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モバイルオーダー運営のダイニー、週末のシステム障害で謝罪 飲食店に混乱広がる

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モバイルオーダーシステムで障害発生のイメージ

飲食店向けのモバイルオーダーやPOSシステムを提供する株式会社ダイニーが、1月25日に発生したシステム障害を受け、公式ウェブサイトやSNSを通じて謝罪を発表した。同日18時57分から19時45分にかけて、一部店舗でレジやモバイルオーダーが使用できない状況が発生し、飲食店の運営に大きな混乱を招いた。

障害の影響で、店舗では注文の受付やメニュー確認、会計が行えない事態が起こり、多くの飲食店が対応に追われた。ダイニーは障害発生直後に復旧作業を進め、現在はシステム上での復旧を確認したと発表した。同社は公式Xで「再発防止に向けた取り組みを進めている」と表明し、社長名義のメッセージを通じて「お客様と関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 

SNSでの批判と専門家の意見

今回のシステム障害を受け、SNSでは飲食店経営者や現場のスタッフから多くの声が上がった。「週末の繁忙期に大きな混乱が生じた」との批判が目立つ一方で、「手書きで注文を受けた現場スタッフの奮闘を称える」コメントも寄せられた。また、「復旧後の対応に期待している」という前向きな意見も一部見られた。一方で、「ダイニーの謝罪文には誠実さが伝わるが、形式的でコピー感がある印象を受けた」と述べる声も。

飲食業界向けコンサルタントの蛭田一史氏は、自身のSNSで今回の問題について「こうした障害時には現場への迅速なエスカレーションが重要であり、特に繁忙期や夜間は本部の対応が遅れがちになる」と指摘。「ダイニーが飲食業界のDXを推進するリーダー企業であるだけに、今回の対応を糧に信頼をさらに強化することが期待される」と語った。

 

急成長するダイニーに迫る課題

ダイニーのモック
2024年は42回も機能アップデートしたそうで、黒を基調とした「ダークテーマ」が登場したことを9月にPRTIMESで開示していたようだ。ただ、店にしてみれば、障害が発生しないようにしろよ、だし、利用者としては個人的にモバイルオーダーの反応の悪さにはウンザリする。ぜひ、2025年の開示では、機能アップデートの開示はどうでもいいから、障害発生件数の定点観測を行い、数の低減の推移を開示していくことを進めたい(画像提供:ダイニー)

ダイニーは2024年9月26日、シリーズBラウンドで約74.6億円を調達し、国内外の注目を集めているスタートアップだ。同ラウンドでは、ShopifyやPinterestなどを支援するベッセマー・ベンチャー・パートナーズや香港のヒルハウス・インベストメント・マネージメントといった著名VCが出資。これにより、ダイニーは飲食業界のDX推進をリードする企業としての地位をさらに強化した。

同社は、スマートフォンからメニューを注文できるモバイルオーダーをはじめ、POSレジや勤怠管理、決済機能などを一体化したクラウドサービスを提供。2024年時点で約3,000店舗に導入されており、年間経常収益(ARR)は前年比3倍の20.3億円に達する見込みだ。しかし、急速な成長の裏では、システム基盤の強化や障害時の対応体制の整備といった課題も浮き彫りとなっている。

 

ダイニーに求められる信頼回復

今回のシステム障害は、急成長を続けるダイニーにとって大きな試練となった。同社が飲食業界全体のDXをリードする存在として、信頼を回復し、さらなる成長を遂げられるかが注目されている。

再発防止策や現場対応力の強化が進むことで、飲食店や消費者からの信頼を取り戻すことが期待される。

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ライター:

株式会社Sacco 代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。株式会社東洋経済新報社ビジネスプロモーション局兼務。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。 連載:日経MJ・日本経済新聞電子版『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』

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