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株式会社ペンシル

https://www.pencil.co.jp/

〒810-0001福岡市中央区天神1丁目3-38 天神121ビル5F

092-515-1000

株式会社ペンシル倉橋美佳|ダイバーシティ×DX経営でインターネットを誰にも等しく自由で楽しい鉛筆のように

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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株式会社ペンシル CEO 倉橋美佳|ダイバーシティ×DX経営へ
インターネット黎明期の1995年、株式会社ペンシルは、ドメイン取得やサーバー導入などのインターネット関連事業で創業。大手企業からベンチャー企業まで、多くのECサイトの構築や業績に直結するウェブ戦略コンサルティング事業を展開してきました。多数の支援実績で得たノウハウを体系化し、独自の分析手法で課題を発掘、解決を支援しています。

最近では、社会課題への特化型のサービスとして、「シニア対応サイト診断サービス(SFO)」をリリースしました。企業のウェブサイトが、高齢者にとっても使いやすいかどうかを、ペンシルのシニアスタッフが診断し、改善点をレポートしています。

社会インフラになったインターネットを誰でも有効活用できるようにすることで、社会全体の最適化を図るペンシルの代表取締役社長CEO 倉橋美佳さんに、事業内容やステークホルダーへの想いについてインタビューしました。

より多くの人が活躍できるよう、ダイバーシティ経営を推進

──コロナ禍でECサイトのコンサルティングの需要も増えてきているのでしょうか。

ECサイト全体で見れば伸びていますが、航空業界や旅行業界のお客さまもいらっしゃいますので、非常に伸びている企業と、苦戦している企業のいずれの事例もあります。

ECサイトでは、コロナ禍の2020年4月~5月には、自然増で売り上げが伸びる企業が多かったのですが、以降は、今後の社会情勢を見据えて取り組みの仕方を見直したり、サービスの質の向上を図るようになり、さらなる売上高の向上につながっています。

──「ペンシル」という社名の由来はどのようなものでしょうか。

「ペンシル」は、文字通り鉛筆の意味ですが、鉛筆は、国や年齢や性別が違ったとしても、等しく誰でも使いやすいツールです。また、鉛筆があれば絵を描くことも、小説を書くことも、音楽の譜面や歌詞を書くことも自由です。説明書がなくても、誰でも使えるものです。とても簡単で便利で楽しく、クリエイティビティーにあふれています。私たちは、インターネットというツールをそのようにしていきたいという思いを込めて、「ペンシル」という社名にしています。

株式会社ペンシル CEO 倉橋美佳

──創業した1995年はインターネットが普及していなかった黎明期だと思いますが、どのような事業からスタートされたのでしょうか。

おっしゃるとおりです。Yahoo! JAPANは1996年、楽天市場は1997年に登場しましたので、1995年はまさに黎明期でした。当時は、ドメインの取得、サーバーの提供など、ホームページを作る前段階のインフラ整備に関する事業が中心でした。そこから徐々にホームページ制作へとシフトし、最終的に作成したホームページを、どのように活用するかというコンサルティングへ転換してきたという経緯になります。

──社長に就任してから新しく取り組んだことは何でしょうか。

私は2016年に代表取締役社長に就任しました。

就任時は、まずダイバーシティ経営に力を入れました。それまで弊社は、ビジネス思考で事業を展開してきたのですが、次のステージに飛躍するためには、多様な観点でのコンサルティングの提供、そして、企業の社会性を高める必要性を感じ、より多くの人が活躍できる場を整備する必要があると考えました。そこでダイバーシティ経営を打ち出し、社内環境の整備や制度の見直しなどに着手してきました。また、サテライトオフィスも開設し、活動しやすい場を拡張してきました。

──SDGsの取り組みを先駆けて行っていたのですね。

海外企業では、早くからそういった取り組みがなされていたので、それを参考にしてきました。今後は日本も少子高齢化社会に突入しますから、働き手をどのように確保するのか、そして、社員が潜在能力を最大限に発揮できる環境をどう整備するかは、どの企業にも当てはまる課題だと思っていました。それが結果的にはSDGsにつながったという感覚です。

株式会社ペンシルのステークホルダーとの向き合い方

お客さまとの向き合い方

多くの企業と長いお付き合いがありますが、長いところでは17~18年になります。その中でも私が最も思い入れのある企業がカゴメさんです。

お客様との向き合い方
カゴメ株式会社 阿部清美さんへ

カゴメさんは、比較的に早い時期である2000年からインターネット通販を開始しています。弊社とお付き合いが始まったのが2007年頃で、そのときに私が担当しました。
 
福岡という地方にある会社が、大手企業とお付き合いをさせていただくこと自体が、当時は少ないことでした。そのようなチャンスをいただいたことにも感謝しています。
 
大手企業ですので、担当の方が異動されることもありますが、そのたびに前任者の方が「ペンシルだったら何とかしてくれる」と引き継ぎをしていただいているそうです。そこまで私たちを頼りにしてくださっていることを、非常にうれしく思っています。本当に長い期間、深いお付き合いをさせていただく中で、信頼関係を築くことができたのだと感じています。
 
これまで何人もの担当者に大変お世話になってきましたが、現在、私が最も関係を密にしている方は、通販担当の阿部清美さんです。阿部さんとは、ECの仕事での関係にとどまりません。私が代表になる際には、これからの時代の働き方をどのように考えていくべきか、社員として働きたいチームとはどのようなものかといった、組織改革の相談にも乗ってくださいました。今でも、企業の価値観について意見を聞かせていただくことがあります。友達のようにお話しすることができ、働く女性の視点でいろいろ相談ができてうれしいです。
 
カゴメさんは、2017年度の経済産業大臣表彰「新・ダイバーシティ経営企業100選」を受賞しています。対外的に発表されている事例だけではなく、より具体的な取り組み内容を阿部さんのような現場の社員から聞くことができるので、大変参考になります。

社員・家族との向き合い方
同じ部署でずっと一緒に働いていたOB社員さん

彼は老舗の食品メーカーに転職したのですが、その転職先が運営するレストランで取り扱う食材の通販サイトをリニューアルしたいという依頼を受けました。一緒に働いていた仲なので、弊社の考え方もよく伝わって、スムーズなやりとりができました。
 
何よりも、どうやったらお互いに良い着地点を見つけることができるのか、いろいろと考えてくれます。お互いの家族も旧知の元同僚ですから、いい関係を保っていると思います。あらためて一緒に働くことができてうれしいですね。
 
退職したスタッフが転職先から相談をしてくれることも結構多く、弊社の社員がその後も誠実に頑張っている証拠だと思っています。「一緒にやるなら、この人たちがいい」と思ってくれ、退職後でもコンタクトしてくれることはありがたいです。

取引先との向き合い方
有限会社ビクールシステム 代表 飯沼正さんへ

弊社では、大規模なECサイトを構築することが多いのですが、システム開発会社のビクールシステム代表の飯沼正さんには大変お世話になっています。弊社の無理難題をかなえていただくので、いくら感謝しても足りないと思っています。


有限会社ビクールシステム 代表 飯沼正さん

地域社会との向き合い方

弊社は福岡を拠点とする会社ですので、福岡市に対して非常に感謝しています。

また、福岡のIT企業の皆さんには、とてもお世話になっています。情報交換などを通して、どのように地域を活性化していくかなど、多くのヒントをいただいています。

株式会社売れるネット広告社 代表 加藤公一レオさんへ

特に、売れるネット広告社の加藤公一レオさんには、PRのコツや、企業の運営方法など、さまざまなことを教えていただいています。加藤さんとは、売れるネット広告社の設立前からお付き合いはありました。
 
他のIT企業の皆さんとのつながりも非常にオープンで、いろいろなことを相談し合うことができます。弊社も共催している「D2C SUMMIT」を2年間連続で開催しました。福岡のIT企業だけではなく、全国からいろいろな企業を集めています。このように全国から福岡に集まる機会をつくろうということで、いろいろな方々が協力してくださっています。そのボードメンバーに加藤さんも入っていただいており、協力関係を築いています。
 
売れるネット広告社さんの事業とは部分的には競合するのですが、それを越えて「一緒に福岡から全国を盛り上げよう」という点で一致しています。ライバルというよりも、いろいろとアドバイスをいただくことで、私も大変勉強になっています。その辺は福岡の土地柄も関係していると思います。競合関係という意識ではなく、共に地域を良くしていこうという気合がある場所だと思います。


加藤公一レオ氏とペンシル倉橋氏

北九州銀行さんへ

北九州銀行さんとは、いろいろなご縁があります。
 
私は九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学部)を卒業したので、絵を描くのがとても好きです。弊社の紹介本シリーズ『おたくあがり』では、私が描いた挿絵を掲載しています。北九州銀行さんの窓口で個展開催のお誘いをいただき、挿絵の原画を展示してくださいました。また、北九州銀行さん主催の勉強会に講演でお呼びいただくこともあります。

覚田義明さんへ

弊社は、創業者でオーナーだった覚田義明さんから事業を引き継ぎました。
 
私が入社したときは経験もなく、荒削りだったのですが、覚田さんには早々にマネージャーや役員というキャリアにチャレンジさせてもらう機会を与えていただきました。もともと、若者にチャンスを与えたいと強く思っておられたので、私も含めて他の若い社員にいろいろな機会を与えていました。ダイバーシティ経営の端緒は、そういった創業者の精神です。クライアントファーストや、分析ノウハウを蓄積してより多くの企業に貢献すること、福岡を大事にすることなども創業者の方針であり、これからも受け継いでいきたいと思います。

SDGsへの取り組み

弊社は、SDGsに貢献するためにさまざまな取り組みをしています。詳しくは弊社のウェブサイト(https://www.pencil.co.jp/about/SDGs/)をご覧ください。
 
その中でも、ダイバーシティ&インクルージョンに関しては特徴的だと思います。女性、シニア、外国人、障害者、LGBTQ当事者などを含む多様な人材が活躍できるように推進しています。

ダイバーシティ経営×DX経営で地方から世界へ

未来世代との向き合い方
未来世代への想い

弊社では現在、ダイバーシティ経営をさらに発展させた、DX(デジタルトランスフォーメーション)経営にシフトしつつあります。単にデジタル化をさらに進めていくということではなく、地方からでもデジタルツールを最大限に活用すればここまでできるんだというような業務革新に重きを置いています。場所にとらわれることなく、かつ年齢や性別などの垣根を越えて、情報の収集・発信ができるということを証明したいと考えています。
 
弊社の業務は、研究開発型ウェブコンサルティング企業として、新しい技術や新しい考え方をクライアントに提供することがベースにあります。例えば、弊社では専門的な分析チームも持っています。どのような分析データを活用すれば、お客さまにより良いサービスを届けることができるかということは、基礎研究も含めて進めています。そういった多角的な分析に基づく活用ノウハウをクライアント企業に提供することで、クライアントの事業成長に貢献するのみならず、地域のエコシステムの形成へとつながる事例も出てきています。
 
私たちが独自に開発した誰にでも使いやすいウェブサイトが日本中に適用されることで、より多くの方に利便性が提供できます。弊社のクライアント企業に、しっかりと収益を上げていただくことももちろん大事ですが、より多くの方に利便性を提供できる考え方や使い勝手がグローバルスタンダードになっていくことを目指しています。
 
今後も、私たちの新しい技術や考え方を発信し続けて、インターネット技術を用いて未来世代に貢献していきたいと考えています。

株式会社ペンシル CEO 倉橋美佳

<企業情報>

株式会社ペンシル

https://www.pencil.co.jp/

代表者名:倉橋美佳

設立:1995年2月10日

スタッフ数:140人

福岡オフィス:福岡市中央区天神1丁目3-38 天神121ビル5F

電話番号:092-515-1000

東京オフィス:東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー17F

電話番号:03-6369-8000

サテライトオフィス

PIC愛宕:福岡県福岡市西区愛宕4丁目7-12

PIC壱岐:長崎県壱岐市郷ノ浦町郷ノ浦220

海外拠点:シンガポール、台湾、ベトナム

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ライター:

1964年生まれ、群馬県出身。国立群馬高専卒。専攻は水理学と水文学。卒業後、日刊紙『東京タイムズ』をはじめ、各種新聞・雑誌の記者・編集者を務める。その後、映像クリエーターを経て、マルチメディア・コンテンツ制作会社の社長を6年務める。現在は独立し、執筆と映像制作に専念している。執筆は理系の読み物が多い。 研究論文に『景観設計の解析手法』、『遊水モデルによる流出解析手法』、著書に科学哲学啓蒙書『科学盲信警報発令中!』(日本橋出版)、SFコメディー法廷小説『科学の黒幕』(新風舎文庫、筆名・大森浩太郎)などがある。

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