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日枝久とのHOライン、フジテレビもう一人の影の権力者「尾上規喜」御年89歳!の知られざる権力

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「日枝氏が退かない限り混乱は終わらない」

尾上規喜

現在、フジテレビ社内では「日枝久氏が退かない限り、この混乱は終わらない」との声が噴出している。1月27日に行われたフジテレビの記者会見では、港浩一前社長や嘉納修治前会長、フジ・メディアHDの金光修社長、遠藤龍之介副会長らが10時間以上にわたり記者たちと対峙。

しかし、日枝氏の進退に関する言及は一切なかった。

週刊新潮によると、会見の4日前に港、嘉納、遠藤の3氏が辞意を表明した際、日枝氏は「こんなことで負けるのか、お前たちは!」と一喝。また、遠藤氏が「どうなさいますか?」と日枝氏に進退を問うた際には、「お前らが辞めろ」と言い放ったとされる。このように、局内の混乱は続いており、4月に予定されていた『FNS歌謡祭』の中止や、ドラマ制作の現場への影響も報じられている。

しかし、この局内の権力構造には、もう一人の重要人物がいることを見過ごしてはならない。それが、フジ・メディア・ホールディングス取締役(常勤監査等委員)であり、フジテレビ監査役を務める尾上規喜(おのえ・きよし)氏だ。

影の実力者・尾上規喜氏とは何者か?

尾上氏は1935年3月16日生まれの89歳。日枝氏よりも社歴が長く、1958年のフジテレビ開局前に入社。以来、主に技術畑と人事部門を歩み、局内のあらゆる人事に関与してきたとされる。フジテレビ関係者によると、日枝氏が局長級以上の人事決定権を持つ一方で、その決裁には尾上氏の事前承認が不可欠だったという話もあり、実質的に局内の人事を掌握していたと見られる。

1963年11月のケネディ大統領暗殺事件の際、フジテレビの報道部外信班に所属していた尾上氏は、事件の報道体制を指揮。日枝氏ともこの頃からの付き合いがあり、互いに情報を共有する関係を築いたとされる。

1968年には、日枝氏がフジテレビ労働組合の書記長に就任した際、尾上氏は法対部長を務め、労組内の調整役として活躍。この経験が、後の人事部門での影響力につながったとされる。

尾上氏は「HOライン」と呼ばれる日枝・尾上の二頭体制の一角を担い、監査役として局内の情報網を張り巡らせている。関係者によれば、彼は「フジテレビのあらゆる情報が集まる立場にある。彼が異を唱えれば、どんな計画も進まない」とされる。

長年の影響力と現在の役割

技術畑出身ながら、人事部長や管理部門のトップを歴任し、1999年には代表取締役副社長に就任。その後も取締役相談役、副会長を経て、現在も常勤監査等委員として経営の根幹に関与している。

1992年に日枝氏がクーデターで鹿内宏明氏を追放し、お台場の新社屋建設委員長に就いた際、尾上氏は建設事務局長として実務を統括。建設に関する重要な判断を担った。このように、フジテレビの歴史的転換点でたびたび尾上氏の影が見え隠れする。

また、尾上氏が人事権を通じて、フジテレビの幹部人事や局内の人事の方向性を決定する重要な立場にあったことが指摘されている。その影響力は、日枝氏と並ぶか、あるいはそれ以上ともいわれており、フジテレビの現状の混迷の背後には、尾上氏の存在が大きく関与している可能性がある。

社内では「尾上氏に逆らえば出世はできない」との声も聞かれ、幹部クラスの人間で彼に意見できる者はほぼ皆無だという。ある元社員は「フジテレビは日枝さんと尾上さんの二人が作り上げた会社。90歳近い二人が、未だに組織の命運を握っている」と語る。

フジテレビの未来にどう影響するのか?

フジテレビの混迷は日枝氏だけの問題ではない。局内の人事権を長年握ってきた尾上氏の動向にも注視する必要がある。今後の展開次第では、これまで日の当たらなかった影の支配者の役割が、より明らかになっていくかもしれない。

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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