ログイン 会員登録 お問合せ
MENU
日本自動ドア株式会社

未来

/ 日本自動ドア株式会社

キャリアデザインで時代を拓く教育と就活のかたち|日本自動ドア 吉原社長×明治学院大学講師 佐藤祐太さん

share

日本自動ドア 吉原二郎社長×明治学院大学非常勤講師 佐藤祐太さん
大学のOB組織は、母校発展の支援や、会員相互の親睦を深める役割のほか、世代を超えた未来社会への貢献という側面もあります。日本自動ドア株式会社代表取締役社長の吉原二郎さんと明治学院大学講師の佐藤祐太さんは、明治学院大学のOBとして、大学とも連携し、キャリアデザインや起業支援などを通じて、「他者に貢献できる人材」の育成を目指しています。本記事では、学生支援や起業家養成に熱い思いを持つ吉原さんと佐藤さんの対談を通して、これからの人材育成や就活の在り方について考えていきたいと思います。

明治学院大学のOB会から始まった学生支援と教育の取り組み

――まずはお二人のプロフィールをお聞かせください。

吉原二郎(以下、吉原):日本自動ドア株式会社の代表取締役社長、吉原二郎です。日本自動ドア株式会社は、自動ドアの製造販売及び保守をコア・ビジネスとする会社で、自動ドアの製造販売から設置、修理までをワンストップで展開しています。当社が大切にしてきた価値観を大切に、50年後を見据えて経営理念とコア・バリュー(中核的価値観)に基づく経営を実践しています。

佐藤祐太(以下、佐藤):佐藤祐太です。本業の傍ら、明治学院大学で非常勤講師として学生たちにキャリアデザインの考え方やキャリアを描くヒントを教えています。

――佐藤さんから見て、日本自動ドア株式会社さん、吉原社長はどのような存在ですか?

コンビニや飲食店等、街の至るところで、「JAD」という日本自動ドアさんのロゴが入った自動ドアを見かけます。普段あまり意識はしないと思いますが、実は非常に身近な存在ですよね。

自動ドアの製造販売をコア・ビジネスとしながら、そこから派生して、シナジー効果のあるデジタルサイネージを用いた広告事業や、社会貢献度の高い林業事業部など新しい分野に次々と挑戦しているところが特徴的です。それが社風であり、純粋に面白い会社だと思っています。

吉原社長が、社会情勢や地球環境など、世の中の動向に広くアンテナを張って、自社のリソースをいかに有効活用して社会課題の解決に貢献できるかを考えながら活動を続けているところが印象的です。

吉原社長は大学の大先輩でもあり、日頃からお付き合いをさせていただいておりますが、アイディアが豊富でそれらを惜しげもなくお話してくださるので大変勉強になります。何より一緒にいて楽しく、いつも刺激を受けています。

――お二人の出会いの経緯を教えてください。

吉原:佐藤さんと初めて会ったのは、明治学院大学法学部のOB会です。当時彼はまだ大学4年生でしたが、フリーペーパー制作サークルを立ち上げ、大学の広報室やキャンパス周辺の企業・飲食店等と様々なコラボレーション企画を推進するなど多彩に活躍していました。

そんな彼の熱意に刺激され、私も未来の大学像について熱弁したら、佐藤さんがすごく共感してくれまして。どうなったかというと、佐藤さんが大学に掛け合って、学生支援と起業家育成を軸としたキャリアデザインの講座を作ってくれました。

佐藤:吉原社長は、初めてお会いしたときからとても気さくに接してくれて、起業家を育成するための支援が大学に求められていること、またそのような講義が今の大学に不足していることなどについて、熱く語ってくれました。

私も学生の育成には興味を持っており、体系立てて教えたいという思いがあったので、吉原社長をはじめとしたOB・OGの方々や、学部の先生方から学生支援に関する授業を作りたいという話が出たときはすぐに賛同しました。

私は過去にOB・OGの方々を講師に招いたキャリア講演会などを開催したこともあって企画ごとは好きだったので、力になれるかなと。大学側との調整を経て、2017年についにキャリアデザイン講座が誕生しました。

吉原: キャリアデザイン講座は、過去4年間で100人弱の生徒たちを輩出してきました。私たちOB・OGの思いをかたちにしてくれて、佐藤さんには本当に感謝しています。未来の学生が羽ばたける場を作ったというのは、非常に意義深いことです。

 

大学が好きではなかった自分が一転、大学のファンに

明治学院大学講師 佐藤祐太さん ――キャリアデザイン講座では、どのようなことを教えているのでしょうか?

吉原:学生が自分のキャリアを考えるにあたって、どのようなインプット、アウトプットをすべきかを体系立てて整理していくというものです。

キャリアデザインにおいては、人間は「価値観・トランスファラブルスキル・知識」の3つの階層構造をベースに形成されていると考えられています。上位概念が価値観、その下にトランスファラブルスキルがあり、さらに下層に知識がある、という構造です。

私がメインに教えているのが「トランスファラブルスキル」です。移転可能なスキルという意味で、どんな仕事をするにしても必ず必要となる共通のスキルです。具体的にはロジカルシンキングなどの物事の考え方、情報の整理の仕方などですね。

これまでの社会人としての経験を踏まえ、自分が学生のときに教えて欲しかったことを教えよう、ということで、まずはこの分野の醸成必要だと考え、ました。

例えば、学生の作成したES(エントリーシート)は、主張を支える根拠が薄かったり、論理の飛躍があったり、といったケースが多々あります。論理がツリー構造で階層化されていないので、せっかく良い主張なのになかなか伝わりません。

相手に何かを伝えるためには、ロジカルシンキングが肝だと思うので、学生には早い段階でこの力を身につけて欲しいのです。

また、より学生に興味を持ってもらいやすいように、ダイエットしても痩せない理由や、若手人材の早期退職の理由といった学生にも身近なテーマを用いて説明するとともに、グループワークを通じ、論理的に考える練習を実践してもらうことで、論理的思考力を鍛えるトレーニングをしています。

吉原:佐藤さんの学生支援への熱量は非常に高く、自分の時間を犠牲にしてまで、と言うと語弊があるかもしれませんが、本当に惜しみなく投下してくれていますよね。

佐藤:なんか気になっちゃうんですよ。ESの添削で何度も同じことを伝えているのに改善が見られない学生を突き放すのは簡単ですけど、何で同じミスを繰り返すのかを相手の立場で考えているうちに、2、3時間電話相談に乗っていたり。海外留学の選考シートが明日提出なので見てくださいと言われて、「何でもっと早く言わないんだ!」と思いながら見てみたら中身がボロボロなので、結局朝の4時まで一緒に修正したこともありました。

吉原:佐藤さんのそのモチベーションはどこから来るの?

佐藤:「大学を好きになる人がもっと増えたら面白いのに」とはよく思っています。私自身、最初は明治学院大学を好きじゃなかったんです。第一志望校に落ちて入学してみたものの、コンプレックスを抱えながら学生生活を送っていました。その反動か、当時流行っていたSNSのmixi(ミクシィ)を通じて、他大学の学生たちとばかり交流していました。

仲良くなった慶應大学の学生と一緒にビジネスプランコンテストに出場することになったんです。慶應大学のOBの方々は優しく熱心で私たちのビジネスプランへのダメ出しと改善案を懇切丁寧に行ってくれたんです。学生にとってこういう環境ってすごく良いなと思って。うちの大学も何かできないかなと考えるきっかけになりました。

ちょうど当時の明治学院大学は佐藤可士和さんを中心にブランディングプロジェクトを展開しており、大学としても変革の時期を迎えているのではないかと察しました。

私も学生の立場からその変革の一翼を担いたいと考えるようになり、大学2年生のときにフリーペーパーの制作など様々な活動を始めました。

フリーペーパーは、「明学生による明学生のための総合情報誌」というコンセプトのもと、「MGStyle」という誌名で発刊しました。誌名の通り、「明学生らしさって何だろう?」ということを考える雑誌でした。

メディアの取材ということで、学生、OB・OG、先生、職員の方々、さらにはキャンパスのまわりのお店など地域コミュニティも含めてお話を伺っていくと、自分がこれまで知らなかった明学らしさ、明学の魅力が見えてくるようになりました。

その過程で、大学をどんどん好きになっていったんですよね。一から自分の大学に対する考え方を見直すことができました。

この原体験が私の活動のモチベーションになっているんじゃないかと思います。

 

Do for Othersを実践する学生を一人でも多く

日本自動ドア株式会社 代表取締役社長 吉原二郎さん吉原:素晴らしいですよ。佐藤さんは“Do for Others(他者への貢献)”という明治学院大学の教育理念を体現していると思います。そんな佐藤さんに聞きたいのだけれど、人材育成には何が必要だと思う?

佐藤:難しい質問ですね……。本質的には愛情が大事だと思います。私にそれがちゃんとあるかは分かりませんが(笑)。

吉原:絶対あると思いますよ。

佐藤:人に何かを教えるには、自分がより深く物事を理解しなければなりませんので、様々な気づきの機会になります。そのような意味で、自分の成長にも繋がっているところも大きいですね。今の学生は、直接のOB・OG訪問ができなかったり、面接やグループワークがオンラインで行われるようになるなどコロナに伴う様々な変化に戸惑っています。

先行きも不透明なので確かに大変だと思いますが、そんなときほどキャリアデザイン講座で学ぶ内容が活きると思うので、私が伝えられることをしっかりと伝えていきたいと思っています。

吉原:前から聞いてみたいと思っていたのですが、佐藤さんは、学生を育てたその先にどんなビジョンを持っているのですか?

佐藤:先ほどお話したフリーペーパーは、「Do for Othersサイクルを創る」ということをビジョンに掲げ、活動していました。建学の精神を学生が体現し、それを世の中に発信することで、世の中を良くする、という当時から思い描いていたビジョンは、今も変わりません。

「自分もいつか学生に還元したいな」とか、“Do for Others(他者への貢献)”に基づいてアクションをとりたい、と思う学生を一人でも多く増やしたいと思っています。

吉原:佐藤さんの教え子たちには“Do for Others(他者への貢献)”を実践して、ぜひそれぞれの目標を達成して成功してもらいたいですね。私も後輩たちから起業のための出資の相談をされたこともあります。将来のビジネスパートナーになるかもしれません。

キャリアデザイン講座の取り組みから、教え子たちを起点に社会課題を解決しようという若者が育ち、雇用や新しいビジネスが生まれ、それが経済の活性化に繋がり、世の中も変わっていってみんなが幸せになれば、それぞれの人生も非常に豊かなものになるでしょうね。

 

未来の教育と就活はどう変わる?

明治学院大学講師 佐藤祐太さん――お二人は、将来の教育はどうあるべきだとお考えですか?

吉原:正解は一つではなくて、その時代に必要とされる人を育てるのが教育だと思います。

今のように変化が激しい時代には、環境変化に適応して生き残れる人を育てないといけない。社会が荒廃していれば善良な人を育てなければならないでしょう。このように、答えは一つではありません。

教育者は自分が持っているポテンシャルを総動員して、「この時代にどう生きるべきか?」を全力で考え、教える必要があります。

佐藤:私は学びを深める仕組みも重要だと思います。今の時代はかなりの情報をネットで得ることができますので、これからは学ぶ側に自由な選択ができる環境が整っていくと考えています。

本人が好きな分野に関する良質な情報に自由にアクセスできて、お互いの情報をシェアすれば学びが深まります。学校に行かなくたっていい時代が来るかもしれない。

ただ、本当に良質で自分にとって役に立つ情報って、検索して出てくるものの中にはほとんどありません。では、どこにあるのかというと、人との関わりの中にあります。

先ほど学校に行かなくても済むと言いましたが、やはり学びを深める場、社会性を育てる場として役立つ側面を学校は持っています。異なる価値観や世代との関わり方を身につける場として、将来の教育場面でも学校的なものは必要なのではないでしょうか。

社会全体として、多くの人との接点を持ちながら、刺激を得て、学びを深めていくようになっていくと思います。

吉原:確かに人との関わりで学ぶことは本当に多いですよね。私は経営学を学びましたが、机上の勉強よりも、実際に経営をしていろいろな人と触れ合う方が遥かに身になるものが多かったですね。

佐藤:私も経営を大学院で学びMBAをとりましたけど、実務経験のある先生方の話を聞き、人脈が広がったことが最大のメリットだった気がしますね。

――最後に、これからの就活について伺いたいと思います。最近の学生はSDGsなど企業を社会性で選ぶと言われています。この傾向についてはどのように思われますか?

吉原:学生が「いい会社に入社したい」と思ったときに、「いい会社」って、個人個人、漠然としたイメージはあると思うのですが、学生のうちに答えを出すのは非常に難しいと思います。売上規模なのか、先進的な取り組みをしている企業か、社会貢献の度合いなのか。特にまだ自分の価値観が定まっていない場合、企業訪問をして話を聞いても実際はよく分からないと思いますよ。

弊社に訪問してくれる学生も、日本自動ドアのミッションを話すと、「そうなんですか!」と興味深く聞いてくれますが、それを聞いたからといって、自分にとって本当に良い企業なのかどうか見極められているのかというと疑問が残るのではないでしょうか。

当然ですよね。社会全体で見ても、ちょっと前まではミッションや理念、企業が社会に存在する理由や、経営者と従業員の理想の関係性については公に議論されることはあまりなかったわけですから。より明確になってきたのは、各方面で議論が進んできたここ数年のことです。そのような移行期ですので、学生にはなかなか難しい課題だと思います。

佐藤:そうですね。SDGsの価値観を打ち出している企業も多くありますが、それが企業選びの軸として浸透していくには、もう少し時間がかかるのではないかと思います。SDGsの推進を謳っている企業の中でも実際の企業活動と乖離がある場合もありますので。

だからこそ私たちは、問題意識を持つためのロジカルシンキングなどのベーシックスキルを教えているんです。考える力は非常に汎用性があります。

例えば、SDGsを推進する企業は、いい企業だと言われるが、それはなぜなのか? と考えることができます。すると、グローバル社会が求めているものは何か? 企業が果たすべき役割は何か? その役割を果たせない企業には未来がないのだから将来はこういう会社が生き残るのではないか? そのためにはどのような視点で企業を見極めればいいのだろうか? と自分で深度を深めることができるようになります。

世間の情報を鵜呑みにするなと学生にはいつも教えています。まず自分で考えるようにと。それができればどんなに難しい課題でも、答えを自分で見出せるようになると思います。

日本自動ドアの吉原二郎さん(右)と明治学院大学講師の佐藤祐太さん(左)

明治学院大学講師の佐藤祐太さん(左)日本自動ドアの吉原二郎さん(右)

【会社情報】

会社名:日本自動ドア株式会社
https://www.jad.co.jp/
代表者名:代表取締役社長 吉原 二郎
設立:昭和45年8月14日
事業内容:自動ドアの製造、販売、施工、保守メンテナンス
所在地:〒165-0031 東京都中野区上鷺宮3-16-5
電話番号:03-3970-2511

【吉原 二郎プロフィール】

昭和46年12月生まれ。日本自動ドア株式会社代表取締役社長。明治学院大学法学部卒業。在学中から同社の工場でアルバイトとして勤務していた。2012年同社代表取締役社長に就任。

【佐藤 祐太プロフィール】

明治学院大学法学部卒業、立命館大学大学院で経営学修士を取得。卒業後はコンサルティング会社を経て、大手監査法人にてコンサルティング業務に従事。また、会社勤務の傍ら、明治学院大学の非常勤講師としてキャリアデザイン講座の教鞭をとる。

 

share
WRITER
ライター
佐野 友美
このライターの記事一覧

1991年東京生まれ。中央大学法律学部出身。卒業後は採用コンサルティング会社に所属。社員インタビュー取材やホームページライティングを中心に活動中。

この企業のその他の記事

日本自動ドアのコアバリュー経営-人命救助を優先した社員|日本自動ドア株式会社 社員・家族

日本自動ドアのコアバリュー経営-人命救助を優先した社員|日本自動ドア株式会社

日本自動ドア株式会社

創業55周年を迎える日本自動ドア株式会社。自動ドアの製造・販売・施工・メンテナンス・保守点検までのサービスをトータルで行っている会社です。 …

株式会社シードパートナー
からの紹介

日本自動ドア株式会社の「本物のCSR」 としまNPO推進協議会代表が語る 地域社会・地球環境

日本自動ドア株式会社の「本物のCSR」 としまNPO推進協議会代表が語る

日本自動ドア株式会社

「企業の社会的責任」と訳されるCSR(Corporate Social Responsibility)とは、企業が会社の利益以外に、ステーク…

株式会社シードパートナー
からの紹介

日本自動ドアはビジネスを超えた温かい家族 Ymix石塚代表が語る日本自動ドア株式会社とは 取引先

日本自動ドアはビジネスを超えた温かい家族 Ymix石塚代表が語る日本自動ドア…

日本自動ドア株式会社

「わーいで満たされる世界に」をキャッチフレーズに、企業・地方・学生の可能性を広げるハンズオン型のコンサルティング事業を行う株式会社Ymix。…

株式会社シードパートナー
からの紹介

コア・バリュー経営で共に社会貢献を。卸売業界の改革者が語る日本自動ドアとの信頼関係 お客様

コア・バリュー経営で共に社会貢献を。卸売業界の改革者が語る日本自動ドアとの信…

日本自動ドア株式会社

前回、日本自動ドア株式会社が各ステークホルダーとどのように向き合っているかをお伝えしました。 その日本自動ドア代表の吉原さんを「ビジネスの枠…

株式会社シードパートナー
からの紹介

ベトナム人実習生と株式会社シードパートナーから見た日本自動ドア株式会社 未来

ベトナム人実習生と株式会社シードパートナーから見た日本自動ドア株式会社

日本自動ドア株式会社

以前の記事で、日本自動ドア株式会社が各ステークホルダーとどのように向き合っているかをお伝えしました。 <関連記事> 日本自動ドア株式会社は、…

株式会社シードパートナー
からの紹介

大胆すぎる老舗。グローカル企業から見た「日本自動ドア株式会社」のしなやかさ。 取引先

大胆すぎる老舗。グローカル企業から見た「日本自動ドア株式会社」のしなやかさ。

日本自動ドア株式会社

前回、日本自動ドア株式会社が各ステークホルダーとどのように向き合っているかをお伝えしました。 その日本自動ドアの取引先であり、且つ地域社会、…

株式会社シードパートナー
からの紹介

タグ