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外箱が壊れて売れない冷凍野菜を動物園へ。ニチレイフーズが千葉市と挑むフードロス削減

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ニチレイフーズ 千葉市と連携協定を締結
画像出典:株式会社ニチレイフーズ プレスリリース

外箱が破れて店には出せないが、中身は問題ない冷凍野菜。その行き場を、動物園の動物たちの食事に見いだす取り組みが始まる。ニチレイフーズが千葉市と連携協定を締結し、千葉市動物公園で冷凍物流ネットワークを活用したフードロス削減に乗り出した。同社が動物園へ食品を寄付するのは今回が初めてとなる。

 

動物園の役割と企業のフードロス対策を融合

同社によると、本協定は持続可能な社会の構築と生物多様性の保全を目的に、千葉市動物公園でのさまざまな取り組みを推進するものだ。動物公園が担う「動物の飼育展示」「種の保存」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」といった多様な役割と、ニチレイフーズが進めてきたフードロス削減や資源の有効活用を融合し、食を通じた環境課題の解決を目指す。

取り組みの一環として、流通過程で外箱が破損するなどして販売できないものの、中袋に破損がなく品質に問題のない冷凍野菜を動物公園へ提供する。提供された冷凍野菜は、ゾウやヤマアラシなど園で飼育されている動物の飼料として活用される。冷凍のため保存性に優れ、必要な時に必要な分だけ使える点も大きな特長だ。生鮮の余剰食品は傷みやすく扱いが難しいが、冷凍野菜ならその制約を受けにくい。

 

20年培った冷凍物流ネットワークを活用

この取り組みを支えるのが、冷凍食品ならではの物流網だ。冷凍野菜の輸送には、ニチレイフーズとニチレイロジグループが2005年からNPO法人セカンドハーベスト・ジャパンへの食品提供で培ってきた冷凍物流ネットワークを活用し、品質を維持したまま安定的に配送する。

ニチレイロジグループは、冷蔵倉庫を基盤とした国内最大規模の低温物流企業グループだ。厳格な温度管理を徹底したコールドチェーンにより、品質を保ったまま安全に食品を届ける体制を確立している。品質に問題がないのに販売できない食品を、傷めずに必要な場所へ運ぶ——冷凍食品メーカーだからこそ持つインフラを、フードロス削減に生かす構図である。

生物多様性保全と食育へ、広がる連携

千葉市動物公園は1985年に開園した千葉市運営の動物公園で、約34ヘクタールの園内に101種526点の動物を飼育している。動物の飼育・展示に加え、種の保存や環境教育の推進など社会的な役割を担う。今回の連携は、未利用資源の有効活用による環境負荷の低減と、生物多様性の保全や環境意識の向上を同時に実現することを目的としている。

両者は今後、フードロス削減にとどまらず、子どもたちを対象とした食育活動やサステナビリティに関する啓発活動など、幅広い分野での連携を進める予定だ。捨てられかねなかった食品が動物の命を支え、その様子が来園者の学びにつながる。食を入り口に環境と教育を結ぶ取り組みといえる。

 

動物園を起点にモデルを全国へ

ニチレイフーズは、外箱の破損などで販売できないが品質に問題のない冷凍食品の有効活用に、2005年からセカンドハーベスト・ジャパンへの提供を通じて取り組んできた。今回の動物公園への提供は、その活動の新たな展開にあたる。 同社は今後、千葉市動物公園が連携する他の動物園への展開も視野に入れ、本取り組みをモデルケースとして発信していくとしている。フードロスの削減は、家庭だけでなく製造・流通の段階でこそ大きな余地がある。冷凍食品メーカーの物流インフラと動物園の飼料需要を結ぶこの仕組みが各地に広がれば、まだ食べられる食品が捨てられる無駄を減らす一手となりそうだ。動物の飼料という新たな出口を開いた点でも、食品ロス対策の裾野を広げる意義がある。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、エンタメ関係が多め。

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