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「おつかれ」と言われ暴行、「1万円出せ」――男女5人逮捕 「ムカついた」が人生を壊す、路上の衝動的暴力の代償

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警視庁高島平署は、東京都板橋区成増の路上で30代男性に暴行を加え、「1万円出せ」などと金品を要求したとして、渡辺翔陽容疑者(21)ら少年少女を含む男女5人を強盗致傷容疑で逮捕した。事件の発端は、男性がコンビニ前で掛けた「おつかれ」という一言だったとされる。

 

「おつかれ」に”むかついて”数分間の暴行

報道によると、5人は今年2月1日午前1時ごろ、板橋区成増の路上で、共謀して面識のない30代男性を押し倒し、顔面や腹を殴るなどした上で「1万円出せ」と言って金品を奪おうとした疑いが持たれている。男性は頭部などに全治約2週間のけがを負った。

高島平署によると、5人は事件前に近くの飲食店で酒を飲んでいた。その後に立ち寄ったコンビニの店外で男性から「おつかれ」と声を掛けられたことに腹を立て、男性を裏道へ連れ込み、数分間にわたって暴行を加えたという。調べに対し、渡辺容疑者ら4人は容疑を否認し、残る1人は「酔って声をかけてきたので、むかついた」という趣旨の供述をして容疑を認めているという。

「強盗致傷」の重さ――法定刑は無期または6年以上

 

5人は暴行の際に「1万円出せ」と金品を要求したことで、単なる暴行罪や傷害罪ではなく、強盗致傷罪(刑法240条)で逮捕された。強盗の機会に人を負傷させた場合に成立するこの罪の法定刑は、無期または6年以上の拘禁刑。裁判員裁判の対象となる重大犯罪である。

酔った勢いの「ムカついた」という衝動と、その場の悪ノリで口にしたかもしれない「1万円出せ」の一言。しかし法的には、それは人生を左右する重罪の構成要件を満たす行為である。グループには少年少女も含まれており、共犯として同じ枠組みで責任を問われ得る。集団内の同調に流された数分間の暴力が、10代・20代の人生に取り返しのつかない結果をもたらす。

 

誰もが被害者になり得る「理不尽な路上暴力」

この事件の被害者に、特段の落ち度が見当たらない。深夜のコンビニ前で「おつかれ」と声を掛ける――それだけの行為が、集団暴行と金品要求の引き金になった。近年、繁華街や深夜の路上では、些細なきっかけによる衝動的な集団暴力が繰り返し報じられている。

背景には、深夜まで屋外にたむろする若者グループの存在、アルコール、そして集団になると攻撃性のハードルが下がる群集心理がある。個人ができる防衛には限界があるが、現実的な自衛策は深夜の繁華街周辺で見知らぬグループと関わりを持たないことだ。同時に、こうした事件のたびに問われるべきは、行き場なく深夜の街にたまる若者たちを、暴力の加害者にも被害者にもさせないための地域や行政の関与である。「ムカついた」の先にある人生の代償は大きい。

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ライター:

東京都出身。一日中ネットに張り付いている。

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