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コミックシーモアに続きRenta!も停止 電子書籍サービス相次ぐ障害にユーザー動揺 各社の対応は

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Renta!【公式】Xお知らせ
画像:Renta!【公式】X

電子書籍を愛用する人々にとって、落ち着かない週末となった。国内有数の電子コミックストア「コミックシーモア」が不正アクセスによる会員情報流出で停止を続けるなか、別の人気サービス「Renta!」まで同じ18日にサービスを一時停止したのだ。

両者に直接のつながりがあるかは分からない。それでも利用者の目には、慣れ親しんだ漫画の読み場が次々と閉ざされていく光景として映った。SNSには戸惑いと不安、そして運営をねぎらう声が入り混じって広がっている。立て続けに起きた2つの停止を整理する。

 

NTTソルマーレが第3報 コミックシーモアの流出被害はシステムログにも拡大

コミックシーモアを運営するNTTソルマーレがサーバーへの不正アクセスを検知し、サービスを緊急停止したのは10月15日の午前11時35分のことだった。同社は原因究明のためサービスを止め、翌16日に会員情報の流出を正式に公表している。

調査はその後も続いた。10月18日の夜、コミックシーモア公式アカウントが第3報を発表する。侵入経路と攻撃手法の特定が進み、対処を実施していることが報告された。ただし影響範囲の確定には至っていない。

深刻なのは、被害が広がった点である。第3報によれば、前回公表した会員情報に加え、一部のシステムログファイルも閲覧・取得されていたことが新たに判明した。会員情報が含まれていないかを確かめるため、同社はログの精査を進めているという。流出件数は現時点でも精査中とされ、全容はなお見えない。

 

流出したのはメールアドレスとパスワード クレジットカード情報は無事

現時点で流出が確認された会員情報は、コミックシーモアに登録されたメールアドレス、ハッシュ化されたパスワード、生年月日、性別、ニックネームである。ハッシュ化とは、元のパスワードをそのまま保存せず、読み取れない形へ変換する仕組みを指す。

被害に歯止めもある。NTTソルマーレは、クレジットカード情報を本件の対象システムでは保有しておらず流出していないと説明する。購入履歴や、利用者が蔵書を管理する「MY本棚」についても、流出・消失・欠損は確認されていないとした。流出が判明した利用者には、確認が取れ次第速やかに連絡するという。復旧は、購入済み書籍のWEBでの閲覧から順次進める方針だ。

 

「今度はRenta!?」 パピレスも18日に緊急メンテナンス 原因は明言せず

利用者をさらに動揺させたのが、同じ18日に起きたもう一つの停止である。電子書籍レンタルサイト「Renta!」の公式アカウントは午後3時半ごろ、臨時のサーバーメンテナンスのためサービスを一時停止していると告知した。Renta!を運営するのは、東証スタンダード上場の株式会社パピレスである。

ここで強調しておきたいのは、Renta!の告知が不正アクセスや情報流出に触れていない点だ。同社はあくまで臨時のサーバーメンテナンスと説明し、停止の原因を明らかにしていない。メンテナンス中に閲覧できなかったレンタル作品については別途対応を検討するとし、復旧後の再利用を呼びかけるにとどめている。コミックシーモアの一件と同列に論じられる段階にはない。

もっとも、時期の重なりは利用者の憶測を呼んだ。Renta!の告知には、電子書籍が次々と狙われているのではと不安をにじませる返信が寄せられた。コミックシーモアとRenta!の両方を使う人からは、両社とも復旧の見込みが不明で漫画を読めないと困惑する声も上がっている。

 

「対応お疲れ様です」 相次ぐ障害にもユーザーからねぎらいの声

この種のトラブルは、運営への批判が噴き出しやすい。ところが今回、SNS上の反応はやや趣を異にしている。両社の告知とも、責める声よりねぎらう声のほうが目についた。

コミックシーモアの第3報には、気長に待つとしたうえで作業にあたる関係者の体調を気づかう投稿や、こまめな続報そのものに感謝する投稿が並んだ。日曜の夜に続報が出たことに触れ、休めるときは休んでほしいと書き込むユーザーもいた。Renta!の告知にも、復旧作業が無事に終わるよう祈るという返信や、早期復旧を願う声が寄せられている。

純粋に復旧を待ちわびる、ヘビーユーザーならではの切実さもにじむ。もっとも、どちらのサービスも再開の時期を示せていない。長引けば、こうした好意的な空気が変わる余地は残されている。

 

パスワード使い回しに注意 相次ぐ停止が突きつけた電子書籍サービスの課題

コミックシーモアの件で特に重要なのが、利用者への二次被害の警告である。流出したメールアドレスとパスワードの組み合わせが、他のWebサービスへの不正ログインに悪用される恐れがあるためだ。

NTTソルマーレは、コミックシーモアと同じメールアドレスとパスワードの組み合わせを他社サービスでも使っている場合、該当サービスのパスワードも変更するよう呼びかけた。同社などを装って偽サイトへ誘導するフィッシングへの注意も促している。サービス再開時には、全会員にパスワードの再設定を求める予定だという。

電子書籍は、いまや多くの人の読書習慣に深く根ざしている。だからこそ、アカウントの安全とサービスの安定が揺らいだときの影響は大きい。コミックシーモアとRenta!、相次いだ2つの停止は、利用する側にもパスワードの管理という備えを改めて促す出来事となった。両社がどう復旧し、信頼をどう取り戻していくのか。その行方を見守りたい。

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ライター:

新聞社で記者としてのキャリアをスタートし、政治、経済、社会問題を中心に取材・執筆を担当。その後、フリーランスとして独立し、政治、経済、社会に加え、トレンドやカルチャーなど多岐にわたるテーマで記事を執筆

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