長瀬智也、俳優復帰に現実味　Netflix制作ドラマが浮上

元TOKIOの長瀬智也（47歳）が、俳優業への復帰に前向きな意向を示していることが31日、分かった。映像関係者によると、配信大手のNetflixが制作するドラマ作品を中心に、複数の出演オファーが寄せられているという。

過去に長瀬と作品を手がけた制作スタッフが名を連ねる企画も含まれ、放送や配信は27年以降となる見通しだ。主要キャストではなく、友情出演や特別出演といった形が有力とされるが、実現すれば引退直前に主演した21年のTBS系連続ドラマ「俺の家の話」以来の俳優出演となる。

SNSに広がる歓迎の声　「この渋さで芝居を見たい」

俳優復帰の報が伝わると、SNSでは歓迎ムードが一気に広がった。
「長瀬智也が戻るなら必ず観る」「今の年齢だからこそできる役がある」「友情出演でも存在感は別格」といった投稿が相次ぎ、長年のファンだけでなく若い世代からも期待の声が上がっている。

引退後も表現活動を続けてきた長瀬に対し、俳優業は今なお強く結びついたイメージであり、その復活は“ニュース性”以上の感情的な意味を帯びて受け止められている。

【プロフィール】長瀬智也とは　俳優・音楽・レースを貫く孤高の表現者

長瀬智也は1978年11月7日生まれ、神奈川県出身。1994年、TOKIOのメンバーとしてCDデビューし、ボーカルとギターを担当した。アイドルグループの枠に収まりきらないワイルドな佇まいとロック志向の音楽性は、当時から異彩を放っていた。

俳優としての評価を決定づけたのが、2000年放送の主演ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」である。ストリート感覚と暴力性、仲間意識が交錯する物語の中で、長瀬は“時代の空気”そのものを体現する存在となり、若者文化の象徴的俳優へと押し上げられた。

05年には「タイガー＆ドラゴン」で落語という伝統芸能を題材にした人情劇に挑戦。破天荒さの裏にある繊細な感情表現が高く評価され、コメディとシリアスを自在に行き来できる稀有な俳優としての地位を確立した。その後も数々の主演作を重ね、21年の「俺の家の話」では、プロレスと家族愛を軸にした難役を全身で演じ切り、有終の美を飾った。

一方、音楽活動ではTOKIO在籍時から作詞・作曲にも深く関与し、表現への主導権を強く意識してきた。芸能界引退後は、ボーカル兼ギターを務めるバンド「Kode Talkers」を結成。商業性よりも衝動や感覚を優先したサウンドは、長瀬の現在地を色濃く映し出している。

さらに特筆すべきは、バイクレースへの本格参戦だ。趣味の域を超え、実際に公式レースへ出場する姿勢は、肩書や過去の栄光に依存しない生き方そのものと言える。25年には静岡県内のロードレースにも出場し、「自分が思い描いたようにかっこよくできているかが大事」と語るなど、勝敗や評価よりも“納得できる表現”を重視する価値観を一貫して示している。

現在、SNSのプロフィール欄に記された肩書は「表現者」「挑戦者」。俳優、ミュージシャン、レーサーという異なるフィールドを横断しながらも、その根底にあるのは常に「自分の感覚に嘘をつかない」という一点だ。今回浮上している俳優復帰の動きも、過去への回帰ではなく、長瀬智也という表現者が選び取る“次の実験”と見る向きが強い。

「表現者」「挑戦者」　肩書に込めた自然体の覚悟と次章

現在、長瀬は自身のSNSプロフィール欄に肩書として「表現者」「挑戦者」と記す。ひげを伸ばした近影は、年齢を重ねたからこその渋みを感じさせ、俳優復帰への期待を静かに高めてきた。

25年7月、静岡県内でのロードレース出場後にスポーツ報知の取材に応じた際には、「自分が思い描いたようにかっこよくできているかが大事」と語り、評価や注目を求めない姿勢を明確にしている。

26年はロードレース、音楽活動に加え、俳優業が活動の三本柱となる可能性がある。復帰の形が限定的であっても、その存在感は作品全体の空気を変える力を持つ。

型にはまらず、自身のタイミングで表現を選び取ってきた長瀬智也。その次なる一歩は、再び映像の世界に静かな熱をもたらしそうだ。