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社歴100年超の長寿企業ランキング【デパ地下洋菓子屋編】

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老舗、社歴100年以上企業ランキング デパ地下洋菓子
日本では、社歴100年以上の企業は4万5,284にのぼり、全国における老舗企業の割合は2.75%。2025年には、約2,000社増えると見込まれています。(出典:帝国データバンク|全国「老舗企業」分析調査(2024年)

世界で社歴100年以上の企業が最も多いと言われる日本。

日本の老舗企業は、経営方針の根底として重要な経営理念を一貫して受け継ぎながら、時代のニーズに合った商品やサービスを提供し続けていることが長寿の理由だと考えられます。

それは世界でも同じで、世界の老舗企業も昔ながらの製法や伝統を守りながら、時代の変化と共にさまざまな挑戦をしてきました。

今回は、創業100年を超える老舗洋菓子企業のなかでも、選び抜かれた洋菓子が並ぶデパ地下にある洋菓子の名店に注目します。

どのような過程を経て今日に至るのか、名品はどのようにして生まれたのか、その歴史を見ていきましょう。

16~13位の老舗洋菓子店は?

16位【ヴィタメール】創業1910年

ヴィタメールの売り場
引用:ヴィタメール公式サイト

1910年、ベルギーの首都ブリュッセルで誕生した「ヴィタメール」。ベルギー王室御用達として知られる、老舗の洋菓子店です。その歴史は、ベルギーのチョコレート文化と共に歩んできました。

ヴィタメールは1990年、2号店を日本へ出店。なんと海外店舗は、現在(2024年11月時点)でも日本だけなのです。

創業者のアンリ・ヴィタメールは、「目の届く範囲だけに手作りの味を届けたい」という思いを持ち、ベルギー国内にも支店を出していません。

日本では日本の四季を取り入れた日本限定のチョコレートも販売しており、ベルギー本店の想いを引き継いで作られています。

遠く離れた日本とベルギーですが、チョコレートによって深くつながっているのです。

株式会社エーデルワイス
所在地:兵庫県神⼾市中央区三宮町2丁⽬5-1
デパ地下出店先:東京大丸店、ジェイアール名古屋タカシマヤ など

15位【アンジェリーナ】1903年創業

1903年、フランス・パリに誕生した「アンジェリーナ」。

創業以来、100年以上も変わらぬレシピで作られている看板スイーツ「モンブラン」は、パリジェンヌのみならず、世界中のファンを魅了し続けています。

アンジェリーナのモンブランはスポンジを使用しておらず、たっぷりのクリームが特徴。

創業者であるアントン・ランプルメイヤーは、アルプス山脈のモンブランをイメージし、モンブランを考案しました。

栗の風味を最大限に引き出すため、厳選された栗を使用し、何度も試行錯誤を繰り返して現在のレシピが完成したと言われています。

1984年に日本1号店がオープンして以来、日本でも多くの人々に愛されています。

株式会社JFLAホールディングス(代理店)
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目5番6号
デパ地下出店先:日本橋三越本店、東武百貨店 池袋店 など

14位【資生堂パーラー】1902年創業

資生堂パーラーの売り場の様子
引用:資生堂パーラー公式サイト

1902年、化粧品メーカーの資生堂が、銀座の薬局内に「ソーダファウンテン」を開設したのが資生堂パーラーの始まりです。

当時、ソーダ水やアイスクリームは日本にはまだ珍しく、銀座という華やかな街で、人々の心を捉えました。

1928年には、本格的な西洋料理店へと生まれ変わります。銀座という街は、明治以降、西洋文化が花開いた場所。

資生堂パーラーは、そのような銀座の街で、人々が西洋料理に触れられる貴重な場所となりました。

当時の銀座は、文人や芸術家が集まる街でもあり、資生堂パーラーは彼らの社交場としても利用されていました。

1978年にブランデーケーキ、そしてチーズケーキを発売し、洋菓子の製造販売も開始。

ブランデーケーキには、オリジナルブランドのブランデーを使用し、チーズケーキは「銀座で生まれ、銀座で育った」とされています。

創業以来大切にしているのは、「本物であること」「高い品質であること」「美味しいこと」という想い。資生堂パーラーは、伝統と革新を両立させながら、時代に合わせて変化し続けています。

株式会社資生堂パーラー
所在地:東京都中央区銀座8-8-3
デパ地下出店先:日本橋三越本店、ジェイアール名古屋タカシマヤ など

13位【ガトーフェスタ ハラダ】株式会社原田 1901年創業

ガト― フェスタハラダの売り場の様子
引用:ガトーフェスタ ハラダ公式サイト

このフランス国旗の配色があしらわれたパッケージ、一度は見たことのある方が多いのではないでしょうか。

ガトーフェスタ ハラダのラスク「グーテ・デ・ロワ」は、手土産として喜ばれる定番の洋菓子のひとつ。

ガトーフェスタ ハラダは、多くの人々に愛される洋菓子店として知られていますが、その歴史は意外にも和菓子から始まりました。

1901年に和菓子の製造業者として創業し、戦後間もない1946年に製パン業に着手。実に60年もの間、パンの研究と開発に情熱を注ぎ込んできました。

その結果、外はカリッと中はもっちりとした、風味豊かなフランスパンを生み出すことに成功したのです。

パン作りの研究を進めるなかで、ガトーフェスタ ハラダは新たな挑戦を始めます。それは、余ったパンを無駄にしないための取り組みでした。

そこで生まれたのが、フランスパンをカットして再度焼き上げた「グーテ・デ・ロワ」です。

二度焼きすることで生まれる独特の食感と、厳選されたバターの芳醇な香りが特徴の「グーテ・デ・ロワ」は、たちまち人気となり、ガトーフェスタ ハラダの看板商品となりました。

ガトーフェスタ ハラダは、和菓子から始まり、パン作りへの情熱と長年の研究開発によって、独自のラスクを生み出したユニークな歴史を持つ企業といえるでしょう。

株式会社原田
所在地:群馬県高崎市新町1207
デパ地下出店先:松坂屋上野店、松坂屋名古屋店 など

12~10位の老舗洋菓子店は?

12位【ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ】1895年創業

ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ のバームクーヘン
引用:三越伊勢丹オンラインショップ

ドイツ北部のハノーファーで1895年に創業した、ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ。

その店名は、ドイツ語で「オランダのココア店」を意味し、創業当初はオランダの老舗ココア「ヴァン・ホーテン」の試飲所としてスタートしました。

19世紀後半、ヨーロッパではチョコレートやココアが人気を集め始めます。

そのようななか、ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベは、上質なココアを使ったさまざまなスイーツを提供し、地元の人々に愛されてきました。

時代とともに、ココアだけでなく、バウムクーヘンやケーキなど、バラエティ豊かなお菓子作りへと発展。

とくにバウムクーヘンは、ドイツ伝統の製法を守りながら、しっとりとした食感と豊かな風味で、多くの人々を魅了してきました。

日本では2009年に伊勢丹新宿店に日本第1号店が開店して以来、看板商品であるバウムクーヘンを中心に、ドイツの伝統が息づくお菓子の数々を取りそろえています。

バウムクーヘンは、生地を何度も重ねて焼き上げるドイツの伝統菓子。

ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベのバウムクーヘンは、ドイツから取り寄せたこだわりの材料を使用し、職人が一つひとつ丁寧に焼き上げることで、本場の味が再現されています。

株式会社ユーハイム(代理店)
所在地:兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目7番4
デパ地下出店先:伊勢丹新宿本店、名古屋栄三越店 など

11位【豊島屋】1894年創業

鳩サブレ―の豊島屋
引用:豊島屋公式サイト

鎌倉の鶴岡八幡宮のそばに本店を構える豊島屋は、1894年の創業以来、鎌倉を代表する銘菓「鳩サブレー」を作り続けています。

厳選された北海道産小麦粉と発酵バターをたっぷり使い、一つひとつ丁寧に焼き上げた鳩サブレーは、口にした時のほろほろとした食感と、バターの豊かな香りが特徴です。

豊島屋では鳩サブレ―を和菓子として販売していますが、今回は洋菓子のひとつとして紹介します。

鳩サブレーは、1897年頃、店に訪れた異人から楕円形のお菓子をもらったことがきっかけで生まれました。初代は人のまねをすることが嫌いだったようで、試行錯誤して開発に励んだそうです。

当時はバターを入手することが難しく、横浜の異人館でなんとか貴重なバターを調達したと言われています。

試作品を食べてもらった友人に「サブレ―というお菓子に似ている」と言われ、初めてサブレ―という言葉を知った初代は、鶴岡八幡宮の鳩の絵で描かれた「八」にちなんで、鳩サブレ―と名付けました。

当時、庶民はバターの味に馴染みがなく、ほとんど売れなかったそう。

しかし、未来ではこの味が好まれると確信していた初代は、めげずに美味しさを追求し、完成から10年以上経って認められるようになりました。

株式会社豊島屋
所在地:神奈川県鎌倉市小町2-11-19
デパ地下出店先:三越日本橋本店、大丸東京 など

11位【エシレ・パティスリー オ ブール】1894年創業

エシレ・パティスリー・オブール
引用:エシレ公式サイト

フランス西部、大西洋岸の小さな村エシレ。1894年、この地にエシレ酪農協同組合が誕生し、以来、伝統的な製法で作られるエシレバターは、世界中の食通を魅了してきました。

その豊かな風味を最大限に引き出すべく誕生したのが、「エシレ・パティスリー オ ブール」です。

エシレ・パティスリー オ ブール
引用:エシレ公式サイト

エシレバターは、昔ながらの木製チャーンを用いて丁寧に練り上げられることで、口どけの滑らかさと、濃厚でありながら上品な風味を生み出しています。

チャーンとはバターを作るための攪拌機で、現代で使われているステンレス製のものに比べて、木製チャーンは滑らかな舌触りになるのだそうです。

また、工房から半径50km以内の酪農家の牛から採れた生乳のみを使用し、48時間以内にクリームに加工されています。

エシレ・パティスリー オ ブールでは、この貴重なエシレバターをふんだんに使用した、こだわりの焼き菓子の数々を味わえます。

エシレバターはEUの原産地名称保護制度「PDO」に認定されている、数少ないバター。伝統を受け継ぐために、徹底した品質管理のもと、今後も誇り高きブランドとして生き続けていくでしょう。

片岡物産株式会社(輸入代理店)
所在地:東京都新宿区市谷砂土原町3-4-2 市ケ谷グリーンプラザ021
デパ地下出店先:伊勢丹新宿店、ジェイアール名古屋タカシマヤ など

10位【ロダス】1890年創業

ロダスの売り場の様子
引用:ロダス公式サイト

1890年、良質な生乳が採れる酪農の地、イギリス・コーンウォール地方で誕生した、ロダスのコーニッシュ・クロテッドクリーム。

クロテッドクリームとは、生乳を長時間かけて低温で煮詰め作る乳製品で、スコーンに塗って食べることが一般的です。

ロダスのコーニッシュ・クロテッドクリームは、イギリスではアフタヌーンティーに欠かせない存在として愛されています。

コーンウォール地方は、豊かな自然と長い歴史を持つ地域。温暖な気候と肥沃な土地は、良質な牧草地を生み出し、そこで育った乳牛から採れるミルクは格別だと言われています。

ロダスが使用するミルクは、海に面した丘陵地帯を覆う、良質な草を餌に育った牛から搾り取られたもの。この豊かな自然が、ロダスのクロテッドクリームに深みのある風味を与えています。

伝統的な製法で作られるコーニッシュ・クロテッドクリームは、その濃厚なコクと上品な甘みが特徴。

創業当時と同じ場所で作り続けており、それ以来、5世代にわたってロダ家の家業として受け継がれています。

株式会社MANGOS(輸入代理店)
所在地:東京都新宿区市谷砂土原町3-4-2 市ケ谷グリーンプラザ021
デパ地下出店先:銀座三越、阪急うめだ など

9~7位の老舗洋菓子店は?

9位【ホテルズプログレス】株式会社シナ忠 1885年

ホテルプログレスの洋菓子
引用:ホテルズプログレス公式サイト

1885年、四代目忠右ェ門が現在の名古屋市中区錦三丁目近辺に開業した旅館「信濃屋」が、株式会社シナ忠の始まりです。

その後、1887年に現在の名古屋市中区にて「洋式ホテル志那忠(ホテル・ズ・プログレス)」を開業。

この歴史を受け継ぎ、約150年の時を経て、西洋菓子ブランド「ホテルズプログレス」が誕生しました。

「信忠閣」という屋号は、創業者である忠右ェ門への敬意と、忠実に伝統を守り続けるという想いを込めて名付けられました。

明治時代の「志那忠」は、レンガ造りの重厚な外観と、大理石で飾られた豪華な内装が特徴でした。

館内には、西洋風の庭園やダンスホールがあり、当時の名古屋市民にとって、西洋文化に触れられる貴重な場所だったそうです。

また、フランス料理をはじめとする西洋料理が提供され、当時の華やかな社交場として賑わっていました。

とくにアフタヌーンティーは、社交界の女性たちを中心に人気を集め、優雅なひとときを過ごす場所として愛されたとされています。

このような「志那忠」の伝統を継承しつつ、ホテルズプログレスでは、和モダンをコンセプトにたお菓子を販売しています。また、オーガニックにこだわった素材選びも特徴です。

イメージカラーである2種類の青いチョコレートでコーティングされた「青い薔薇のマドレーヌ」は、華やかで美しく、ホテルズプログレスの顔ともいえるでしょう。

株式会社シナ忠
所在地:愛知県名古屋市中区栄2丁目1-12 ダイアパレス伏見206号
デパ地下出店先:日本橋三越店、名古屋栄三越店

8位【新宿高野】1885年創業

新宿高野の売り場の様子
引用:新宿高野公式サイト

1885年、新宿駅東口に創業した新宿高野は、140年以上の歴史を持つ老舗のフルーツ専門店。当初は繭仲買を本業としており、新宿駅東口は人通りが少なく「さびしい駅」とも言われていました。

後年、新宿駅の発展と共に商売が盛んになり、新宿高野は次第に果物の販売に力を入れ、今では高級フルーツの代名詞となっています。

新宿高野の魅力は、世界中から集められた旬のフルーツが、宝石箱のように美しく並んでいるその光景でしょう。

とくに、マスクメロンは格別。網目模様が美しく、芳醇な香りが特徴のマスクメロンは、新宿高野の看板商品であり、贈答品としても大人気です。

フルーツを使ったさまざまな商品も展開しており、フルーツサンドやフルーツを使ったケーキ、ジャムなどがあります。

旬のフルーツを贅沢に使用したケーキは、誕生日や記念日など、特別な日にぴったり。
新宿高野は本業である「果物屋」を最も大切にし、すべての軸は果物であると信念を貫いています。

130年以上、今も第一線で活躍しているのは、一貫した企業理念が受け継がれながらも、果物を最大限に活かす商品開発の挑戦を続けているからでしょう。

株式会社本髙砂屋
所在地:兵庫県神戸市東灘区向洋町西5丁目1
デパ地下出店先:松坂屋上野店、ジェイアール名古屋タカシマヤ など

7位【本高砂屋】1877年創業

本高砂屋
引用:本高砂屋公式サイト

1877年に神戸で創業した本高砂屋は、140年以上の歴史を持つ老舗の菓子店です。

神戸という国際都市で生まれ育った本高砂屋は、西洋文化を取り入れながら、日本の伝統的な製法を大切にするという、独自のスタイルを確立してきました。

本高砂屋の代表的な商品のひとつとして、「髙砂きんつば」が挙げられますが、今回は洋菓子に焦点を当てていきます。

本高砂屋の魅力は、伝統的な和菓子と、洋菓子の両方を高いレベルで作り上げている点にあります。

これは、創業以来受け継がれてきた「変えてはならないもの」と「変えなければならないもの」を明確に区別し、伝統を守りながらも時代の変化に対応してきた結果といえるでしょう。

本高砂屋の洋菓子
引用:本高砂屋公式サイト

アーモンドプードルをたっぷり使った焼き菓子「エコルセ」は、洋菓子でありながらどこか懐かしい味わいが特徴。

エコルセは、本高砂屋がフランス菓子を日本人の口に合うように改良を重ねて誕生したお菓子です。
しっとりとした食感は、日本の気候風土に合うように、何度も試作を繰り返して生まれました。

神戸を訪れる観光客はもちろん、地元の人々からも愛され続けている、神戸を代表する洋菓子のひとつといえるでしょう。

神戸という土地で生まれ育ち、国際的な都市としての側面を持つ神戸の文化が、本高砂屋のお菓子に深く根付いています。

株式会社本髙砂屋
所在地:兵庫県神戸市東灘区向洋町西5丁目1
デパ地下出店先:日本橋三越本店、松坂屋名古屋店 など

6~4位の老舗洋菓子店は?

6位【ラデュレ】1862年創業

ラデュレの売り場の様子
引用:ラデュレ公式サイト

1862年、フランスのパリで創業したラデュレは、その美しい外観と上品な味わいのマカロンで世界中に知られるパティスリーです。

創業当初はブーランジェリー(パン屋)としてスタートし、その後パティスリーへと発展しました。
ラデュレが世界的に有名になったのは、なんといってもマカロンの存在でしょう。

2枚のマカロンの間に、さまざまなフレーバーのガナッシュを挟んだ「マカロン・パリジャン」は、ラデュレのシグネチャーメニューであり、その美しい見た目と繊細な味わいは、多くの人々を魅了してきました。

また、ラデュレは、1930年代にパリで最初の「サロン・ド・テ」を創設したとしても有名です。「サロン・ド・テ」とは、お茶を飲みながら軽食やスイーツを楽しむ、フランス独特の喫茶文化。

それまでは、カフェはお酒を飲む男性たちの空間でしたが、ラデュレは女性たちが気軽に集まって社交を楽しめるような空間を創り出しました。

「パリの女性たちに、優雅なひとときを届けたい」という創業者の想いは、今もなお女性に愛されるラデュレの信念ともいえるでしょう。

ラデュレは、単なるスイーツ店ではなく、フランスの伝統的なお菓子作りの技術と、現代のトレンドを融合させた、まさに「パリの優雅さ」を象徴するようなブランド。

近年では、日本にも多くの店舗を展開し、日本人の間でも高い人気を誇っています。

株式会社LADUREE JAPON
所在地:東京都渋谷区渋谷1-23-21 渋谷CAST4階
デパ地下出店先:日本橋三越本店、横浜髙島屋 など

5位【中村藤吉本店1854年創業】

中村藤吉本店
引用:銀座シックス公式サイト

1854年、宇治の地で創業した中村藤吉本店は、その歴史をたどるだけでも、日本の茶文化、ひいては宇治茶の歴史そのものを物語るような存在です。

初代中村藤吉の両親が出会った文政2年、1819年にその歴史は始まります。

初代は茶業に従事し、宇治茶の良さを多くの人に知らしめるべく尽力しました。その後、代々受け継がれた茶への情熱は、明治、大正、昭和と時代を繋ぎ、現在の私たちにまでいたっています。

お店の看板メニューのひとつである「生茶ゼリイ」は、宇治抹茶の風味を凝縮した、こだわりの一品です。

中村藤吉本店は、単なるスイーツではなく、宇治茶の伝統を現代に伝える、洗練されたデザートとして生み出しました。

中村藤吉本店は、茶葉の販売に加え、茶道教室や抹茶体験なども開催しており、より多くの人々に日本の茶文化に触れてもらう機会を提供しています。

「宇治茶の素晴らしさを一人でも多くの人に知ってもらいたい」という創業者の想いは、今もなお、すべての商品やサービスに息づいています。

株式会社中村藤吉本店
所在地:京都府宇治市宇治壱番10番地
デパ地下出店先:ジェイアール京都伊勢丹店 など

4位【千疋屋総本店】1834年創業

千疋屋総本店の売り場の様子
引用:千疋屋総本店公式サイト

1834年、武蔵国埼玉郡千疋の郷(現在の埼玉県越谷市東町)の侍であった初代弁蔵が、江戸の葺屋町(現在の日本橋人形町3丁目)で「水菓子安うり処」を開いたことが、千疋屋総本店の始まりです。

以来、代々、果物への深い愛情と情熱を受け継ぎ、日本の果物文化を牽引してきました。

二代目文蔵は、徳川将軍家御用商として、国内外から珍しい果物を集め、世に広めました。そして三代目大島代次郎は、日本橋に洋風3階建ての店舗を建て、我が国初の果物専門店「果物食堂」を開設。

これが、現在のフルーツパーラーの礎となりました。

その後、京橋・銀座に暖簾分店も開き、千疋屋総本店は、常に時代の先端を走りながら、日本の果物文化の発展に貢献してきました。

千疋屋総本店の洋菓子
引用:千疋屋総本店公式サイト

千疋屋総本店は、厳選された旬の果物を用いた、バラエティ豊かなスイーツを提供しています。

なかでも、バナナとホイップクリームを薄いふわふわのスポンジに包み込んだバナナオムレットは、長年愛されてきた人気商品です。

千疋屋総本店は、国産フルーツの生産者と連携し、旬の果物を直接仕入れることで、食の安全と地域経済の活性化に貢献しています。

さらに、廃棄される果物を活用したジャムの製造など、食品ロス削減にも力を入れています。

株式会社千疋屋総本店
所在地:東京都中央区日本橋室町2-1-2日本橋三井タワー内
デパ地下出店先:新宿髙島屋店、銀座三越 など

3~1位の老舗洋菓子店は?

3位【フーシェ】ショコラ・フーシェ社 1819年創業

フーシェの洋菓子
引用:髙島屋オンラインストア

1819年創業のフランス・パリの老舗ショコラティエ「ショコラ・フーシェ社」と、1900年創業の「株式会社松風屋」が提携して生まれた、フーシェ。

ショコラ・フーシェ社は、パリ・オペラ座の近くで創業されました。フーシェはパリで最初にチョコレート工場を建設したことで知られており、200年以上の歴史を持ちます。

甘すぎず、素材本来の味を活かした上品な味わいは、日本の洋菓子ブランド「フーシェ」にも受け継がれています。

フーシェを代表する人気商品のひとつ、アマンド・ロワは、アーモンドの王様という意味を持つクッキーの詰合せ。

その名の通り、アーモンドを贅沢に使用しており、ペカンナッツやピスタチオなどのナッツも使用している点が特徴です。

株式会社松風屋はショコラ・フーシェ社のように、「今後も毎年着実に成長し、次は200年企業を目指す」と今後のビジョンを描いています。

株式会社松風屋
所在地:愛知県名古屋市中区千代田五丁目16番29号
デパ地下出店先:ジェイアール名古屋タカシマヤ店 など

2位【ダロワイヨ】1802年創業

ダロワイヨの売り場の様子
引用:ダロワイヨ公式サイト

ヴェルサイユ宮殿にルーツを持つ、ダロワイヨ。1682年、ルイ14世の時代に、ヴェルサイユ宮殿へシャルル・ダロワイヨが菓子職人として招かれたのが始まりです。

以来、フランス王室御用達の菓子職人としてその名声を確立し、1802年、パリでダロワイヨが創業されました。

長きにわたりフランス王室御用達として王侯貴族を魅了してきたダロワイヨは、フランスのガストロノミーのひとつです。ガストロノミーとは、食事を文化や芸術として捉える考え方のこと。

ダロワイヨは、ショコラ、パティスリー、トレトゥール(料理)、レセプション、グラス・ソルベ、アメ細工など、幅広い分野で高い技術を持ち、フランスの食文化に大きな影響を与えました。

ダロワイヨの洋菓子
引用:ダロワイヨ公式サイト

1832年に誕生したダロワイヨのマカロンは、当時大ヒットを博し、ルイ16世の王妃、マリー・アントワネットも好んで食したと言われています。今ではフランスを代表するお菓子となりました。

ダロワイヨのマカロンは、フチがフリルのように盛り上がった「ピエ」と呼ばれる部分が特徴的で、見た目も華やかです。季節限定のフレーバーも含め、常時100種類以上のフレーバーを提供しています。

株式会社ダロワイヨジャポン
所在地:東京都文京区大塚2-15-6
デパ地下出店先:三越日本橋店、大丸東京店 など

1位【デメル】1786年創業

デメルの洋菓子
引用:デメル公式サイト

デメルは、1786年にオーストリアのウィーンで創業した老舗洋菓子店。日本支社であるデメル・ジャパン株式会社は、1988年に設立されました。

デメルの物語は、18世紀のウィーンから始まります。当時、ウィーンには「ツッカーベッカー」と呼ばれる菓子職人たちがおり、皇帝や王侯貴族たちに向けて精巧なスイーツを提供していました。

そのなかの1人であったルートヴィッヒ・デーネもまた、その腕を見込まれ、1786年に王宮劇場の近くに小さな菓子店を構えたのがデメルの出発点です。

デメルはハプスブルク家の宮廷御用達として名を馳せ、創業の13年後、1799年にはウィーン王宮御用達菓子司に指定されました。

ハプスブルク家は約700年もの歴史を持つヨーロッパを支配した名門家です。ミュージカル「エリザベート」でご存じの方もいるでしょう。

デメルの代表的な商品には、濃厚なチョコレートで覆われた「ザッハトルテ」があります。ザッハトルテは19世紀から続く歴史と伝統を持つ、ウィーン発祥のお菓子。

濃厚な甘さのなかに、アプリコットジャムの酸味がアクセントとなり、世界中で愛されています。

デメルの洋菓子
引用:デメル公式サイト

もうひとつ、デメルの代表的な人気商品「ソリッドチョコ猫ラベル」、通称「猫の下チョコレート」。猫の舌チョコレートは、インパクトのある見た目ながら、シンプルかつ濃厚なチョコレートです。

デメルは伝統的な製法を守りつつ、高品質な素材を使用し、丁寧な手仕事で製品を作り上げるという姿勢を大切にしています。

これからも王宮御用達菓子司として、250年、300年と愛され続けていくでしょう。

デメル・ジャパン株式会社
所在地:東京都台東区上野1-20-10
デパ地下出店先:三越日本橋店、ジェイアール名古屋タカシマヤ店 など

まとめ

今回はデパ地下に出店している、創業100年以上の老舗洋菓子企業を紹介しました。歴史に影響を与えた企業もいくつかあり、本記事に記載している情報では、物足りないくらいです。

気になる洋菓子があれば、ぜひお近くのデパ地下に足を運んでみてください。100年以上の歴史があると知って食べるお菓子は、また違う味わいに感じるかもしれません。

2024年11月時点調べ:当記事は独自調査のもと作成しています。掲載情報に誤りやご意見等がございましたら、cokiにお問合せください。

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ライター:

ライター・編集者。1995年生まれ。愛知県で育ち、名古屋音楽大学(ユーフォニアム専攻)を卒業後、物流商社に就職。その後、2021年にライターとして独立。名古屋市を拠点にWebメディアのSEO記事制作・編集のほか、取材や商品撮影、SNS運用なども行う。音楽情報を発信する「まみまみブログ」https://mamimamiblog.com/ を運営中。グルメと旅行に関心が深い。

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