AI時代のエンジニア育成に本腰

エンジニア育成サービス「amoibe OJT(アモイブ・オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」を展開する株式会社amoibe(東京都目黒区)は6月26日、ジェネシア・ベンチャーズとANOBAKAを引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドで総額1億円を調達したと発表した。
2024年のサービス提供開始以来、SIer・SES・エンジニア派遣会社を中心に急速に導入が進んでおり、今回の調達によりAI時代に適応したエンジニア育成体制のさらなる強化を目指す。
「AI時代の育成構想」始動、実務に即した仮想環境とAIメンターが特徴

amoibeが提供する「amoibe OJT」は、法人向けの実践型エンジニア育成サービスだ。受講者は仮想的な業務工程でスキルを習得し、AIと人によるメンター支援のもと、実務に近い学習体験を積むことができる。導入企業では、受講後に単価が上昇したり、待機人材の解消やリスキリングの成功といった成果が報告されている。
同社は今回の調達とあわせて、「AI時代のエンジニア育成構想」を掲げ、コース体系の刷新を発表。生成AIやLLMの活用を組み込んだ「AI駆動開発コース」も新設される。リリース後、現場からの相談件数が加速度的に増加しており、amoibeではこの流れを受け、企業向けに無料相談会を開催する。
エンジニア市場に訪れる“過渡期”、変化への適応を支援
背景には、AI技術の急速な進化による開発現場の再定義がある。特にCursorやDevinなどのAI支援開発ツールが登場し、グローバルではMicrosoftやSalesforceといった大手IT企業がエンジニアのレイオフや採用抑制に踏み切る中、エンジニア職は過去にない変化を強いられている。

日本においても、従来型のITエンジニアはAI代替リスクに直面する一方で、高度IT人材の不足は深刻なままだ。amoibeはこの「人材のミスマッチ」に真正面から向き合い、リスキリングと実務力強化を両輪とした育成モデルを提供している。
投資家も評価、AI時代の教育モデルに期待高まる
リード投資家を務めたジェネシア・ベンチャーズの代表取締役・田島聡一氏は、「amoibeは生成系AI時代にふさわしいエンジニア育成の在り方を提示している。CEOの新條氏の哲学と実行力に期待している」とコメント。ANOBAKAの萩谷聡パートナーも「AIメンターと人を組み合わせた新しい教育のかたちは、社会実装が進むAI時代に不可欠」と語る。

また、Yazawa Venturesの矢澤麻里子氏も「amoibeは今まさに起きているエンジニア需要の変化に鋭く反応し、スピーディに対応できる希少なチーム」と評価している。
今後はユーザー企業にも展開 プロダクト開発と採用も加速へ
今回の資金調達により、amoibeは既存顧客であるベンダー企業向けサービスに加え、DXやAIXを推進するユーザー企業への導入も視野に入れる。プロダクト開発、コース拡充、マーケティングに注力するとともに、S&M・CS・プロダクト各チームでの人材採用も強化する構えだ。
同社の採用ページでは、カジュアル面談も随時受け付けており、新條CEOは「変化が速い時代だからこそ、実践と適応の両立を目指す。AI時代の育成インフラとしての地位を確立したい」と意気込みを語っている。
具体的なコース内容やデモ体験などは、以下の無料相談会のページに入り、ご登録ください。
https://x.gd/CGatU