企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、ダイキン工業株式会社です。
気候変動対策における世界の先進企業として、CDP「気候変動Aリスト(最高評価)」に選定されるなど、その取り組みは世界的にも高く評価されています。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
ダイキン工業株式会社のSDGsへの取り組み
- ダイキン工業株式会社
- 業種:機械
- 設立:1934年2月11日
- 従業員数:連結80,369人/単独7,499人(2020年3月31日現在)
- 参照公式サイト:https://www.daikin.co.jp/
エアコンでおなじみのダイキンは、空調機器と冷媒の両方を製造する世界で唯一のメーカー。これまでの環境技術を生かした製品・サービスを世界中に提供しています。
その主力事業である空調は、すでに社会インフラとなり私たちの生活には欠かせません。しかしその一方で、電力使用量の増加が地球温暖化に与える影響が懸念されます。
ダイキンでは、2050年に事業による温室効果ガス排出実質ゼロをめざす「環境ビジョン2050」のもと、2030年度には2019年度を基準としたBAU比で50%削減することを中間目標に掲げています。
SDGsについては、17目標のうち事業を通じて大きく貢献できる8目標に注力することを表明。以下の8つです。
- 注力するSDGs
- 目標3「すべての人に健康と福祉を」
- 目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
- 目標8「働きがいも経済成長も」
- 目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
- 目標11「住み続けられるまちづくりを」
- 目標12「つくる責任つかう責任」
- 目標13「気候変動に具体的な対策を」
- 目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
ここでは、最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」への取り組み
目標7の ゴール は「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」です。
空調には電力が必要なため、効率的な再生可能エネルギーの利用促進をめざす取り組みを進めています。注目される太陽光発電ですが、主力電源化には需給調整などまだまだ問題点を乗り越えなければなりません。ダイキンでは、関西電力と協業し太陽光発電と空調制御を組み合わせた実証試験を2021年7月から開始。今後の再生可能エネルギーの導入を促進し、省エネルギー及びコスト削減の達成を目指します。
目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組み
目標13の ゴール は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」です。
日本では、省エネ性能が高いインバータエアコンの普及率が100%ですが、発展途上国では古いタイプの電力消費量が大きな家電が主流です。そこで、ダイキンではアフリカ・タンザニア連合共和国でエアコンのサブスクリプション事業を行う子会社「Baridi Baridi株式会社(バリディバリディ)」を設立。省エネ性能の高いインバータエアコンを、ユーザーがスマートフォン経由で定額の使用料を支払うことで利用できる仕組みです。エアコンの普及と、環境負荷低減の両立を目指しています。
また、2021年7月には、自社の「低温暖化冷媒HFC-32」に関する技術について特許約300件を無償で公開。従来使用されてきた冷媒よりも地球温暖化への影響が小さいHFC-32のさらなる普及を目指してのことです。
目標15「陸の豊かさも守ろう」への取り組み
目標15の ゴール は「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」です。
世界で排出されるGHGの1割は森林破壊によるものだそう。ダイキンでは「空気をはぐくむ森プロジェクト」として、2014年から、植樹するだけでなく、森林伐採に頼らない生活手段確立のための支援を、ブラジルやリベリアなど世界7か所で行っています。これにより、1,100万ヘクタールの森林保護、700万トン以上のCO2排出抑制に貢献を目指しています。
SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組みへの取組事例~cokiの記事より
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標 13「気候変動に具体的な対策を」 について、日本の省エネを家づくりから取り組むマテックス株式会社の記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
窓の専門商社 マテックスの物語-環境問題と対峙、日本の家づくりを一から問い正す
マテックス株式会社は、「窓から日本を変えていく」をスローガンに掲げ、大手メーカーと地域の販売店や工務店との間に立って、窓ガラスやサッシなどの仕入・販売に特化した卸売業者です。
日本の住宅は気密性や断熱性のレベルが低く、窓からのエネルギーロスが非常に大きい状態。マテックス株式会社は、窓周りの問題を社会課題として考えその解決に全力を尽くしています。
マテックス株式会社のステークホルダーに対する思いとは
これからの時代の「窓の卸商社」はどうあるべきかを自ら問い質し、業界に社会志向型の価値軸へのシフトを促してきた同社。今回は代表取締役社長の松本浩志さんに、社会貢献のあり方や取り組み、ステークホルダーに対する思いを伺いました。
日本を持続可能な社会に変える「真の省エネ住宅」とは?
「日本の住宅の断熱不足が生活者の健康を脅かしている」と警鐘を鳴らす人がいる。一般社団法人ロングライフ・ラボの清水雅彦代表理事は、以前から高気密・高断熱・省エネ住宅を普及させる活動をしている。 「住宅の断熱性能が良くなれば、人々は健康になる」と話す清水代表。背景にある日本の住宅に潜む課題とは? またロングライフ・ラボが掲げる「真の省エネ住宅」とは?
参照: coki
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