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小池百合子氏のAI都知事ユリコに非難殺到。都民の怒り「税金無駄遣い」

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AIユリコ 炎上
画像出典:東京都 公式X

東京都が鳴り物入りで打ち出した新企画「Yuriko’s Voice」と、その顔となる「AI都知事ユリコ」がインターネット上で大炎上している。最新の生成AI技術を用いた小池百合子都知事のアバター動画が公式Xで公開されるや否や、「税金の無駄遣い」との厳しい批判が殺到した。行政のデジタル化をアピールするはずの施策が、なぜこれほどの怒りを買ったのか。

 

最新AI技術も形無し…ごく一部の称賛を飲み込む非難の嵐

東京都の広報公式アカウントは、都政情報をタイムリーに届ける目的でこのAIアバターを公開した。X上の反応を丁寧に拾い上げると、「かわいい」「おおー!すごい!」「小池都知事がAIアニメで登場!じわじわとAIアニメが普及してますよ」と、最新技術やアニメーション表現そのものを素直に評価する声も確かに存在する。

しかし、そうした声はタイムラインのほんの一握りに過ぎず、圧倒的な非難のうねりに完全に飲み込まれているのが実情だ。目立つのは、「どこに需要あんねん」と根本的な企画の存在意義を問う声や、「電気代が上がりすぎてるんですが。(中略)電気を無駄にするな」といった怒りの声である。最新のAI技術を駆使したとはいえ、有権者の目には、行政の向いている方向が自分たちの感覚から大きくズレているように映っているのだ。

 

「生活に直結する対策を」冷え込む生活実感からの猛反発

この猛反発の背景には、冷え込む都民の生活実感がある。長引く物価高騰や実質賃金の低下により、都民の生活防衛意識はかつてなく高まっている。

そうした苦境にあえぐ有権者にとって、行政がAIアバターという一見して都民の実利に直結しない広報パフォーマンスにリソースを割く姿勢は、ひどくピントが外れたものに映る。都民が求めているのは、最新技術を使った知事の分身などではなく、目の前の生活負担を軽減し、暮らしを支える実効性のある政策そのものである。

 

累計約48億円プロジェクションマッピングへの不満が誘爆

さらに、今回の圧倒的な批判の根底には、単独の事業に対する不満を超えた、都庁の予算の使い道に対する蓄積された疑念がある。それを象徴するのが、SNSの批判の中にも散見されるプロジェクションマッピングへの言及だ。

一部の全国紙などの報道によると、東京都は現在、新宿の都庁第一本庁舎をキャンバスにした大規模なプロジェクションマッピング事業を展開しており、これに2023年度と2024年度の合計で約48億円もの巨額の予算を計上しているとされる。観光資源の創出という大義名分はあるにせよ、「困窮者支援や少子化対策など、他に優先して税金を回すべき切実な課題があるのではないか」との批判が絶えない事業である。

AI都知事ユリコへの炎上は、突然起きたものではない。巨額の予算を投じたプロジェクションマッピングという直近の前例があり、「またしても都庁が派手な見栄えだけの事業に税金を浪費している」という、マグマのように溜まっていた都民のフラストレーションが、AIアバターを起爆剤として一気に噴出したと見るべきだろう。

 

専門家・深津貴之氏も懸念する知事交代リスクとシステム上の致命的欠陥

看過できないのは、投じられた税金に対するシステム投資としての合理性という観点から、ITの専門家によって致命的な欠陥が指摘されている点だ。

株式会社THE GUILDの代表であり、国内屈指のUI/UXデザイナーとして知られる深津貴之氏は自身のXアカウントで、このAIアバターの実装方法について言及。「この実装だと都知事が変わるたびに、回収コストがかかるので、本当は知事に依存しない実装が望ましい気もする」と苦言を呈した。

これは、行政のシステム構築において極めて重要な視点である。行政の公式な広報システムとして特定の個人に強く依存したアバターを構築することは、選挙等で首長が交代した瞬間に、そのシステムが事実上使えなくなる(=廃棄される)ことを意味する。多額の税金をつぎ込んで開発・学習させたAIモデルが、特定の政治家の任期中しか機能しない使い捨てになるリスクを孕んでいるのだ。行政の継続性や投資対効果の観点から見て、このような属人的なシステム設計は極めて不適切と言わざるを得ない。

 

広報か、事実上のPR活動か?求められる実利を伴う行政DX

東京都にはすでに公式サイトや公式動画チャンネルなど、情報を発信するプラットフォームが十分に備わっている。それにもかかわらず、あえて知事の顔と声を前面に押し出す必要性はどこにあるのか。これが純粋な都政の広報なのか、それとも事実上のPR活動なのか、その境界線は極めて曖昧であり、有権者から疑念を持たれても不思議ではない。

新しいテクノロジーを行政に取り入れる行政DXの推進自体は、これからの時代に不可欠である。しかし、本来の行政DXとは、煩雑な行政手続きの自動化や、膨大な過去データに基づいた防災計画の最適化など、都民の利便性向上や行政コストの削減といった明確な実利をもたらすものであるべきではないだろうか。

それが都民の求める実利を伴わず、単なる話題作りや見栄えの追求に終始するのであれば、「デジタルの衣を借りた税金の無駄遣い」という厳しい批判は免れない。東京都および小池都知事には、このAI都知事ユリコの開発・維持にかかる正確なコストと、既存の広報手段との明確な費用対効果の違いを、都民に対して速やかに、かつ透明性を持って開示する重い説明責任がある。

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ライター:

Webライターとして活動。主にエンタメ系、サステナビリティ関連の記事などを扱っています。

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