
ZTE製端末の利用規約に「共同利用先:ZTE Corporation」「提供国:中華人民共和国」と記載されていることが発覚し、「子供の位置情報が中国に筒抜けになるのではないか」との強い懸念が広がった。
公式が位置情報は日本国内サーバー管理で共有しないと緊急声明を出したにもかかわらず、批判の声は収まらず、解約を呼びかける投稿が相次いでいる。親世代の安全意識が高まる中、他社サービスとの比較も注目を集めている。
炎上の発端となったZTE製端末と規約記載
問題のきっかけは、みまもりGPSの故障診断や問い合わせ時の個人情報取り扱い画面だった。アプリやウェブフォームにZTE Corporationを共同利用先として明記し、提供国を中華人民共和国と記載。
ZTEは中国の大手通信機器メーカーで、国家情報法により政府への情報協力義務があるとされる企業だ。過去に米国から輸出規制違反で制裁を受けた経歴もあり、こうした背景が親たちの不信感に火をつけた。
X上では「子供の登下校情報が中国に流れるなんてありえない」「位置情報が筒抜けなら誘拐リスクが増す」との投稿が急増。全国子ども会連合会推奨商品という安心イメージが逆効果となり、5月19日までに数万件規模の言及が確認された。
ZTE製端末がハードウェアレベルでバックドア懸念を抱かせる点も、技術的な指摘として拡散された。
ソフトバンクが急遽発表した公式声明の内容
ソフトバンクは5月20日、公式サイトに「お客さま情報の取り扱いについて」と題した声明を掲載。
核心部分は以下の通りだ。「位置情報を管理するサーバーは日本国内のデータセンターで厳格に管理・運用しており、ユーザーの日々の位置情報を第三者や中華人民共和国を含む海外へ提供・共有することは一切ない」と明言した。
また、規約の「提供国:中華人民共和国」表記については「端末製造元ZTEの本社所在地を示したもので、実際のデータ共有先ではない」と説明。
共有される可能性がある情報は故障時のIMEI(端末識別番号)とメールアドレスのみで、位置情報や個人情報は含まれないと強調した。
5月21日には公式Xアカウントからも同様の投稿を行い、利用者への安心喚起を図った。
公式声明後も批判が止まらない根本理由
声明発表後も炎上は沈静化せず、むしろ「言葉だけの言い訳」「アプリの規約画面は一切変更されていない」との返信が殺到している。
理由の第一はZTEに対する根強い不信感だ。中国企業という出自に加え、国家情報法の存在が「法的に情報提出を拒否できない」との指摘を生んでいる。
第二に、説明のタイミングと詳細不足。規約に中国表記が最初からあったのに、炎上してから急に対応した印象が強い。
第三に、IMEI共有ですら「位置情報と紐づけ可能では」との技術的疑問が残る点。
親たちからは「子供の命に関わるサービスで信用できない」「即解約する」との声が続き、Xの返信欄は批判で埋め尽くされている状況だ。
親世代の不安拡大と解約・乗り換えの動き
子供の安全を最優先する親世代にとって、位置情報漏洩の可能性は許容しがたい。
炎上中には「まもサーチなど他社に切り替える」「ZTEを使わないサービスを選ぶ」投稿が急増し、実際の解約相談もソフトバンクサポートに寄せられているとみられる。
中国関連の地政学リスクを挙げた長文投稿も目立ち、単なる製品不満を超えた社会的な波紋を呼んでいる。サービス利用者は主に小学生の登下校見守りや高齢者の安否確認層。
こうした日常的な利用シーンで信頼が揺らげば、競合他社への流出は避けられない情勢だ。
他社見守りGPSサービスとの比較と今後の選択肢
ソフトバンク以外の選択肢として注目されるのはau(KDDI)のあんしんウォッチャーとドコモのイマドコサーチだ。
auはKDDI国内管理を強調し、中国関連指摘がほとんどない。バッテリー持続や通知機能で高評価を得ており、オリコン満足度調査でも上位常連。
ドコモはキッズケータイ連動型で通話・ブザー機能が強く、Starlink対応の高精度測位を売りにしている。独立系ではまもサーチ3などが人気で、SoftBank系ながらサーバー管理の透明性をアピール。
月額料金は各社500円前後と横並びだが、親は「国内企業優先」「規約の明確さ」を重視する傾向が強まっている。最終的にサービスを選ぶ際は、公式規約のサーバー所在地と共有先を自分で確認し、サポートに直接問い合わせることをおすすめする。



