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フジテレビ問題でスポンサー離れ加速 大手20社以上がCM差し止め決断

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フジテレビからスポンサーが離れていく
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2025年1月20日、フジテレビで放映中のCMを一時差し止める動きが大手企業の間で広がっている。トヨタ自動車、日本生命、NTT東日本、花王、セブン&アイ・ホールディングス、日産自動車など、少なくとも20社がCM放映の差し止めを決定。

背景には、タレント・中居正広氏と女性とのトラブルを巡り、フジテレビ社員の関与が報道された問題がある。

フジ・メディアHD傘下のフジテレビは1月17日、港浩一社長が記者会見を開き、「第三者の弁護士を中心とする調査委員会を設置する」と発表。社員の関与について否定したものの、調査委員会によるさらなる検証を進める方針を示した。

しかし、同会見が一部の記者団体に限定された形で行われたことや、映像撮影を禁じる姿勢に批判が集まっている。

フジテレビ、CM差し止め拡大 大手20社以上が決断

CMの差し止めを決定した企業には、トヨタ自動車、日本生命、NTT東日本、花王、セブン&アイ・ホールディングス、日産自動車、日本マクドナルドホールディングス、楽天などが含まれる。これらの企業は、「一連の報道とフジテレビ側の発表を総合的に判断した」と説明。中でも、イオンは21日から放映予定だったCMを取りやめる決定を発表し、「再開の条件として、事実の解明と改善体制の整備が必要」との見解を示した。

フジテレビ問題の背景:タレントトラブルと社員関与疑惑

問題の発端は、タレント・中居正広氏と女性とのトラブルにある。2023年6月初旬からフジテレビがこの件を把握していたものの、十分な対応が取られなかったことが今回の事態を招いた。社員の関与についてフジテレビは公式に否定しているが、根拠となる調査内容が限定的であるため、スポンサー企業や視聴者の不信感を払拭できていない。

広告収入に打撃!フジテレビのスポンサー離れが業界に与える影響

フジテレビの広告収入は2024年の年間売上高の約40%を占めており、スポンサー離れは経営に直結する大きな問題だ。特に『サザエさん』の提供枠におけるスポンサー減少は注目されており、この番組の象徴的な位置付けがテレビ業界全体に与える影響も無視できない。

広告代理店の関係者は、「差し止められた広告費がYouTubeやSNS広告に流れる可能性が高まっている」と指摘。テレビ局全体が新たな広告戦略を模索する局面に入る可能性がある。

フジテレビの危機管理:記者会見で何が問題だったのか

フジテレビの記者会見は、危機管理の観点で多くの課題を露呈した。特定の記者団体に限定した参加や、質問を受け付けない姿勢が、情報公開への不信感を助長しているとの批判が相次いでいる。
危機管理の専門家は、「透明性と迅速な対応が最も重要だが、フジテレビの対応は不十分だった」と分析。特に半年以上前から問題を把握していたにもかかわらず、第三者委員会の設置が遅れた点は、さらなる不信感を招く結果となった。

過去のトラブルが再浮上:フジテレビの対応は進化しているのか?

2011年の韓流偏重報道問題や、視聴者デモなど、フジテレビはこれまでも視聴者との信頼を失う事件を経験している。これらの過去事例と比較すると、対応の遅れや透明性の欠如といった課題が再び浮き彫りになったと言える。専門家は「過去の失敗から学ぶべき点が十分に生かされていない」と指摘している。

競合他局が得た広告収入の好機?テレビ業界全体の信頼回復策を探る

TBSや日本テレビといった競合局は、スポンサー企業に対して安定した視聴率と信頼性を訴求し、広告出稿の誘致を図っている。一方で、テレビ業界全体が視聴者からの信頼を取り戻すためには、ガバナンスやコンプライアンスを強化する必要があるとの指摘もある。


専門家は「フジテレビ問題を契機に、業界全体で透明性を高める取り組みが求められる」と述べている。

【フジテレビのその他の報道はこちら】

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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