
モンゴルの大規模火災を巡り、元横綱・朝青龍が日本人だけを責める見方に異議を唱えた。現地で同行したとするモンゴル国会議員にも言及。KDDIが訪問目的や入域許可について説明する一方、10月25日には滝沢ガレソが「魚釣り」情報を含む投稿の削除を報告した。訪問目的を巡る情報の食い違いが、改めて表面化した。
朝青龍が投げかけた、現地側の同行者への疑問
火災が発生したのは10月8日。舞台はモンゴル東部のヌムルグ自然保護区だ。TBS NEWS DIGなどは、保護区の約8割に被害が及んだと報道。KDDI子会社の現地通信会社モビコムの車両から火が出たとされる問題は、日本でも大きく報じられた。
騒動を受けて朝青龍は21日、自身のXに「一方的な日本人が悪いじゃなくて」とポスト。現地で案内したとするモンゴル国会議員への言及がないことに疑問を示し、日本人だけを責める見方へ異議を唱えた形だ。
ただし、この投稿には、国会議員の氏名や同行した際の具体的な役割までは記されていない。
23日には「日本のマスコミ報道 モンゴルにいらっしゃい。」とも投稿。日本の報道機関に、現地へ足を運ぶよう呼びかけた。モンゴル出身で、日本の角界でも頂点に立った元横綱が、火災を巡る発信を続けた。
KDDIが示した「入域許可」 日本人の同行者は越智CEOのみ
KDDIは23日、火災について謝罪するとともに、モビコム側で確認した経緯を公表した。そこで説明した訪問目的は、通信ネットワークの開通式典への出席と、4G通信品質などの現地確認だった。
同社によると、訪問は国境港湾局の要請に基づくもので、国境警備隊の入域許可もあった。移動は当局の管理・監督下にあり、当局の車両がモビコムの車両を前後から先導・支援していたという。
社員は運転手を含め7人で、同行した日本人は越智康博CEOだけだったと説明している。公表文に、朝青龍が挙げた国会議員の同行についての具体的な記載はない。
KDDIは、社員がその他法令違反行為をしていないことも確認したと表明した。モンゴル当局による火災の調査が続くなか、会社として違法行為を否定した格好だ。
ガレソが25日朝に「ツイ消し報告」 魚釣り情報を削除
そして25日午前9時37分、今度は滝沢ガレソが「【ツイ消し報告】」と題した投稿で、モビコムの越智CEOらが「立ち入り厳重区域で魚釣りをしていた」という情報について、投稿を削除したと明かした。
削除理由は、現地メディアとKDDIの主張が食い違っているためだと説明。KDDIの公表文へのリンクも添え、通信環境整備のために訪問したという会社側の説明を紹介した。
「魚釣り」という話は、巨大火災への批判をさらに強めかねない情報だが、それを拡散したアカウントが、自ら投稿を取り下げた恰好だ。ただし、ガレソが示した削除理由は、現地報道と会社の説明の食い違いだった。投稿の削除そのものが、釣り目的の真偽に関する当局の判断を示すわけではない。
車両下部から発煙 原因と延焼拡大の要因は調査中
火災そのものの経緯について、KDDIは8日の移動中、枯れ草を除去するために停車した際、社員の乗る車両下部から発煙を確認したと説明している。当局と社員が消火活動をおこなったものの、周囲の草へ燃え移り、延焼を止められなかったという。
具体的な発煙原因と延焼が拡大した要因は、モンゴルの関係当局が調査を続けている。KDDIはモビコムとともに調査へ全面的に協力し、被害を受けた自然環境の状況把握と早期回復に取り組むとしている。



