
森永製菓のロングセラー商品「ハイソフト〈ミルク〉」と「塩キャラメル」の出荷が休止している。中東情勢の緊迫化により、一部原材料の調達が困難になったためで、販売再開の時期は未定。店頭在庫がなくなり次第、休売となる。
「ハイソフト〈ミルク〉」「塩キャラメル」が出荷休止
森永製菓は5月21日、「ハイソフト〈ミルク〉」と「塩キャラメル」の2商品の出荷休止を明らかにした。店頭在庫がなくなり次第、休売となる。中東情勢の影響で一部原材料の調達が困難になったことが理由とされる。販売再開の時期は未定で、調達状況が改善され次第、再開される見込みだという。
森永製菓は他の商品への影響については、「今後の可能性は排除できないが、現時点でお話しできることはない」と説明している。
1969年発売の「ハイソフト」、森永キャラメルの定番商品
「ハイソフト〈ミルク〉」は、ミルクが入った甘さとコクのある味わいを特徴とするソフトなキャラメル。原材料には、水あめ、加糖練乳、砂糖、加糖脱脂練乳、植物油脂、クリームチーズ、還元水あめ、黒みつ、モルトエキス、食塩などが記載されている。
森永製菓のキャラメルといえば、「森永ミルクキャラメル」を思い浮かべる人も多いだろう。「ハイソフト」は1969年、昭和44年に発売された商品で、「ミルクキャラメル」と比べてミルク分が多く、ソフトな食感に仕上げた商品。当時の消費者の関心が「量から質へ」と移るなかで誕生したという。
「ハイソフト」は、「森永ミルクキャラメル」に対して、よりやわらかな食感とミルク感を打ち出した別系統の定番商品として、長く販売されてきた。駅売店やスーパー、菓子売り場で見かけた記憶を持つ世代も多く、出荷休止は大きな反応を呼んでいる。
中東情勢が菓子売り場に及ぶ
今回の出荷休止の原因は国内の製造トラブルや販売不振ではなく、原材料の調達難にある。
中東情勢悪化をめぐっては、高知の名物菓子「ミレービスケット」の一部商品も受注を停止するなど、菓子類への影響が広がっている。
菓子メーカーにとって、原材料の安定調達は価格や販売計画を左右する。砂糖、乳製品、油脂、香料、包材、物流など、ひとつの商品には複数の供給網が関わる。輸送ルートや国際情勢の変化は、生活者が店頭で手に取る身近な菓子にも反映される。
販売再開は未定、在庫限りで休売へ
「ハイソフト」は長年親しまれてきた商品だけに、一時的な休売であっても、販売棚から姿を消すインパクトは大きい。販売再開は原材料の調達状況に左右される見通しである。すでに店頭にある在庫については、店舗ごとの販売状況によって残数が変わる。
森永製菓は東京都港区に本社を置く大手菓子メーカーで、「ハイチュウ」「チョコボール」「森永ミルクキャラメル」「小枝」「ダース」など多数の菓子を展開している。今回の休止対象は2商品だが、原材料調達をめぐる不安定さは、菓子業界全体にとっても無視できない要素となっている。



