鈴木

『わくわくエンジン』やキーパーソン21の活動について、言葉にすると伝わりにくい感じがありますので、家族向けの『わくわくエンジン』を発見するようなオンラインプログラムに夫と娘と私の3人で参加したことがあります。

それで夫は、どんなことをしているのか理解したようで、それ以前に増して、私の取り組みをとても好意的に考えてくれるようになりました。 

菊田

私の家族はプログラム未経験。夫ははじめ「ワクワクだっけ、ドキドキだっけ」とうろ覚えでしたが、やがて「わくわくエンジン」という言葉で会話するようになりました。

子どもも、私が出かけたりオンラインでミーティングをすると言うと「今日、わくわく?」と聞いてくるようになり、「うん、今日わくわく!」と楽しく答えています。

先日子どもたちが卵料理をしたのですが、自由にさせてみると、いろいろなものを足したい、焼き方を変えたいと、どんどん工夫していろいろな料理を作り始めました。

上の子どもが「お母さん、これはわくわくエンジンですなぁ」って言っていて(笑)、そういうことよ〜と、思いました。

越智

私は、ナビゲーター養成講座を受けたあと、自分の子どもにも何回かプログラムを行っています。3歳の子どもでも、私より先に「次はジャンケンをします」とか「ゲームの名前は、すきなものビンゴです」と言うほどです(笑)。

キーパーソン21の活動と仲間が、私の原動力。

みなさん、行動力と言語化が素晴らしいですし、素敵なお母様だと思いながら伺いましたが、みなさんの行動力や原動力は、どこから来ているのでしょうか。

西澤

私自身の『わくわくエンジン』は、何かに挑戦する、ちょっと難しいことに挑戦することです。プランを考えるのも好きですが、それだけでは嫌で、自分の力で遂行して、やり遂げるまで行うのが私の『わくわくエンジン』なんですよね。

だからこそ、今のように動けるのだと思います。あと、自分の子どもも、私の英会話レッスンに来る子どもも、もっと自信を持てば良いのにと思うところがあります。

身近にいる子どもの良いところに気づいたり、それを伝えることはできるのですが、当然ながら関わりのない子には、それをすることができません。

でも、世の中には、とてもいい子なのに、口で負けるから先に手が出てしまう子や、誰かのために怒って誤解される子などもいます。そういう子たちが、もっと幸せに生きていけたらいいのに……
という思いをもともと持っています。

自分の子ども、関わりのある子ども、そうでない子どもにも、将来、自分の力で幸せに生きていく力を身につけてほしいと思っていて、それが原動力になっています。

越智

キーパーソン21の人たちと出会い、自分が子どもの時に、こういう人たちと話していたら全然違っていただろうなぁという思いがあります。

いろいろなことがあった時に、ジャッジせずに本当に話を聞いてくれる人がいるだけで、とても救われたという実体験があります。

人を助けるとかではないのですが、私も誰かにとって、特に子どもに対して、「この人なら話しても大丈夫」と思われる人になれたらいいなと、なんとなく漠然とですが、そう思っていました。

そんな思いがあって、キーパーソン21を知った時に「あ、これだったら!」っていうのをすごく感じ、そういう気持ちが原動力になっている気がしますね。

佐伯

私はこれまで、自分の好きなことを深掘りしてこなかったため、本当に自分がやりたいことは何だろうと、モヤモヤしているところがありました。同時に、社会の役に立てることが何かあるのではないかとも、ずっと考えていました。

キーパーソン21の活動は、島根県江津市の動画を見て知ったのですが、地域の大人が地域の子どもの『わくわくエンジン』を発見する活動を知って、すごく感動しました。

そして、これだったら私にもできるのではないだろうかと思い、会員になると決めました。

私自身が親になって、子どもたちのために何かできるのではないかと思っています。ですからキーパーソン21の活動を広げていくことが、今の自分の原動力になっている。だからこそ、どんどん進んでいけるのだと思います。

鈴木

私は、子どもの頃、大人の存在が自分の行動のストッパーになっていました。自分に何ができるのか、何をしたいのかよくわからず、まわりの大人にいわれることの中から、とりあえず選んできたように思います。

社会人になって、家を出て自分で生活するようになり、とても大変ではあったのですが、自立して暮らすことが私にはとっても楽しくて、素晴らしいことでした。

自分に子どもができ、改めて自分について振り返って考えてみると、大人がストッパーになってはいたものの、それでも小さい頃からわくわくするものはあったように思います。


傷ついた子や人の痛みをどうこうしてあげることは私にはできませんが、子どもたちが自分自身を信じるための道標を示したり、わくわくした子どもたちを応援してあげることができればいいなと思っています。

キーパーソン21の大人たちは、とてもイキイキとしていて、アクセル全開で、私にとっては、元気をくれる存在です。

そういう人たちがそばにいてくれることが、私の原動力ですし、この世界はとっても美しくて、生きていることは素晴らしいことだし、そういう幸せを子どもたちに感じてほしいと心から思っています。

菊田

転校生だった子どもの頃から孤独感と抑圧されているような感覚や閉塞感を持っていまして、ずっと息苦しかったんです。

小心者の私は、いい子でいなきゃいけない、何でも自分ができなければならないと思っていました。仕事も、子育ても、家のことも、何でも全部100点満点に、自分でちゃんとしようとしていて、とてもしんどかったです。

でもそれは、300点も400点も取ろうとしていたのかもしれません。その頃yahooの記事でキーパーソン21のことを知り、体が雷に打たれたような衝撃を受けたんです。

自分一人の限界って、やっぱりあって、全部のことを自分で完了するのではなく、みんながちょっとずつ、違う分野や違う場面で手を貸し合って暮らせたほうが、みんなが幸せになるのではないかと思うんです。

それぞれの得意なこと、好きなことをちょっとずつ知って、協力し合う。一人じゃできないことでも、みんなでならできるし、その結果地域も元気になっていくのではないでしょうか。そういうところに私は住みたいと思いますし、

そして、その一つの解がキーパーソン21なんです。キーパーソン21は、一人ひとりを認める、大事にするところがいいなって思います。

みんな別のフィールドで活躍しながらも、それぞれが得意なこと、好きなことを、できることを持ち寄って、『わくわくエンジン』を広げたり、関わり合っていく。実現したいことや状態のために、無理せず楽しく全力で緩やかに繋がっている。

実現したい社会の姿が、ここにはあるように感じています。そのような自分の「村」をつくりたい、くらいの感覚があります。

他にも、「地域」「好きなもの」いろいろなジャンルの楽しい社会を作り、みんながハッピーに過ごせるように活動していきたいです。

『わくわくエンジン』が当たり前の世の中に。

キーパーソン21での活動3

次に、今後の展望や、母親としての視点から未来を担う子どもたちへの想いも含めお聞かせください。

西澤

神戸市長田区の長田中学校でプロジェクトを実施でき、今は、そのまわりの学校からプログラムを実施してみたいとお声がけいただいています。まずこの地域で活動を広げていきたいと思っています。

私たちのチームは、大阪兵庫と活動地域が広く、全てのメンバーが広範囲を動けるとは限りません。無理をすると継続できませんので、みんながしたい時に、望むカタチで関わっていけるチームにしていきたいと思っています。


また、メンバーそれぞれが、自分が住んでいる地域で活動したいという思いもあると思いますので、それぞれにサポートできる人がサポートして活動していきたいですね。

自分ができることは手伝いたいと言ってくださる方もいますので、そういう方々にどんどん手伝っていただきながら、お互いが幸せに、win-winな状態でプログラムをどんどん広げていけるといいなぁと、私は思っています。みなさんは、どうでしょう。

越智

以前、キーパーソン21代表の朝山さんが「キーパーソン21がなくなる状況になればいい」と言われていました。なくなったらなくなったで、すごく寂しいのですが、『わくわくエンジン』が当たり前の日本になってほしいと思っています。

「わくわくする」とか「好きなものを好きと言う」ことは、本当はとてもシンプルで本能的なことですが、子どもたちも、私たち親世代も、それができていない。みんなが自由に生きていないのかもしれません。


例えば、赤ちゃんの頃、好きな音楽を聴いたりわくわくすると、体をゆらしたり、わくわくしていることを体や表情で自然と表すと思うのですが、そういうことが、大きくなるに連れてだんだんなくなっていく。

それは、大人の責任、社会の責任だなって思います。本当に『わくわくエンジン』が当たり前の世界になればいいですね。

佐伯

今現在は、神戸市長田区で活動が進んでいますが、大阪でも進めていきたいです。

また、もっと小規模で、親子のプログラムも行い、『わくわくエンジン』を発見した子どものやってみたいことをやれる環境を作ってあげたいとも思っています。保護者が自分の子どものやりたいという気持ちを応援できるようになってほしいですね。

西澤

わくわくエンジンクラブみたいなものを作り、登録した子どもは、一緒に活動していくということができると良いかもしれませんね。
(このあと、「クラブをしよう!」とみなさんで盛り上がりました)

鈴木

先日、教育学部がある大学の職員さんがお手伝いをしてくださったのですが、学校の先生を目指す学生さんに、社会に出る前にぜひ、キーパーソン21のプログラムを子どもたちに行ってほしいと思いますね。

キーパーソン21は、子どもたちと仲間への愛があふれる元気の源。

キーパーソン21での活動4

キーパーソン21はみなさんにとってどのような存在なのか、ズバリ端的に言葉にしていただけますか。

西澤

私にとってキーパーソン21とは、子どもたちに幸せを与えられるシステムであり、子どもたちに幸せを与えたいと思う仲間の集まりです。

越智

すごく面白い人しかいない集団です。本当にすごい人、尊敬する人ばっかりです。良くなりたいとか、学びたい人がたくさんいる気がします。

鈴木

人間同士の対話なのかなと思います。チーム内でもそうだし、プログラムを通して、人と人が人間同士の対話をしていきつつ、幸せを見つけるお手伝いをすることでしょうか。

菊田

要素がとてもたくさんあり、単語で言えば、パッション、エンターテイメント、愛でしょうか。

あとは、キーパーソン21のメンバーは、例えば、「ごはん」って言うのと「ランチ」っていうのは違う!とか、スポーツが好きではなく、野球が好きだとか、自分の思いを言語化するのが好きな人、それができる人が多いように思います。

もう一つ、キーパーソン21の人は、自分の好きやしたいことを明確にして、どんどんステップアップしていっている人が多い印象です。

佐伯

端的に言うと、元気の源、元気の素です。キーパーソン21は、チームの思いがあふれ出ています。一人だとここまで頑張れないと思います。

西澤

そうそう。キーパーソン21の仲間の存在はとても大きいですよね。誰かが頑張っているから、誰かが手伝ってくれるからというのがありますね。一人じゃない感じがあるのがいいなぁって思います。

みなさんのお話を伺い、素敵なお母様方がいらっしゃるお子様たちがうらやましくなりました。チーム大阪兵庫の西澤久美子さん、佐伯孝子さん、越智沙織さん、菊田和子さん、鈴木久美子さん、本日は、お時間をいただきましてありがとうございました!

◎団体概要
名称:特定非営利活動法人 キーパーソン21
設立:2000年12月10日
代表理事:朝山 あつこ
ホームページ:keyperson21.org
所在地:〒211-0004神奈川県川崎市中原区新丸子東2-907-25 ハイツ武蔵小杉704

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ライター:

広告代理店にてコピーライター、プランナーを経験したのちフリーランスに。地方の月刊誌で巻頭インタビュー記事を4年担当。可能性の芽を見つけて価値へと編集したり、考えや想いを整理したり、見落としている価値や伝えたい想いを引き出し、言葉や図にして伝えるお手伝いを中心に活動。コンセプトや戦略設計サポート、もやもやの翻訳・編集・ライティングなど、言葉まわりの仕事をしています。

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