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若手の6割以上が「企業のSDGsの取り組みは就活には影響しない」と回答したのは何故?-UZUZ若者キャリアレポート<2021秋>

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先日「SDGs情報入手はインターネットがトップ、企業は積極的な情報発信を-『Job総研』2021年 SDGs実態調査より」という記事の紹介をしたばかりですが、それと相反するような調査結果が、別の調査機関から出てきました。第二新卒・既卒・フリーター・新卒を中心とした20代若手に特化した人材紹介事業、教育事業を運営する株式会社UZUZ(ウズウズ)[本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 啓毅]によると、既卒・第二新卒の6割以上は「企業のSDGsの取り組みは就活には(あまり・全く)影響しない」と回答しているそうです。どういうことなのでしょうか。

■調査概要
調査の方法:キャリア面談の予約時にアンケート実施
調査の対象:既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女
有効回答数:1,803名(既卒者:592名、第二新卒者:1,211名)
調査実施日:2021年6月23日~2021年10月8日
※本調査では、第二新卒を「正社員や契約社員として3年以内の就業経験がある20代」と定義しています。

SDGsの理解度は半数以下

引用: UZUZ若者キャリアレポート<2021秋>

既卒・第二新卒として就職活動中の20代男女に、SDGsの理解度について尋ねた結果です。在職中の第二新卒がやや割合が高いものの「詳しく内容を説明できる」「ある程度の内容は分かる」を足しても47.2%。半数に満たないことがわかります。

「企業のSDGsの取り組みは就活には影響しない」が6割以上の理由とは?

引用: UZUZ若者キャリアレポート<2021秋>

次に「企業のSDGsの取り組みは志望度に影響がありますか」ですが「あまり影響がない」「全く影響がない」が6割以上を占めます。企業のSDGs担当者からしてみると、落胆してしまう数字ですが、本当にそうでしょうか。

先日このコラムで取り上げた別の調査「SDGs情報入手はインターネットがトップ、企業は積極的な情報発信を-『Job総研』2021年 SDGs実態調査より」によれば、「企業のSDGsへの取り組みが企業選びに影響するか」という問いに対しては、「大きく影響する」11.7%、「やや影響する」40.2%となり、半数を超える51.9%が転職先のSDGsへの取り組みを意識していると回答しました

調査対象の違い

この調査結果の違いは、調査対象そのものの違いに表れています。
まずは年代。本調は20代男女 に対し、先日は20〜69歳男女と、年齢の違いが大きいです。
次に、社会人歴。本調査は既卒・第二新卒で就職活動中、先日の調査は1年以内〜10年以上勤務している社会⼈です。そして、SDGsを認知しているかどうかという点について最も大きな違いがありました。本調査では、半数未満しかSDGsを認知していませんが、先日の調査では9割超えです。

SDGsの意味を正しく理解していれば、おのずと企業への影響度がわかります。結果「SDGsを重視する企業に就職すべきだ」という結論が導き出されますが、SDGsそのものを知らないので、重視しようがないということなのではないでしょうか。

「企業のSDGsへの取り組みは、実際の業務や就労条件に関連性がない」と考えている人が多い

それは、調査結果の自由回答にも見られます。いくつか抜粋してみましょう。

・国連が策定したSDGsを達成することと、私個人が仕事で何かを達成することにあまり関連性を見出せないから。
・実務とは関係ない要素だと感じるから。
・イメージ向上のために取り組んでいる企業が多い印象があり、取り組みの有無で推し量ることはできないと考えるため
・社会情勢としての部分と企業が行っている一つの取り組みとしての部分で気にした方がいいのは理解できますが、就業を目的とした時それが志望度に影響するかと言われると関係しない為。

引用: UZUZ若者キャリアレポート<2021秋>

SDGsの概念が広すぎて、それが企業の経営方針にどんな影響を及ぼしているのかまで想像が及ばないことが伺える回答です。社会人歴が長い場合は、会社によってSDGsの啓発が行われていることから「○○の取り組みはSDGsの概念と関連している」といったことに想像が及びますが、そのような状況にないと、例えば「働き方改革」や「DX」でさえ、本来はサステナビリティと関連して行われていることにまで考えが及ばないのかもしれません。

SDGsと社員への待遇の関連性についてのアピールが必要

最後に、現在転職を考えている理由についてのアンケートを見てみましょう。一見「よくある理由」に見えますが、例えば3位「年収が低い」5位「残業時間」7位「休み」「教育体制」9位「体調」「ハラスメント」など、明らかにSDGsに関連する項目が半数以上あります。

企業は、これから入社する社員にSDGsについての関心を高めてもらうために、自社の経営や待遇がどのようにSDGsに結びついているかをわかりやすく発信して伝えていくなど、環境関連以外のアプローチも行っていく必要もあるのではないでしょうか。

参照:【調査リリース】 UZUZ若者キャリアレポート<2021秋> 既卒・第二新卒の6割以上は「企業のSDGsの取り組みは就活には影響しない」と回答

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