企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、住友商事株式会社です。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
住友商事株式会社のSDGsへの取り組み
- 住友商事株式会社
- 業種:総合商社
- 創立:1919年
- 従業員数:75,383人(連結)
- 参照公式サイト:https://www.sumitomocorp.com/ja/jp
住友商事では、自らの経営理念とSDGsに代表される社会課題を踏まえ「社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)」を特定。2017年から経営の根幹に据えています。
- SDGsへの取組指針
- 地球環境との共生
- 地域と産業の発展への貢献
- 快適で心躍る暮らしの基盤づくり
- 多様なアクセスの構築
- 人材育成とダイバーシティの推進
- ガバナンスの充実
事業の幅が広い住友商事では、サステナビリティへの取り組みは非常に多岐に渡ります。ここでは、最近の取り組み事例をいくつかピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標2「飢餓をゼロに」への取り組み
目標2の ゴール は「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」です。
住友商事では、種子島にあるグループの製糖会社「新光糖業」と東大などと連携し、サトウキビのしぼりかすを、新たに栽培するサトウキビの肥料として島内で再利用する試みに2021年12月から取り組んでいます。
これまで、しぼりかすには工場の電力に使うバイオマス発電の燃料に利用していましたが、それでも年間約5000トンが破棄されていました。廃棄されていたものを新たな資源とみなして活用する試みです。
目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」への取り組み
目標7の ゴール は「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」です。
次世代燃料として期待される物質の1つが、水素と窒素の化合物であり、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアです。
住友商事では、グループ企業である長崎の大島造船所と共同で世界に先駆けてアンモニア焚きバルカー(ばら積み貨物船)の設計・開発を進めると発表しました。船型は8万~8万1000重量トン型のカムサマックスで、2025年中の竣工を目指しています。
また、CO2排出量実質ゼロの達成に向けて、エネルギー消費量の削減やエネルギー効率の向上に取り組むシンガポールとのKeppel O&Mと提携。アンモニア燃料供給の事業化に向けた共同検討を開始しました。国際的な脱炭素化への取り組みを進めています。
目標11「住み続けられるまちづくりを」への取り組み
目標11の ゴール は「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」です。
1919年に大阪での建設・不動産事業から始まった住友商事。現在も国内外でオフィスビルや商業施設だけでなく、都市開発にも取り組んでいます。コロナ禍によって通販市場が大きく拡大しました。しかし運送業の人手不足と、運送によるCO2排出も問題視されています。そこで、住友商事では、消費地に近接した物流施設開発を進めてきました。最近の取組で注目されるのは、消費地近接型物流施設SOSiLA(ソシラ)シリーズ。2022年1月には「SOSiLA八潮」(埼玉県八潮市)が竣工しています。
さらに、スマートシティです。東広島市と連携し、ソフトバンク、フジタなど共同研究を開始しています。大学の教育・研究資源を活かし、イノベーションを起こす最先端のまちを目指すため、企業・大学・市の連携の可能性を創造する新プロジェクト「Town & Gown (タウンアンドガウン) プロジェクト」を実施予定。東北大学とも連携し、小型ドローンや有人サイズの大型ドローンを使った荷物の配送にも取り組みます。
目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組み
目標13の ゴール は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」です。
住友商事では、運輸部門における電化の推進に挑戦することで脱炭素社会の実現に貢献するため、グループ企業4社と九州電力株式会社にて、環境性と経済性を両立させた環境配慮型タクシー事業の実現を目指しています。その第一弾として、2022年1月から電気自動車(以下「EV」)によるタクシー電動化プロジェクトを開始しました。
まず、第一交通アイランドシティ営業所(福岡市東区)においてEVタクシーおよび充電器を導入。2023年3月までに全国で約100台のEVタクシーの導入を目指しています。この取組より得られるデータから、走行距離、充電時間、経済コスト、環境負荷などを総合的に分析したうえで、全国のタクシー営業所にEV車の導入を進めていく予定です。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」への取組事例~cokiの記事より
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」 について、日本自動ドア株式会社の記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
自動ドアメーカーが感染症対策のなぜ?と日本自動ドアのステークホルダーの話
日本自動ドア株式会社は、共助の精神の下、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を大切にしている企業です。会社に関係する全てのステークホルダーに感謝し価値を提供し続ける同社の姿は、ステークホルダー資本主義の体現者とも言えるかもしれません。各ステークホルダーに対する想いとこれからの企業が目指すべき姿について、代表取締役社長である吉原二郎さんにお話を伺いました。
コア・バリュー経営で共に社会貢献を。卸売業界の改革者が語る日本自動ドアとの信頼関係
日本自動ドア代表の吉原さんを「ビジネスの枠を超えて、経営の品質を高めようとお互いに切磋琢磨できる同志のような存在」と言い表すのは、マテックス株式会社代表取締役社長の松本さんです。マテックスはビジネスパートナーとしての日本自動ドアをどう評価しているのか、また松本さんにとって吉原社長はどういった存在なのか。法人・個人それぞれの視点で、お互いの関係性について松本さんの想いをお聞きしました。
参照: coki
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