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ダウン症胎児の中絶公表で議論拡大、人気YouTuber夫妻の決断に賛否 乙武洋匡氏もコメント

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ジェシー・リッジウェイ氏YouTube『Jesse Ridgway』「羊水検査の結果が出ました…」より引用

人気YouTuberのジェシー・リッジウェイ夫妻が、ダウン症候群と診断された胎児の中絶を公表し大きな議論を呼んでいる。親の選択を尊重する声と障害者への配慮を求める声が交錯する中、出生前診断の目的や乙武洋匡氏の発言にも注目が集まっている。

人気YouTuber夫妻 ダウン症胎児の中絶公表で賛否

海外人気YouTuberのジェシー・リッジウェイ氏と妻が、ダウン症候群と診断された胎児の中絶を選択したことを公表し、SNS上で大きな議論を呼んでいる。
夫妻はInstagramで長文の声明を発表。
羊水検査によって胎児がダウン症候群であることが判明したこと、生涯にわたる健康上の課題や支援の必要性を考慮した結果、中絶という決断に至ったことを説明した。

夫妻はこの決断を「人生で最も難しい決断の一つだった」と表現している。
しかし、影響力の大きいインフルエンサーによる公表だったこともあり、世界中で賛否両論が巻き起こっている。

 

「親の選択を尊重すべき」SNSでは現実的と思える声も

SNSでは、
「育てるのは親なのだから親の判断が尊重されるべき」
「育てる自信がないなら産む方が不幸になる場合もある」
「中絶の権利が認められている以上、問題ない」
といった意見が見られた。

また、
「避妊失敗などによる望まない妊娠の中絶が認められているのなら、障害の有無による選択だけを特別視するのはおかしい」
という意見もある。

一方で、
「選択は自由だが、影響力のある人だからこそSNSで大々的に発表しないでほしかった」
「ダウン症の子どもを育てている立場としてつらい」
という声も少なくない。

今回の件は、単なる賛成・反対では語れない複雑な問題であることがうかがえる。

 

出生前診断は中絶のためだけではない

今回の議論の中で見られたのが、
「選択の余地がないなら出生前診断は何のためにあるのか」
という意見だった。
確かに出生前診断の結果を受け、中絶を選択する夫婦は少なくない。
海外ではダウン症候群が判明した場合、高い割合で妊娠継続を断念するケースがあることも知られている。

しかし、出生前診断の目的は中絶の判断だけではない。
出産前に疾患や障害の可能性を把握することで、
・必要な医療機関を選ぶ
・出産後の治療計画を立てる
・福祉制度を調べる
・家族の支援体制を整える
といった準備を進めることもできる。

実際に、診断結果を受けたうえで妊娠継続を選択する家庭も多い。
そのため、「出生前診断=中絶のための検査」と単純化して考えることはできないだろう。

 

乙武洋匡氏「障害児でも産みたいと思える社会にしたい」

今回の議論に対し、先天性四肢欠損であり作家の乙武洋匡氏も自身の考えをXで発信した。

乙武氏は、
「私は以前から表明しているように、出生前診断も否定していませんし、障害があるとわかったことで中絶を選ぶご夫婦について批判をするつもりもありません」

と前置きした上で、
「なぜ、彼らが中絶を選ぶのか。それは、ひとえに『障害があると生きづらい世の中』だからです」
と指摘。

さらに、
「だからこそ私は『障害児でも産みたい』と思える、そんな希望を抱ける社会にしていきたい」
と語った。

この発言には多くの共感が集まった一方で、新たな議論も生まれた。

 

「障害」と一括りにできない現実

SNSでは乙武氏の発言に対し、
「身体障害と知的障害では事情が全く違う」
「コミュニケーションが取れる障害と、そうでない障害では現実が異なる」

という声も上がった。

さらに、
「全ての障害が、視力が悪い人にとっての眼鏡やコンタクトのように補える社会になれば理想」
という意見もあった。

障害という言葉は一つでも、身体障害・知的障害・発達障害・精神障害、さらに軽度・中等度・重度などのそれぞれの度合いによって、必要な支援も生活上の困難も大きく異なる。

そのため、「障害者支援」という一言だけでは語りきれない現実が存在している。
今回の議論でも、多くの人がその難しさを改めて感じたようだ。

 

正解がないからこそ、議論が続く

この問題に明確な正解は無いだろう。
親の自己決定権を重視する立場もある。
障害のある人々の尊厳を重視する立場もある。
社会全体で支える仕組みの不足を問題視する声もある。
どれも無視できない視点だ。

今回のジェシー・リッジウェイ夫妻の決断は、単なる海外YouTuberの話題ではない。
出生前診断が普及しつつある現代社会において、
「命とは何か」
「親はどこまで選択できるのか」
「障害があっても安心して生きられる社会とは何か」
を改めて問いかける出来事となっている。
結論を急ぐのではなく、多様な立場の人々の声に耳を傾けながら考え続けることが求められているのかもしれない。

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