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法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

株式会社土屋

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〒715-0019岡山県井原市井原町192-2久安セントラルビル2F

050-3733-3443

子育て支援で地域に安心と希望を

サステナブルな取り組み SDGsの取り組み
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(画像提供:株式会社土屋)

土屋グループではCSR活動の一環としてTERRATETTO(テラテット)を開設し、2021年12月より広島県福山市にて子育て広場「ベビーサロン mai」を展開しています。保護者の悩みを解消しながら、“安心して子育てできる場の提供”を目的とする当社の育児支援事業についてお伝えします。

子育て広場「ベビーサロン mai」について

子育て広場「ベビーサロン mai」(以下、メイ)では、子どもの遊び場ならびに保護者の悩み相談やつながりの場を無償で提供し、子育て支援に尽力しています。

経験豊富な2名の保育士が、保護者より子育ての悩みなど様々な相談を受けたり、子育て講座を開催したりなどして保護者同士の交流を図っています。“子どもを預かるのではなく、親子で遊びに来るところ“にメイの特徴があります。

「ベビーサロン mai」の解決したい社会課題

当社のミッションは「探し求める小さな声」であり、「小さな声」に応えることを使命としています。しかし地域にはそれぞれの悩みがあり、福祉サービスでは解決できない問題も多くある中で、「小さな声」に応えられないケースも多々見受けられます。

例えば、子育て支援事業の数自体は多くあっても、地域で子どもたち・お母さん同士が集まれる場所はわずかしかないのが現状です。とりわけメイの拠点である津之郷は旧市街地と新興住宅地に分かれ、交流もほとんどない中で、新興住宅地の方々の中には友達や相談相手がいないケースも散見されます。 こうしたことから、メイでは旧市街地と新興住宅の間に居を構え、双方の交流を図るとともに、地域に根差したサービスとして“お母さん方が集まる場所、子どもたちが健やかに育つ場所”を設けることで、安心して子育てできる環境を作ることを目的に活動しています。

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「ベビーサロン mai」のようす(画像提供:株式会社土屋)

「ベビーサロン mai」の主な取り組み

①託児&相談
核家族化が一般的となった現代において、家族・親族間の関係も薄くなる中、日々変わる子どもの様子、それが成長なのか、あるいは何か別の問題なのか、不安を抱えながら見守り、どうしても他の子と比べてしまう。こうした保護者の方々の悩みも、未就園児であればなおさら相談できる相手も少ないのが現状です。

こうした実情を鑑み、メイでは1日5組の予約制を取り、少人数で運営しています。これにより、スタッフは子どもたちを見守りながら保護者の相談を聴き、保護者同士も子どもと遊びながら様々な情報交換ができます。

2023年12月時点で、相談件数(日常のささいな相談を含む)は254件であり、子どもの身体的・内面的な発達、家庭の問題(介護と育児の両立等)などの悩み事が多くを占めています。スタッフが解決できないケースも多いため、メイでは解決策を講じるのではなく、保護者の考え方が変わるようなアドバイスをその都度、行っています。また、行政やNPO法人等へつなげられるよう、案内などもしています。

②ニーズに合わせた託児サービス
保護者が復職し、子どもを保育園等に預ける際、子どもは初めて親の元を離れて半日ほどを1人で過ごすことになりますが、そうした急な環境の変化で子どもは大泣きするなど精神的に不安定になることがほとんどです。メイでは保護者のニーズを受けた託児をスタートしました。中には、保育園に入る前の親離れの練習の場として利用される方もいらっしゃいます。

また、保護者が病院へ行くなど、それぞれのニーズに合わせてサービスを行っています。保護者からは、“安心して一人で過ごす時間がなかなかないのでありがたい”といった声や、“家族や身内に預けると色々心配したり気を使うが、それがないので本当にリラックスタイムになる”という喜びの声も聞かれています。

③ベビーマッサージ教室
月に1回、保健師の指導により、保護者が子どもにオイルマッサージを行うことで親子のコミュニケーションを図るベビーマッサージを開催しています。赤ちゃんの身体の発達に特化した保健師が、ハイハイなどが片方の身体でしかできない、反り返りが強いなど、保護者が気になっている箇所にアプローチすることで、子どもの身体の使い方に変化が見られるなど、保護者からも好評をいただいています。

またベビーマッサージの際に、保護者に講師の指示が入らないなどを通して、支援の必要な保護者を見つけることもできます。こうした場合、子育ても上手くいっていない、あるいはいかない可能性もあります。行政につながっておらず、深くかかわらないと分からない“隙間”にいる方を見つけ、行政等につないだり、何かの際に力になれる信頼関係を構築することで子どもへの影響を回避するのもメイの大切な役割の一つです。

④保護者向け:癒しのオイルマッサージ
月1回90分、敷地内にある改装済みの蔵で、保護者向けのオイルマッサージを行っています。保育士が子どもを預かり、その間に保護者に癒しのリラクゼーションのひと時を提供しています。短い時間ながらも、利用される保護者のほとんどが、子どもを預けてまで癒しの時間を持つことに葛藤と罪悪感を抱えており、メイでは子どもを見守りながら、泣き声なども聞こえないよう配慮して行っています。

⑤その他のイベント
キッズヨガ教室:首が座った子から1歳くらいの子までを対象に、月1回、保護者と一緒に身体を動かし、親子の心身の健康を図るイベントを開催しています。

ママカフェ:月1回、毎回テーマを設けて、ケーキとお茶を食べながら保護者同士が気持ちを緩めてお話する場を提供しています。例えば「県外出身のママさん集まれ」というテーマでは、広島県外からお嫁に来られた方たちが集い、広島県の雰囲気や子育て環境の違いで良かったこと、困ったことなどのお話をしていただいています。(2024年より開催未定)。

季節のイベント:クリスマス会、ハロウィン、七夕祭りなど

⑥今後の予定
子どもの手の発達と遊びの関係性が深くつながっていることから、メイでは保育士が遊びを引き出しながら、保健師がその部分をアプローチする定例イベントを予定しています。

小麦粉ねんどなどで遊ぶことで子どもの手の発達を促す効果もあると同時に、保護者が子どもの発達段階を知ることもできるので、「どうしてできないんだろう」という悩みが、「今の発達段階では、まだこの動きしかできないんだ」と心持ちが変わり、保護者のストレス減少につながることを期待しています。

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メイは“子どもを預かるのではなく、親子で遊びに来るところ“(画像提供:株式会社土屋)

現場の声~子育てにおける悩みの変化~

保育士:浜本広美より
10年前と今では、時代の変化が如実に感じられます。とりわけ母親たちが変わってきている。例えば、10年前は育休を取られている方々から“社会復帰への不安”や“社会から置いて行かれる孤立感”が非常に多くありましたが、今はそういった声はあまり聞かれなくなりました。代わりに、『もう少し家で子どもを見たいです』という声が多く聞かれます。

“育休から復帰しても、自分の居場所は確保されているという安心感”があったり、子どもを預けられる場所や遊ばせる場所・施設も増えているので、自分一人で子育てしている感覚があまりなく、“孤独感を感じない”というように、世の中が子育てを支援する環境になってきていることが大きいと思われます。

一方で、『メイがあってほんとによかった』とたくさんの方が言ってくださいます。おそらく、少人数で子ども・お母さん同士・スタッフが関れて、ゆっくり話や相談ができる場所であることが理由だと思われます。

メイでは、どんどん成長していくお子さんの姿を保護者に必ず伝えています。すると保護者も『そういう見方はできなかった』と安心されます。やはり孤立感がない代わりに周りと比べてしまったり、周りがみんないい子に見えて、自分の子育てが間違っていないか不安に思われたりしています。

今後は、“自分をしっかり見てくれている”というプラスアルファの関りが大事になってくると思いますし、ここにメイの持つ価値があると思われます。

利用者の声~アンケート調査より一部改変抜粋~

Q:あなたにとってメイはどのような場所ですか?
A:・時間があったらいつでも行きたい、安心できる場所
・子どもの成長を一緒に喜んでもらえる場所
・いつも温かくて心が癒される場所
・子どもだけでなく、親もくつろいで楽しく過ごせる場所
・ほっとできる場所
・タッチケアやママカフェ、製作の日があったりと、楽しい時間が過ごせる場所

Q:子育て支援等に行くことで子どもとの関係等で変わったことがありますか?
A:・子どものことを別の角度から見てもらうことで新しい発見があったり、先生が日々の頑張りをしっかり褒めて下さるので、我が子をまた愛しいと思えるようになる。
・子と親もリフレッシュできて、また笑顔で過ごせるようになる。
・上の子(4歳)は会話のきっかけが増えた。下の子(1歳)は気分転換。
・家で子どもと1対1だと何をして遊べば良いのかわからず、ついついスマホをいじってしまうが、子育て支援の場では子どもをしっかり見つめられる。
・先生方や他のお母さん方と色々なお話ができるのでリフレッシュでき、心に余裕もできて子どもを愛しいと思える時間が増えた。

Q:今後のメイに期待すること
A:・季節のイベントの定員がすぐに一杯になるので、もう少したくさん参加できたら嬉しい。
・年齢・月齢別で集まる日
・家でなかなか食べなかったり、この量・形状で良いのか悩むことがあるので、離乳食を皆で食べる時間があればと思う。

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メイは親も子もリフレッシュできる場所になっている(画像提供:株式会社土屋)

今後の展望

責任者・野呂一樹より
社会問題として挙げられているニーズと、当事者が実際に感じているニーズに開きがある中で、時代のニーズを捉えながら我々も変化し、その時々の保護者の悩みを解決していくことが必要だと感じます。

現在、発達障害やボーダーにいる保護者の方が増えているのが感じられるため、そのような保護者が集まって話したり、保健師と相談できる場所が必要になってくると思われます。

今後は当社の方針に沿って、保健師が常駐する2号店を開設したり、老若男女、障害を持たれている方が分け隔てなく集まり交流できるプラットフォームを構築するなど、保護者のニーズ、時代のニーズに合わせてベビーサロンを増やしていければと考えています。

◎概要
ベビーサロン mai
【場所】広島県福山市津之郷
【対象】子育て中の親子とその家族、マタニティママとその家族
【開館時間】月~金
      午前の部 10時から12時
      午後の部 13時半から15時半
      予約制:1日5組
【内容】託児・相談・身体や心のケア・季節のイベント
【スタッフ】浜本広美(保育士・JABCベビーヨガ指導員・心理カウンセラー)
      濱田澄子(保育士)
【責任者】野呂一樹

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