~TAC×タジク×光邦の共同開発~
資格試験予備校のTACは、生成AI「ChatGPT」を活用した人材育成講座を8月1日から開講している。
企業の生成AI活用が広がる一方で、倫理や法務など、適切な活用に関する知識を持つ人材の不足が課題となっている。新講座では、生成AIの基礎知識からChatGPTの実践的な活用方法までを学べる内容とし、企業ニーズに対応する。
顧客対応の自動化や業務効率化など、ビジネスにおける生成AIの活用は急速に進んでいる。一方で、倫理的な問題や著作権侵害、情報漏洩のリスク、さらには法規制への対応など、解決すべき課題も多く、多くの企業が導入に慎重になっているのが現状だ。
こうした状況を受け、経済産業省は2023年8月、「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」をまとめ、企業における生成AI人材育成の必要性を提言した。生成AIを使いこなし、その利点を最大限に活かすためには、適切な知識とスキルを備えた人材の育成が急務となっている。
企業ニーズに応える実践的な講座内容
こうした企業のニーズに応えるべく、TACが新たに開講するのが「ここから始める生成AI ~ ChatGPTで学ぶ生成AI<イントロダクション>」だ。本講座は、生成AIの基本的な仕組みから、ChatGPTを用いた実践的な活用方法までを、eラーニング形式で学ぶことができる。
講座の内容は、生成AIの基礎知識、ChatGPTの機能と料金体系、効果的な活用方法などを、図表や事例を交えながらわかりやすく解説する。さらに、ChatGPTの精度を向上させるための「プロンプトエンジニアリング」や、業務効率化に役立つ活用事例なども紹介するなど、実践的なスキルを身につけることができる。
企業研修に最適な学習環境
講座は全部で14コマ、約96分の動画で構成されており、標準学習期間は1カ月。スマートフォンやタブレットでも受講可能で、場所や時間を選ばずに学習できる。企業研修としての利用を想定し、受講者の学習進捗状況を管理画面で確認できるLMS(Learning Management System)を採用している点も特徴だ。
共同開発企業のノウハウを結集
今回の講座は、株式会社タジク、株式会社光邦との共同開発により実現した。タジクは、AIや生成AIを活用したクリエイティブ制作やDX支援などを手がける企業。光邦は、印刷事業を中心に、デジタルコンテンツ制作やAIを活用したサービス開発などに取り組む企業だ。両社は、長年培ってきたノウハウや知見を活かし、本講座の企画段階から開発に協力。実務で通用する実践的な内容に仕上げている。
TACは、今後も企業や団体からのニーズを捉え、時代の変化に合わせた教育コンテンツを開発していく方針だ。生成AI分野においても、より専門的な知識やスキルを習得できる講座の開講も検討しており、企業のDX推進を人材育成の側面から力強く支援していく考えだ。