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「女性が女性にロマンス詐欺?」全仏優勝 平木理化容疑者なぜ30万円、共謀相手は誰

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「女性が女性にロマンス詐欺?」。第一報だけを見れば、そんな奇妙な構図にも見える。被害者は鹿児島市の女性。そして30万円の振込先も、元プロテニス選手・平木理化容疑者(54)という女性名義だった。しかし、SNSで女性に近づいたのはパリの病院の男性医師を名乗る正体不明の人物だ。しかも平木容疑者は「身に覚えがありません」と否認している。全仏オープン優勝者と謎の“男性医師”。2人をつないだものは何だったのか。

SNSに現れた“パリの男性医師”は何者?振込先は平木容疑者名義

 

高知県警宿毛署は7月22日、鹿児島市の40代女性から30万円をだまし取ったとして、千葉県白井市に住む会社員・平木理化容疑者を詐欺容疑で逮捕した。平木容疑者といえば、1997年の全仏オープン混合ダブルス優勝者。そんな人物の名前と「ロマンス詐欺」という言葉が並んだだけでも、かなりの違和感がある。

読売新聞によると、被害女性が2022年2月ごろ、SNSで知り合ったのはパリの病院の男性医師を名乗る人物だった。「荷物が税関で止まっている」「受け取るための証明書代30万円が必要」などと持ちかけられ、同年5月30日、指定された口座へ30万円を振り込んだという。その口座の名義人が、平木容疑者だった。

つまり、平木容疑者自身が“男性医師”を演じて女性に接触したとは報じられていない。「女性が女性を口説いたロマンス詐欺」という単純な事件ではないのだ。では、SNS上の“男性医師”と全仏オープン優勝者の銀行口座は、なぜ一本につながったのか。

「身に覚えない」それでも30万円は本人名義口座へ

逮捕報道を受け、Xでは「知らない間に、勝手に自分の口座が使われたら、怖いよなぁ」と、第三者に口座を悪用された可能性を想像する声も上がった。確かに、振込先が本人名義だったというだけなら、そう考える人がいても不思議ではない。ところが、読売新聞が報じたその後の金の動きを見ると、もう一つの疑問が出てくる。

同紙によると、女性が振り込んだ30万円のうち約27万円は平木容疑者の暗号資産口座へ移され、2万円については平木容疑者が千葉県内のATMから引き出す姿が防犯カメラに映っていたという。一方、平木容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認している。

もちろん、本人名義の口座から金を動かしたことと、SNS上で行われていた詐欺を認識していたことは同じではない。平木容疑者は逮捕された段階で、有罪が確定したわけでもない。警察が疑っている「氏名不詳者との共謀」が具体的にどのようなものだったのかも、まだ分からない。

それでも、本人名義の銀行口座、暗号資産口座、ATMに残った本人の姿、そして「身に覚えがない」という供述が並ぶ。その間で何が起きていたのか。事件の核心はまだ見えていない。

全仏優勝、NTT管理職…それでも「30万円」なぜ?

それにしても、30万円である。

平木容疑者は、引退後に消息が分からなくなっていた元スターではない。1997年、インドのマヘシュ・ブパシと組み、全仏オープン混合ダブルスで優勝。その後は企業に勤めながら、日本テニス界の運営側にも回った。2014年には日本テニス協会の常務理事に抜擢。当時、日本オリンピック委員会(JOC)は、平木容疑者が現役時代にWTAツアーでドーピング委員などを歴任しており、豊富な国際経験と知識を買われた人事だったと伝えている。

さらに日本テニス協会の2018年度役員名簿には、当時の現職として、NTTコミュニケーションズ(株)経営企画部 広報室 担当課長と記載されている。全仏優勝。大手通信会社の管理職。そして日本テニス協会常務理事。そんな経歴を知れば知るほど、素朴な疑問が浮かぶ。

なぜ30万円だったのか。お金に困っていたのか。

そう考える人もいるだろう。しかし、現在の平木容疑者の収入や資産、経済状況について信頼できる情報は確認されていない。金銭的な困窮が事件の背景にあったと判断できる材料も、現時点ではない。華々しいキャリアと30万円という金額。その落差だけをもって「転落」と結論づけるには、まだ分からないことが多すぎる。

 

梨の街・白井市では”ふるさと大使”だった

そして、平木容疑者が暮らしていると報じられた千葉県白井市。千葉県民には梨の産地としておなじみの街だが、平木容疑者は単に白井市に住んでいただけではなかった。

白井市の広報紙によると、2018年、平木容疑者は市の魅力を発信する”しろいふるさと大使”に就任している。当時の広報紙には、元プロテニス選手として紹介された平木容疑者の姿とともに、「自然環境の良い白井市です。スポーツを通じて健康な体になってほしいと思います」と市民へのメッセージも掲載された。その後も市の広報紙には、イベントの審査員を務める平木容疑者の姿が残っている。世界で活躍した元アスリートとして地元の顔にもなっていた人物が、約8年後、同じ”千葉県白井市の会社員”という肩書とともに詐欺容疑で報じられることになった。

ただし、現在も”しろいふるさと大使”を務めているかどうかについては、最新の公表情報を確認する必要がある。

なぜ高知県警?別の特殊詐欺から浮かんだ30万円

事件には、もう一つ引っかかるところがある。

被害女性は鹿児島市。平木容疑者は千葉県白井市。それなのに逮捕したのは、高知県警宿毛署だった。読売新聞によると、宿毛署は別の特殊詐欺事件を捜査する過程で、今回の女性の被害を把握したという。さらに共同通信は、別の人物からも同様の被害に遭い、平木容疑者名義の同じ口座へ送金したとの届け出があり、県警が捜査していると報じている。つまり、4年前の”30万円”だけを追っていた捜査ではなかった。

別の特殊詐欺事件を追っていた高知県警。その先に、鹿児島の被害女性がいて、さらに千葉県白井市に住む元全仏優勝者の名前が浮かんだ。

Xでは「かつての栄光との落差、事件の詳細解明が待たれますね」との声も上がっている。だが、栄光からの転落という一言で片付けるには、まだ空白が多い。

SNS上の“パリの男性医師”は誰なのか。なぜ振込先は平木容疑者名義だったのか。平木容疑者は何を「身に覚えがない」と否認しているのか。そして警察が共謀とみる根拠は何なのか。全仏オープン優勝者と、SNS上に現れた正体不明の男性医師。2人の間にあるはずの線は、まだ見えていない。

※平木理化容疑者は逮捕された段階であり、有罪が確定したものではありません。本記事は2026年7月23日時点の警察発表および報道、公的資料をもとに構成しています

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ライター:

2人育児8年目ママ。健康を意識した丁寧な暮らしを大切にしています。好きなテレビ番組は『クレイジージャーニー』。日々のリアルな視点から、役立つ情報を発信したいです。

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