
2026年2月22日、セガサミ―ホールディングスの「トンネル東京」にて、「第4回 BEST SDGs AWARD for University Powered by SENSE TRUST」が開催された。
全国から集まった学生たちが、2027年の「GREEN×EXPO 2027」を盛り上げるアイデアを競い合う本大会。
過去最多となる108団体のエントリーから選抜された8つのファイナリストによる渾身のプレゼンテーションや、第一線で活躍する豪華ゲストを交えたトークセッションなど、熱気に包まれた約3時間のイベントの全貌をレポートする。
【主な登壇者・審査員】
- 菅野 充(実行委員長 / 株式会社Banksy)
- 今中 康二(センス・トラスト株式会社 代表取締役社長)
- ジョン・ゼン(Weibo Japan株式会社 総経理)
- 久保 潤一郎(株式会社マイナビ 就職情報事業本部)
- 村井 辰太朗(環境省 環境再生・資源循環局 資源循環課)
- 橘 ケンチ(EXILE / EXILE THE SECOND / 株式会社LDH JAPAN Social Innovation Officer)
- 南 果歩(俳優)
次世代の繋がりが平和への第一歩に

イベントの冒頭、実行委員長の菅野充氏が登壇し開会の挨拶を行った。
第1回の24大学から始まり、今回は108大学の学生団体が参加するまでに成長した本アワードだが、来年からは世界中の大学生が集まり繋がる世界大会の開催を見据えているという。
学生のうちに繋がり、仲良くなることが世界平和への第一歩へと繋がると信じている、と菅野氏は熱く語った。

続いて、各界の第一線で活躍する審査員陣からも熱いメッセージが送られた。
タイトルスポンサーであるセンス・トラスト株式会社代表取締役社長の今中康二氏は、菅野氏の「社会課題をエンターテインメントで解決する」という理念に心を打たれスポンサーとして参加した経緯を明かした。
Weibo Japan株式会社のジョン・ゼン氏は、若者同士が交流し学び合うことでお互いを高め合えると期待を寄せる。また、株式会社マイナビの久保潤一郎氏は社会を変えるきっかけを作ってほしいと語り、環境省の村井辰太朗氏は資源循環の難しさを日々感じる中で学生の発表からヒントを得たいと語った。
特別審査員として登壇したEXILEの橘ケンチ氏は、大人になるほど学ぶことの重要性を痛感していると述べ、学生の夢に寄り添う姿勢を見せた。
同じく特別審査員の俳優・南果歩氏は、SDGsを「他者への愛」と表現し、目標達成年が近づき言葉が形骸化しつつある今だからこそ、若い世代の斬新な発想に強い期待を示した。

さらにサプライズとして、小泉進次郎防衛大臣からのビデオメッセージが上映され、より良い環境を残したいというSDGsの活動と安全保障環境を良くしたいという思いは通ずるものがあると激励の言葉が贈られた。
8団体による熱狂のプレゼンテーション
全国108団体から選ばれた8団体が、各3分間のプレゼンテーションを行った。

トップバッターの青山学院大学フェアトレードラボは、「100円で買えない100円ワークショップ」を提案した。一般的な缶コーヒーとフェアトレードコーヒーの内容量を視覚的に比較し、安価な価格設定の裏にある生産者の生活や環境への配慮の欠如を体感させる企画である。

続く法政大学キャンパス・エコロジー・フォーラムは、間伐材となる竹を活用し、竹ぽっくり(竹馬)を用いたチーム対抗の環境クイズを提案した。日本の伝統文化への理解を育みつつ、主体的に環境問題を学ぶ姿勢が高く評価された。

南山大学のSDGs普及啓発団体CLOVERは、うどんの端材から作った「きしめんど」や、海洋プラスチックをアップサイクルした「プラバラ」を用いた体験型ワークショップを提案し、確かな実績に基づく熱のこもったプレゼンを披露した。

学生団体おりがみは、大阪・関西万博で実施した世界中の若者からメッセージを集める「紙飛行機プロジェクト」を深化させ、価値観をぶつけ合いながら対話するきっかけを作る壮大な構想を語った。

Ruli Mate(ルリメイト)は、化粧品の環境負荷を伝える「物語展示」や、使わなくなったリップをペン等に生まれ変わらせるアップサイクルプログラムを提案し、Z世代ならではの美とサステナビリティの両立を目指した。

ASANTE PROJECTは、タンザニアの幼稚園支援を行う実績を活かし、現地の園児が描いた自然の絵の展示やアフリカ布の端切れを使った手芸ワークショップを通じて、地球規模での自然保護を考える場を提示した。

Rethink Fashion Waseda(Ref)は、会場で出た剪定植物を用いて布バッチなどを染めるワークショップを提案した。SNSを活用し、来場者が自ら循環の当事者として発信するシステムを構築するアプローチが現代的である。

最後に登壇した九州大学の糸島空き家プロジェクトは、会場に空き家を移設し来場者と共に休憩空間を作り上げるワークショップと、廃材を利用した家具作りを提案し、圧倒的なスケール感と実行力を見せつけた。
エンタメとビジネスが交差するトークセッション

審査の合間には、第一線で活躍するゲストたちによるトークセッションが行われた。LDH JAPANのSocial Innovation Officerを務める橘ケンチ氏は、学生代表3名との対話の中で、自身の日本酒への情熱から始まった地域共生への取り組みを語った。
福井市でのダンスイベントや、目黒区でのシニア向けダンスワークショップなど、エンターテインメントの力を地域活性化に活かしているという。
夢を叶えるためのアドバイスとして、大好きなことを見つけること、やり続けること、そして応援してくれる人を作ることの重要性を説き、学生たちの背中を力強く押した。

また、タイトルスポンサーであるセンス・トラスト株式会社の人材開発部によるPRステージでは、不動産を通して感動を届ける同社のビジョンが語られた。
わずか数年で社員数が倍増し、2025年末にTOKYO PRO Marketへの新規上場を果たした同社だが、これはゴールではなくスタートであると強調した。感動の連鎖を通じて、ピースフルな社会の創造を目指す姿勢が示された。

さらに、俳優の南果歩氏とセンス・トラストの今中康二氏による鼎談も実施された。南氏は、大学2年生の時に一般公募のオーディションで映画デビューを果たした経験を振り返り、チャンスを生かすことの大切さを語った。
また、東日本大震災の際に避難所を回り、被災者の生の声を聞くことで自身の仕事の存在意義を再認識したエピソードは、支援の現場における本質を突くものであった。27歳で起業した今中氏は、毎日が壁の連続でありながらも、しんどい時こそ成長のきっかけだと感謝する熱狂的なマインドを明かした。
両氏は口を揃えて「大人になるのは本当に楽しいこと。失敗を恐れずにチャレンジし続けてほしい」と語り、会場の学生たちに勇気を与えた。
歓喜と決意の表彰式

厳正な審査の結果、各賞が発表された。会場の学生からの投票で選ばれるオーディエンス賞は、Rethink Fashion Wasedaが獲得した。
マイナビ賞は青山学院大学フェアトレードラボに、Weibo Japan賞はASANTE PROJECTにそれぞれ贈られた。さらに、センス・トラスト賞を糸島空き家プロジェクトが、特別審査員賞を法政大学キャンパス・エコロジー・フォーラムが受賞した。
そして、栄えある最優秀賞に輝いたのは、センス・トラスト賞とのダブル受賞となる九州大学の糸島空き家プロジェクトであった。
南果歩氏は、若い感性で古民家を再生させ、現場で作り続けていることに感動したと高く評価した。環境省の村井辰太朗氏も、災害廃棄物対策の観点からも重要であり、実際に連携して実現に向けて動ける可能性があると、具体的な社会実装への大きな期待を寄せた。
第4回目を迎えた「BEST SDGs AWARD for University」。今回は、GREEN×EXPO 2027という具体的な国際イベントの場を想定したことで、学生たちのアイデアはよりリアリティを帯び、社会実装を強く見据えたものになっていた。
世界を見据え、自らの手足を動かし、課題解決に向けて楽しみながら取り組む学生たち。
彼らの「やってみたい」という情熱と柔軟な発想が、企業や行政を巻き込み、新しい循環や価値を生み出していく。大学から世界へ。次世代のリーダーたちが創り出す平和でサステナブルな未来に、大きな期待と希望を感じずにはいられない、熱気あふれる素晴らしいイベントであった。
〇イベント詳細
第4回 BEST SDGs AWARD for University Powered by SENSE TRUST
日時:2026年2月22日(日) 13:30〜
会場:トンネル東京(セガサミーホールディングス本社 9F)
主催:THAT’S FASHION WEEKEND実行委員会
事務局:株式会社Banksy
公式サイト:https://bksy.co.jp
タイトルスポンサー:センス・トラスト株式会社



