
家電量販大手のヤマダホールディングスとエディオンが、経営統合を検討していることが明らかになった。日本経済新聞が6月3日に両社の統合方針を報じ、両社は4日、報道は自社が公表したものではないとしたうえで、「経営統合について検討していることは事実」とする文書をそれぞれ開示した。実現すれば、売上高約2兆5000億円規模の家電量販グループが誕生する。
両社が検討の事実を開示、5日の取締役会で決議へ
日本経済新聞は、持ち株会社を設立して両社を傘下に置く案を軸に検討が進んでいると報じている。
ヤマダホールディングス(東証プライム・証券コード9831)とエディオン(同2730)は6月4日、「当社に関する一部報道について」と題する文書を開示した。両社は、日本経済新聞の報道は自社が公表したものではないとしたうえで、経営統合を検討していることは事実だと認めた。現時点で決定した具体的な事項はなく、5日の取締役会で決議する予定とし、今後開示すべき事実が生じた場合は速やかに開示するとしている。
売上高2.5兆円、突出した規模に
2026年3月期の連結売上高は、業界1位のヤマダホールディングスが1兆6918億円、5位のエディオンが7937億円だった。両社が統合すれば単純合算で約2兆5000億円となり、2位以下を大きく引き離す突出した規模の家電量販グループとなる。店舗数はヤマダがフランチャイズを含め約8800店、エディオンが約1180店で、合算すると全国で2000店を超える。
ヤマダとエディオンの事業基盤
ヤマダホールディングスは群馬県高崎市に本社を置き、家電量販店「ヤマダデンキ」を中核に全国へ店舗を展開する。住宅や金融へ事業を広げる「くらしまるごと」戦略を掲げ、住宅メーカーの買収や家具大手・大塚家具の傘下化などで多角化を進めてきた。エディオンは旧デオデオやエイデン、ミドリ電化、石丸電気などのブランド統合を経て現在の形になり、中部から近畿、中国、四国、九州にかけての西日本に店舗網を持つ。家電販売に加え、リフォームや通信関連サービスも手がける。
ノジマ、ビックカメラなど主な競合の顔ぶれ
家電量販業界では、ヤマダホールディングスとエディオンのほかにも大手がしのぎを削る。両社に次ぐ規模となるのは、神奈川を地盤に携帯電話販売も広げるノジマと、駅前など都市型店舗を中心とするビックカメラで、いずれも売上高は1兆円規模とされる。このほか、郊外や地方に強いケーズデンキを展開するケーズホールディングス、非上場で都心に大型店を構えるヨドバシカメラ、関西を地盤とする上新電機(ジョーシン)などがある。ビックカメラはコジマを傘下に持つ。
家電市場の頭打ちと統合の狙い
こうした各社は、携帯電話やリフォーム、ネット通販など家電以外の事業へ広げてきた。背景には、人口減少で国内の家電市場が頭打ちとなる一方、ネット通販や異業種の参入で競争が激しくなっている事情がある。ヤマダとエディオンは統合によって規模を広げ、商品の調達力や開発力を高める狙いがあると見られている。



