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株式会社BYD

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〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-2-3 鈴和ビル2階 パズル浅草橋

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3rd Class卒業イベント〜高校生が語る「自分」とは〜レポート

サステナブルな取り組み イベント
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BYD、3rdClass対談

教育機関の課題を希望に変える伴走型教育コンサルティング会社株式会社BYD。

キャリア教育スクール「3rd Class」では、プレゼンテーションを通して学生たちを主体的な学びへと導いています。

コロナ禍の2021年は高校生に向けたオンラインプログラム「3rd Class for  high school  students」を実施し、彼・彼女たちの自己表現や自己実現を後押ししました。

その集大成となる卒業イベントを3月21日にZoomにて開催。その模様をレポートします。

<タイムスケジュール> 
・オープニング 「3rd Classとは?」
・スペシャル対談①「なぜ、今の時代にプレゼン教育が必要なのか」
 「子どもが教える学校」代表・鈴木深雪氏×株式会社BYD代表・井上創太
 モデレーター・会社カエカ代表・千葉佳織氏
・プレゼンター①かんなさん
・プレゼンター②らい君
・スペシャル対談②「受験生にとって、自分について考えるとは何か」
 3rd Class OG  ありささん・くるみさん
・プレゼンター③ひろと君
・プレゼンター④ふたばさん
・学び、気づきのシェア
・挨拶 株式会社BYD代表・井上創太

【オープニング~スペシャル対談①】

Zoomスクショ

「3rd Class」は「Don’t be Shy, Let’s Try!」を合い言葉に表現力や思考力、判断力といった社会に出た時に必要とされる考え方やスキルを学ぶプログラム。

「3rd Class for  highschool  students」では、1年間にわたって高校生がプレゼンを学び、自己分析やビジネスコンテストに挑戦。

主催者、大学生や社会人のメンター、ゲストに招いた多彩な分野で活躍する方たち。さまざまな大人たちが彼ら・彼女の世界を広げ、成長を後押ししました。

卒業イベントはオンラインで開催され、大学生メンターの林みきさんによるスクールの紹介でオープニングしました。

毎週月曜19時にパソコンを開いてZoomにつなぐのは「メンターの自分にとってもわくわくする瞬間でした」と語るみきさん。

「1年間接してきた高校生たちが自分を見つめなおして発表するプレゼンが本当に楽しみです」。

スペシャル対談では、スクールを主催する株式会社BYD代表の井上創太氏が「子どもが教える学校」代表の鈴木深雪氏、株式会社カエカ代表の千葉佳織氏を迎えて「なぜ、今の時代にプレゼン教育が必要なのか」を語り合いました(別記事を参照)。

小学生・中学生(鈴木氏)、高校生・大学生(井上氏)、社会人(千葉氏)と異なる世代を対象にプレゼン教育を行う3者それぞれの視点と共通する想い、そして目指すもの。

プレゼンへの熱い想いがほとばしるセッションでは、「考える力と伝える力。

プレゼン教育は夢を叶える教育」「自分が何者かを知り、生きていることのよさを見出すのがプレゼン」「表情や言葉を使うことで、より自分らしさを伝えられる」などのキーワードがどんどん飛び出しました。

また、メインプログラムである高校生のプレゼンに向け、井上氏より次の言葉がありました。

「高校生たちは、日々自分が感じたことや思ったことを言語化する訓練を何百回もやりました。大学生や社会人のメンターが問いを投げかけ、自分について深く考えるきっかけを提供し、その繰り返しの中から言語化する力が育っています。その集大成であるプレゼンにどうぞ注目してください」

【プレゼンター①】かんなさん

かんなさん

1年間受講した生徒たちによる「自分」をテーマにしたプレゼンのトップバッターはかんなさん。

自らを「赤髪の人」と紹介し、「実はめっちゃネガティブ。それをとりつくろうために髪は赤くし、いつも笑顔でいるんです」と自分について語り始めました。

社会への怒りが自分に向いてくるタイプ。世の中のことを真剣に考えてしまうのは、いい人と思われたい、承認欲求なのかもしれない。でも、突き詰めると苦しい。もともと自分を軸に物事を考えるのが苦手。

幼い時から集団に合わせることを強制されたのに、高校生になると「あなたはどうしたいのか」と問われることに反発もある。迷いや苛立ち、渇望。

心の中を探るように紡ぐ言葉が「かんなさんの今」を伝えてくれます。

葛藤の中からプレゼンに取り組むようになり、自分についてとことん考える中で生まれた等身大の自分を表現したいという想い。

さらには「自己表現できる文化を作る」という夢の輪郭ができあがっていく過程をリアルな言葉で語っていくかんなさん。

「今は声に出してみる、共感やさまざまに反応してくれた人と話をしていく段階。次の段階ではフェスの開催に挑戦したい。最初は10人から始まって1,000人、1万人が集まるフェスへ。私は誰もが自己表現できる文化を作ります」

【プレゼンター②】らい君

らいさん

2番手のらい君のテーマは「自分が好きなものについて」。プレゼンの冒頭に飛び出したのが「犯罪に理由は必要なのか」という言葉。

なかなか刺激的ですが、これはアメリカのシリアルキラーの言葉で、らい君は口にした時の響きが好きなのだそう。しかし、この言葉を好きと言うとまわりには異常者と言われてしまうのだと。

犯罪に関することが好きで調べていることを知られると犯罪者予備軍と言われ、学校の先生にもやめなさいと叱責され。

「けれど、そんなことはできない」「あなたは好きなものを否定された時にどう思いますか?」と視聴者にボールを投げかけます。

もうひとつの好きなものは、中学2年生の時に聴いて衝撃を受けたジ・オーラル・シガレッツ。このバンドについて語ると多くの人が好意的に聞いてくれる。

「同じ好きなものなのに、犯罪について話すのとは全然違う。この差は何なんだろう?」。

答えのない問いは、しかし、将来の夢へとつながっていきます。イラストを描くのが好きで、目標はキャラクターデザインの仕事につくこと。

「好きを仕事にする。しなきゃいけない」「好きがあるからつらい時にも乗り越えられる。これからも好きなもののために生きていきたい」。

Zoomスクショ

■井上氏・コメント
2人とも癖が強いんだけど、素直でいい子たちです。

らい君は、数カ月前にビジネスコンテストをやろうした時にできなかった。今日は堂々と話していて、まさに殻を破る瞬間を見せてくれました。

かんなはこれまでに30回くらいプレゼンをしていて、僕はつまんねぇ、と言っていたんです。自分の言葉が出ないタイプだった。それが今日、聞いていてぐっとくるプレゼンをしてくれました。

【スペシャル対談②】ありささん×くるみさん

Zoomスクショ

プレゼン教育のいちばんの目的は、自分について掘り下げ、表現する力を育むこと。大学受験という人生の大きな岐路において、その力はどう活かされたのでしょうか。

高校生向けスクールの一期生で大学2年のありささん、プレゼンターと同期で大学1年のくるみさんによる対談では、井上さんをMCに「受験生にとって自分について考えるとは何か」をテーマに語り合いました。

慶応義塾大学で教育学を専攻するありささんは、「受験生の時にやりたいことをとことん考えた。奨学金をもらっていたが、いろんな家庭の子がいる中で自分は恵まれていると感じたことも教育学を学ぶ決め手に。大学の先にあるものを見すえて進路を決めました」。

「中学受験で第一志望に不合格だった時に兄にもらった言葉で、学ぶことについて考え出した」という橋口くるみさんは、4月から立教大社会学部に進学。「自分は視野が狭いという自覚があって、社会学部で視野を広げようと考えて受験する大学を選びました」

高校生活や課外活動、3rd Classとの出会い。自分についてとことん考えたことが、受験をゴールではなく、その先の学びや将来展望につながるものとして向き合った2人。

「考え抜いて選択した大学の授業は楽しい。子どもたちの支援やプログラミング教育のメンターにもチャレンジしたい」(ありささん)「今心が向いているのが日本の貧困問題。大学の4年間でさまざまな視点を身に付けたい」(くるみさん)。

【プレゼンター③】ひろと君

ひろとさん

受講生最後のプレゼンターはひろと君。自分の紹介として語り出したのが「私がイラっとする人」。

中2病の詩人とスピリチュアル好きな叔母について、声音を使い分けながら「イラっとする」人を描写していきます。そして、素の声と表情に戻り、「本当はあまり悪口が言えないタイプなんです」。

意表を突く語り出しから一転し、学校の話へ。クラスの人間関係が悪化した時にも「仲良くしようよ」としか言わない教師。

「小学生ならそれでもいいけれど、高校生にもそれなのかって」。心の中で反発しても表現する手段がなく、自分を押し殺してきたが、そうするとますますきらいになってしまう。

「負のスパイラルから抜け出すために、きらいな気持ちを受け止める。そうすれば落ち着いて人を見ることができ、毛ぎらいしていた人のことも理解できるのではないか」。

イラっとする人の形態模写は、おためごかしを口にする教師や世間へのアンチテーゼであり、自分を解放するためのチャレンジだったことを明かします。

「自分は気弱で心の中でも人をきらうことを認めることがなかなかできなかった。その気持ちを今日表現した。同じように悩んでいる人がいたら時にはそういう自分を解放してみてはどうだろうか」

■井上さんのコメント
前半の形態模写はめっちゃ面白かった。ユーチューバーやティックトッカーのよう。彼とは1年くらいつきあっていますが、緊張しいでこういうことができるタイプではなかった。このプレゼンを通して殻を破ったひとりです。

【プレゼンター④】社会人メンター・ふたばさん

ふたばさん

最後のプレゼンは、社会人メンターのふたばさんによる「何の立場もない私がスピーチをする理由」。

「著名人でもない、ただのひとりの人間である自分がなぜ人前で話すのか。それは、スピーチはまわりの人とともに生きたいという決意表明だから」。

もともとは自分の気持ちを話すことが苦手で、人が不快にならない言葉を選んで話していたというふたばさん。

自分の意思を示さなくてはならない場面でも主張できず、仕事や恋愛で壁にぶつかったことを丹念に言葉にしていきます。

「これではダメ。どうしたら自分の意思を伝えられるのだろう」。そんな時に出会ったのが千葉佳織さんのスピーチスクール。

初めての1分スピーチはまったくダメだったのに、発声や姿勢、表情、抑揚を指導してもらい、再チャレンジすると「そこにはわくわくする私がいたんです。話し方を変えるだけで自分もしゃべることができるんだ、と気づきました」。

本格的にスクールに通い、スピーチのトレーニングを行うことで劇的に変化。自分の考えを言語化できることがわかると日常でも自分の意思を示せるように。

上司に突然仕事を振られても落ち着いて断れるようにもなり、「一緒にいたい人にはそう伝えられることができるようになったんです」。

時には目線を伏せ、時には正面を見すえて。アクションはひかえめですが、ここぞというところは、はっきりとした手の動きで。明快な語り口からふたばさんの真摯で誠実な人柄が伝わってきます。

「自分の意思を示すことで、まわりの人と生きられるようになった」というふたばさんのプレゼンは、多様性の時代に生きる若者たちへのメッセージで締めくくられました。

「特別ではない一人ひとりが自分のことを知り、相手のことを知ろうとする。そういうシンブルな営みが多様性の時代に求められています。話す力は自分を守り、まわりの人と生きていくための大切なツールです」

3rd Class卒業イベント

【学び、気づきのシェア~クロージング

3rd Class で大切にしているのは、「互いを認め合い、高め合うこと」(井上さん)。イベントのクロージングに向けて学びと気づきのシェアの時間が設けられました。

プレゼンに取り組む前と今では何が変わったのか。発表を終えた3人が率直に語ります。

「最初はついていけるか不安でしたが、メンターの方にほめてもらい、ここまで漕ぎつけたことがうれしい」(かんなさん)、「昔は自分の好きなことを話して否定されたらいやだなと思っていたが、今は友だちにも話しかけたりしている。今日はすごく楽しかった」(らい君)、「実は、発表の間は脇汗がすごかった。そのくらい緊張しましたが、3rd Classに入ってよかったと思いました」(ひろと君)。

プレゼンを聞いた人からは、「今回の方たちはとにかく魅力的で、こんな人になりたいな、と思う人柄を感じました」(中学生の横山さん)。

「自分はプレゼンが得意だと思っていたけれど、皆さんの発表に心を動かされてもっと勉強したいと思った」(大石さん)、「自分のことを出すのはすごく勇気をもつこと。聞いている私も自分のやりたいことに突き進んでいこうという勇気をもらえました」(ゆりさん)との気づきが寄せられました。

また、教育現場でのプレゼン教育の可能性を思い描きながら3rd Classに関わってきた森本さんからは、「型にはまりすぎている学校教育の壁を破っていきたいとの想いを今日改めて強くしました。勤務校の生徒たちにも働きかけていきたい」。

プレゼンをした人、支えた人、発表を聞いた人。それぞれを刺激した卒業イベント。

「3rd Classを学校教育の現場で行うファーストクラスにしたい。そのための教材も開発しています。ここから株式会社BYDの本当のストーリーが始まっていくと思う。受講生やメンターの方たちに協力いただきながら、よりよい教育のために進んでいきたい」(井上さん)との決意でクロージングしました。

3rd Class卒業イベント

◎主催者 プロフィール
井上創太(いのうえ そうた)
株式会社BYD 代表取締役
大学在学時に2年間大手予備校にてチューターとして勤務し、生徒指導における重要KPIにて全国1位を獲得。大学卒業間近の2015年1月に株式会社BYDを設立し、代表取締役に就任。 若者向けスクール事業「3rd Class 」を通してプレゼンテーション力やビジネス基礎力を身に着けられる環境を多くの人に提供するほか、さまざまな教育機関に探究学習やキャリア教育、アントレプレナーシップ教育プログラムを提供し、「夢中な人で溢れる社会の実現」を目指している。 

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