2025年春から順次切り替え バイオマスプラスチックを採用

知覚過敏ケア製品で知られる「シュミテクト」シリーズを展開するHaleonジャパン(ヘイリオン・東京・港)は、4月出荷分より「シュミテクト やさしく歯周ケア ハブラシ」のハンドル部分に、化石資源由来のプラスチックではなく、バイオマス由来のポリプロピレンを採用すると発表した。
これにより、同製品は1本あたり約64%のバージンプラスチックを削減することになる。
製品全体のサステナブル化が加速
ハンドル素材の変更は、パッケージのサステナブル化に続く環境対応施策の一環だ。従来より同社では、紙素材や再生プラスチックの活用を進めてきたが、今回のハンドル部分の見直しにより、製品全体の環境負荷がさらに軽減されることになる。
同社が推奨する「月1回のハブラシ交換」を生活者が実践した場合、年間12本の使用となる。これを踏まえると、個人単位でも確実な環境貢献が可能であり、日常の歯みがき習慣が環境意識の高まりとともに変化していくことを促している。
Haleonジャパンは「持続可能な社会の実現には、人の健康だけでなく、地球環境の健康にも配慮する必要がある」との立場を強調している。今回の素材変更はその象徴的な取り組みであり、環境意識の高まりを受けた企業の責任ある姿勢を示すもの。
知覚過敏に適したブラッシング習慣を提案
製品は2019年に発売されて以来のロングセラーであり、特に「やさしく歯周ケア ハブラシ」シリーズは、知覚過敏に悩む生活者から高い支持を集めている。独自の弾力ネック構造により、歯ぐきへのやさしいアプローチを実現。奥歯や歯間、歯面など細部までブラッシングが届く設計となっている。
知覚過敏の原因は、歯周病による歯ぐきの退縮や、過度なブラッシングによるエナメル質の摩耗などがある。これにより患部にブラシが触れることで痛みが生じ、ブラッシングがおろそかになる悪循環に陥りやすい。同社は、「ハミガキ剤だけでなく、ハブラシも症状に適したものを選ぶことが重要」と訴えている。
Haleonジャパンの事業概要と環境ビジョン
Haleonは英国に本拠を置く世界的コンシューマーヘルス企業であり、日本国内では「シュミテクト」「カムテクト」「ポリデント」「ポリグリップ」などのオーラルケア製品に加え、「コンタック」「ボルタレン」などのOTC医薬品も展開している。
同社は「Deliver better everyday health with humanity.(もっと健康に、ずっと寄りそって)」というパーパスのもと、人々の健康と環境に貢献する製品開発を続けている。