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株式会社Scene Live (シーンライブ)【(英)Scene Live Inc.】

https://scene-live.com/

〒541-0051 大阪府大阪市中央区備後町3-4-1 NANKAI備後町ビル 9階

06-7177-0220

“人を見る力”をAIで再現する 採用・営業・組織改革に挑むbq構想とは株式会社Scene Live 磯村 亮典 代表取締役社長

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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株式会社Scene Live 磯村亮典代表取締役社長
株式会社Scene Live 磯村亮典代表取締役社長

「優秀な人材を採用したはずなのに、なぜ成果が出ないのか――」。多くの企業が抱えるこの課題に対し、AIで“人を見る力”そのものを変えようとしている企業がある。

約2,700社に導入されているアウトバウンドコールシステム「lisnavi」を展開する同社が、新たにリリースした面接・面談支援AI「bq-Recruit」は、同社が蓄積してきた膨大な音声・コミュニケーションデータを活用し、求職者の性格やニーズ、適性までもリアルタイムで分析。

これまで経験や勘に頼らざるを得なかった“属人的”な採用・マネジメントをDX化しようとしている。なぜ今、「人」を可視化する必要があるのか。そしてAIは、企業と働く人との関係をどう変えていくのか。その挑戦の核心に迫った。

 

属人化を打破――AIが挑む採用革命

御社の提供するアウトバウンドコールシステム「lisnavi」サービスは現在、約2,700社(※26年2月時点)に導入され高く支持されています。そして今回新たに面接・面談支援AI「bq-Recruit」をリリース(26年5月)されたわけですが、その開発のきっかけからお伺いします。

磯村

弊社は設立から15年を迎え、設立以来コールセンター用システムや営業支援システムを提供してきました。その中で優秀な営業職の方や業績を上げている企業に触れる機会が多くあったのですが、業績を上げられる営業と、逆にそうできない営業は何が違うのかを分析していくと、どうしてもたどり着くのは、結局は『人』に左右される、という動かしがたい事実でした。

そもそも営業向きではない人が営業をしていることもある、と。

磯村

弊社の提供するサービスで教育面やマネジメント面をフォローすることはできるのですが、特に人事や採用に関しては限界がある。この多くの企業が頭を悩ませている課題に対し、弊社がこれまで蓄積してきた大量の音声データ、つまりコミュニケーションデータを使うことで社員の意識や心配していること、そして性格までも分析できれば、人事や採用の精度を高められるのでは、と考え数年前から開発を進めてきました。

企業活動の中で再現性が低い部分は個人の能力に頼っている、つまり『属人化』されてしまっている部分です。人事は属人化されている部分の最たるものですが、属人的である大きな要因がコミュニケーションならば、そこをDX化していきたい、というのがbq-Recruitの目標です。

「コミュニケーションのDX化」とはどういうことなのでしょうか。

磯村

例えば優秀な上司は、的確なタイミングで部下に『大丈夫?』『確認している?』と声をかけているものです。このたった一言でミスを発見できたりトラブルを未然に防ぐことができたり、大きな差を産むことがある。ですがこの声かけは上司個人のコミュニケーション力に頼ってしまっています。

それを誰でも的確なタイミングでできるように、AIによる支援を行うのが『コミュニケーションのDX化』です。このDX 化を人事異動の際の面談、採用時の面接といった高いコミュニケーション力が必要なシーンでも活用できるようになれば、属人的な部分を解消できる、と考えているんです。

既存のマネジメントシステムとの比較についてもお伺いします。

磯村

これまでのマネジメントシステムは、全て業績から効果を判断するものでした。しかし、それでは営業が優秀だったから商品が販売できたのか、それとも営業がそれほどではなくても商品がよかったから販売できたのを判別できない。さらにその結果を経営者サイドが見誤ってしまうと、商品がダメで業績が下がっているのに、人がダメだったからと勘違いをして、商品開発を怠ってより悪い状況に陥ってしまうことになる。

それを防ぐために常にフラットに社員の状態を観察し、判断していかねばならない。しかし人の発言や様子の変化は、その場で見ていないと気づくことができないものです。後で文字データから発言を読むだけでは分からない。ですからリアルタイムで分析、コミュニケーションを構造化し、それを活用していく必要があるのです。

株式会社Scene Live
bq-Recruitは26年5月にリリースされている

求職者の本音を可視化するリアルタイムAI分析

bq-Recruitの活用法についてさらにお聞きします。

磯村

後から発言の記録を見ても本当の気持ちは読み取れないと今、お話しましたが、bq-Recruitでは面接時にライブでアシストを行います。就職面接の時、求職者に対し何を言うべきか、何を聞くべきかをライブで教えてくれる。求職者がどういう人物で、今の発言にはどういう意図があるのかをAIがくみ取って、相手をより深堀りできる知識を提供してくれます。

そうすることで両者の距離感は縮まり、面接が面白くなる。面白くなることはとても重要です。なぜなら求職者も緊張していますし、自分のことをもっと知ってもらいたいと思っているわけですから、自分が得意としている分野に対して良い質問が飛んでくると嬉しい。その結果もっと心を開いてくれ、より自分を出してくれる。

これから仲間として一緒にやれるかどうかを見極める面接のシーンにおいて、心の開き具合は大事なポイントだと思っています。人事がテンプレートな質問をして終わってしまうのではなく、短時間でその人をもっと深く知るために、その瞬間に合わせた最高の質問を繰り出せるツールがbq-Recruitです。

そのためのAIライブアシストなのですね。

磯村

求職者のニーズ分析にもAIライブアシストは利用できます。この人は給与のニーズが高い人だ、と分析結果が出ているのなら、報酬体系はこうなっています、といったアプローチができますし、働き方を重視している人だった場合は、こういう働き方で年間休日が何日ありますよ、といったアピールができる。会話の中から見えてくる相手のニーズが、リアルタイムで可視化されるので、それが可能になります。

またbq-Recruitではさらに職務経歴書や履歴書といった事前にお預かりしていた相手の情報を、面接時の会話の中で出てきた新しい情報とリンクさせ、アップデートしていきます。面接は二次、三次と重ねられていきますから、都度それを繰り返して常に最新の状態にしておく。面接から知ることができた情報を職務経歴書・履歴書に加えていくことで、求職者のスキルや人柄が自社にマッチするかどうかの判断をより精密にできる。

相手のニーズを分析し、さらにコミュニケーションデータを活用することで自社へのマッチ精度を上げるのがbq-Recruitです。……私も今まで多くの人間を面接してきましたが、この人が欲しい、採用したいというジャッジは非常に感覚的なものです。この『見極める力』を誰でも持つことができないか。それが真の目的です。

 
株式会社Scene Live

数字だけでは人は測れない……DX化の原点

なぜ「属人化」せざるを得ない採用や人事といった業務をDX化したいと思われたのでしょうか。

磯村

私は成果評価が好きではなく、弊社では能力評価で人を見ています。私は社員に成果を出すことを求めておらず、成果を出し続けていってもらいたい、と考えていますから一時的な成果の良し悪しに対して報酬を払うのではなく、その人個人が持っている能力に対して報酬を払いたい。

成果は数字で表れますから分かり易い。しかしその分かり易い指標で判断するのではなく、社員の持つ見えない能力をどれだけ見ることができるか、それが会社の人材の育成には大事だという考えが根本にあるからかもしれません。

安易に数字で判断するのではなく、本質的な個人の力で判断する。

磯村

会社を経営していたって良い時もあれば悪い時もあります。大事なのはいかにピンチの時に楽しめるかです。良いことが続いている時はむしろ『この状態がいつ終わるのか』と不安にさいなまれるものですが、ピンチの時はやるしかない、問題を解決していくしかないと集中できる。

社内の会議でもよく言っているのですが『数字が悪い時ほど笑って面白い会議にしよう』と。良い時はその状態を維持しなければならないので真剣に会議をしなければなりませんが、悪い時の会議は数字の話をしなくていいからもうとにかく笑っていこう、と。

磯村社長は20代初めの頃から経営者としての道を歩まれてきました。経営者として様々な経験を積まれてきたのに、「人」や「経験」に頼るのではなく、むしろ逆方向へとシフトした。

磯村

どうしても尊敬する経営者を決めてしまうと、その背中を追いかけていきがちになります。しかし私は自分でやってみないと分からないタイプだったので体当たりで経験し考えを深めてきました。しかし『経験も知識もフラットに捉えて戦略設計をせねばならない』という意識がずっと頭にあったので、状況に応じて選択していくやり方のほうが性に合っていたのです。ですから今もニュートラルに考えることを大事にしています。

株式会社Scene Live 磯村亮典代表取締役社長

人と仕事の“最高のマッチング”を目指して

今後の展望についてお伺いします。

磯村

bq-Recruitに加え、今後社内用のコミュニケーション支援AI、bq-Meetingをリリースします。これらbqシリーズをひろく標準的に使われるサービスにしていきたい。bqとはビジネスクォシェントBusiness Quotient(ビジネス指数)の略称です。

このbqをこれまで学歴や職歴、そして成果でしか判断できなかった人の評価に導入していく。bqはその人が持っている能力や性質を音声データや言葉の選び方から判断して指数化したものです。bqを用いることで将来的には、その人がどんな職種に向いているのかまで判別できるようにしたい。学歴社会に、新しい職業選択の方法を作っていきたいのです。

近年、入社してから配属先がアンマッチで退職してしまう、という話もよく聞きますが、その問題に対してのカウンターにもなる。

磯村

アンマッチは採用した方にとっても、された方にとっても不幸です。それはこれまで人事が感覚的な判断でされていたことに起因します。人は同じ大学を卒業していても能力が一律ではありませんし、高卒で優秀な人間だっている。

ですから向いている職業や配属先を可視化することで採用活動における「アトラクト(求職者を惹きつける取り組み)」支援に繋げる。そうすることで早期退職や仕事のアンマッチなどの不幸を無くす。それは我々が掲げているミッションでもあります。

人材不足が叫ばれる中、各社採用には苦心しています。しかしやっと採用しても辞められてしまったら意味がない。その悩みを解消することができる。

磯村

夏にリリース予定のbq-Meetingでは社員たちが今、最適に配置されているのか、この人の性質なら別の仕事を任せた方が成果が上がるといった判断を支援できるツールです。

その人がクリエイティブな人間であるのにテンプレート的な仕事をさせていてはフラストレーションが溜まりますし、逆にクリエイティビティがない人間に、企画を出せと言ってもそれは無理です。個人の能力にあった適正な仕事を任せることができれば、会社全体の業績も上がりますし、何より、働く人がしんどくありませんから。

bqシリーズによって社会はどう変わるでしょう。

磯村

私は営業という仕事が好きなのですが、営業という職業がもっと高尚な職業、優秀な人間こそがやるべき職業なんだ、と伝えたいのです。物を売る、というのは商売の基本ですし、優秀な営業の人は良いタイミングで必要な情報を伝えてくれる、気持ちの良いコミュニケーションがとれる人ばかりです。

それは勉強したからどうにかなるものでありません。だからそういう優れた人たちが数多くいる営業が、嫌われる仕事と思われがちになっている現在を変えていきたい。そのために、営業を支援するツールであったり、営業職に向いている人を発見できるツールを開発してきました。優秀な人が優秀な会社にしっかりマッチして良い商品を提供できるような世界を作っていきたいのです。

本日はありがとうございました。

株式会社Scene Live 磯村亮典代表取締役社長

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