
高市早苗首相の陣営が、昨年秋の自民党総裁選期間中に、対立候補を中傷する内容の動画を作成し、SNSに投稿していたと週刊文春が報じた。対象として名前が出ているのは、小泉進次郎氏や林芳正氏らである。週刊文春は、陣営メンバーの実名証言や、公設第一秘書によるメッセージの存在をもとに、動画投稿の経緯を伝えている。
小泉進次郎氏に「無能」、林芳正氏に「アウト」
文春オンラインによると、問題とされたのは、昨年秋の自民党総裁選中にTikTokの政治系アカウントへ投稿された動画である。総裁選は9月22日告示、10月4日開票の日程で実施され、その期間中に高市早苗首相の陣営が、対立候補を中傷する動画を作成しSNSに投稿していたと報じられている。
動画には、小泉進次郎氏に対して「カンペで炎上!無能で炎上!」、林芳正氏に対して「完全にアウト」などとする攻撃的な表現が含まれていたという。週刊文春は、取材班がTikTokの政治系アカウント運営に高市陣営が深く関与していた実態を突き止めたとしている。
同誌は、週刊文春電子版で、高市陣営が作成したとする動画も公開している。電子版の関連記事には、小泉進次郎氏を対象にした動画、林芳正氏を対象にした動画、野党を対象にした動画、高市氏を称賛する動画などが並んでいる。週刊文春電子版の新着欄にも、同日付で複数の関連スクープが掲載されている。
公設第一秘書のメッセージを報道、高市首相側は否定
週刊文春は、公設第一秘書が陣営メンバーに対し、「これからアップしてアカウントを送付致します」とする趣旨のメッセージを送っていたとも報じている。記事では、陣営メンバーの実名証言として、動画の内訳について「7割はアンチ小泉、1割はアンチ林、残りの2割は高市礼賛だった」とする内容も紹介されている。
一方、高市首相側は週刊文春の質問状に対し、「ネガティブな情報を発する、あるいはそのような動画を作成して発信するといったことは一切行っておりません」と主に否定したという。
週刊文春は4月30日発売号でも詳報
文春オンラインの記事によると、4月29日配信の週刊文春電子版と、4月30日発売の「週刊文春」2026年5月7日・14日号では、高市陣営によるSNS作戦の実態、公設第一秘書のショートメッセージ、動画の内容、標的となった政治家のリストなどを詳しく報じるとしている。
週刊文春電子版の最新号には、同じ号の掲載記事として、高市早苗陣営が流したとされる「進次郎は無能」動画に関する記事のほか、嵐・大野智氏、WBC、吉田拓郎氏に関するスクープも並んでいる。
政治活動におけるSNS運用は、候補者本人の発信だけでなく、陣営関係者や支援者によるショート動画、匿名アカウント、切り抜き形式の投稿なども含めて拡大している。今後は当事者側の追加説明や、名前が挙がった政治家側の反応に注目が集まりそうだ。



