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錦町農産加工株式会社

https://nishiki-no-konnyaku.com/

〒740-0723山口県岩国市錦町府谷131

【100年企業探訪】錦町農産加工株式会社廣兼一昭|伝統食品こんにゃくで健康と笑顔を届ける

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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【100年企業探訪】錦町農産加工株式会社廣兼一昭

ナチュラルミネラルウォーター、こんにゃく製品、ところてん、生くずきりの設計や開発、製造及び販売を行う錦町農産加工株式会社。美しい自然に囲まれた山口県岩国市錦町で100年以上にわたって、食を通して多くの人の健康と笑顔を作り続けてきました。今回は代表取締役の廣兼一昭氏に事業への思いと、錦町農産加工株式会社を長年にわたって支えてくれるステークホルダーについてお話を伺うなかで、「100年企業」たる理由を探っていきます。

錦町から健康と笑顔のため真実(ほんもの)をお届け

—錦町農産加工株式会社の設立の経緯について教えてください。

私たちの前身は、1905年(明治38年)に創業した廣兼民五郎商店という蒟蒻芋問屋です。なぜ蒟蒻芋かというと、こんにゃくが錦町の特産品であったためです。こんにゃくの一大産地は群馬県や茨城県ですが、明治初期に錦町にも特産品を作ろうと、茨城県で栽培や製造を学び、技術を持ち帰ったといわれています。

蒟蒻芋問屋だった廣兼民五郎商店は、戦後は非常に苦しい状況に追い込まれました。地域のこんにゃく製造を一手に担っていた錦町農産加工農業協同組合連合会も大きな赤字を出し、結局1976年(昭和51年)に当社の現会長が農協さんの工場とその負債もまるごと引き受けるかたちで、こんにゃくの製造から販売までを一貫して行うために設立したのが、錦町農産加工株式会社なのです。

—蒟蒻芋問屋から始まった御社がナチュラルミネラルウォーターの販売を手掛けているのはなぜなのでしょう?

約97%が水分というこんにゃくは、その美味しさが水によって決まるといっても過言ではありません。私たちが使用する水は、全国名水百選の寂地川を源流の一つとする錦川水系の地下から直接汲み上げたものです。ミネラルバランスが良くカルシウム含有量に富んだこの美味しい天然水をもっとたくさんの方に届けたいと思って、ナチュラルミネラルウォーターの販売を行うようになったのです。


—やはり原材料には相当こだわっていらっしゃるのですね。

そうですね、私たちの強みは錦町が誇る豊かな自然です。全ての源である水が非常に清らかで良質な地域だからこそ、こんにゃくは美味しく、鮎や猪も獲ることができます。私たちは地元で獲れた鮎や猪料理、美味しいこんにゃく料理などを道の駅で提供しているのですが、それらの味は格別ですよ。錦町にいらした際は、ぜひ味わっていただきたいと思います。

—今後の展望を教えてください。

こんにゃくって少し地味だなと思う方もいらっしゃると思うんです。私も小さい頃は、「何でうちはこんにゃく屋なんだろう」と不満に思ったこともありました。しかし、実はこんにゃくは、食物繊維をたっぷり含み(なんとレタスの2.5倍!)、カルシウムやセラミドも豊富なのに超低カロリーというヘルシー食品です。しかもアレルギー物質を含んでおらず、どんな料理にも合うというおまけ付きです。こんな伝統食品はなかなか無いのではないでしょうか。ですから今後も、日本が誇る伝統食品であるこんにゃくをより多くの方々にお届けすることで笑顔と健康を作っていきたいと思います。

錦町農産加工株式会社のステークホルダーに対しての思い

社員・家族との向き合い方
錦町農産加工株式会社の社員

1976年に錦町農産加工株式会として誕生した当時の社員が未だに当社で尽力してくれています。70代の社員は、私が小学校の時に工場に手伝いをしていたときからの古い付き合いです。製造現場は水の入った重たい物を運んだり、夏は暑かったりと決して楽な環境ではありません。そうした状況でも人生をかけて頑張ってくださっていることに感謝の気持ちをお伝えしたいですね。私一人では何もできないのです。一生懸命働いてくれる社員の存在があってこその会社です。頼りにしていますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

株式会社ピュアラインにしきの社員

株式会社ピュアラインは、道の駅「ピュアラインにしき」を維持・管理しています。地元愛の強いメンバーが社員になってくれているからこそ、地域密着型の運営ができており、多くのお客様からの大変好評をいただけているのだと思います。いつも頑張ってくれてありがとうございます。

道の駅ピュアラインにしき

道の駅ピュアラインにしきは地域密着の運営が好評

お客様との向き合い方
株式会社丸久

山口県を中心に食料等の小売業を営む会社です。当社のこんにゃくの良さをどこよりもご理解くださっています。長年にわたるお取引に、感謝を申し上げます。

中国CGCグループ

CGCグループとは、日本全国各地で生まれたスーパーマーケットが地域の食文化を守るため、地域愛着の精神で各企業の特徴を生かしながら協業するグループです。中国CGCグループに加盟する一つひとつの企業にお礼を申し上げたいくらい、本当にお世話になっています。長きにわたりお付き合いいただき、あらためて御礼申し上げます。

コープCSネット(生活協同組合連合会コープ中国四国事業連合)

当社の売上に多大に貢献してくださっているのがコープCSネットさんです。私たちのこんにゃくの価値を認めてくださり、多くの方にご案内をしてくださっていますので、本当に感謝しています。

取引先との向き合い方
株式会社森岡商店

蒟蒻栽培の適地として有名な広島県神石郡神石高原町の会社です。当社の原料の大半を取り扱ってくださっています。弊社のこんにゃくの質の高さは、森岡商店さんのおかげです。森岡商店さんなくして、弊社のこんにゃくはありえません。長年の間、安定供給してくださるからこそ、弊社も事業を安定的に継続することができるのです。弊社の品質を支えてくれている大変ありがたい存在です。いつも本当にありがとうございます。

株式会社オリヒロ

健康食品で有名なオリヒロですが、実は、それまで手作りでつくられてきたこんにゃくの製造機械の開発に挑戦した企業でもあります。当社の工場の機械はほとんどオリヒロ製です。オリヒロの機械があるからこそ、こんにゃくの製造ができるわけですから、感謝しかありません。新設時のみならずメンテナンスまでお世話になっていますので、今後もよろしくお願いします。

凸版印刷

こんにゃくを製造するための安全性の高いフィルムを作っていただいています。弊社は大企業ではありませんので、ロットでいえばそれほど多くはないはずです。にもかかわらず、長年納品し続けてくださり、ありがとうございます。

株式会社ブンシジャパン藤村周介代表取締役社長
HACCP・AJVC 井上裕隆代表

藤村社長は、当社の転機となるような方を紹介してくださる恩人です。HACCP・AJVCの代表の井上裕隆さんも藤村社長から20年前にご紹介いただきました。当社工場が[ FSSC22000]と[ISO22000]を認証取得できたのは、井上さんのおかげです。井上さんは年下の私を昔から対等な一人の人間として扱ってくださる方で、毎月一回工場に来てはうちの社員も非常に可愛がってくださっています。製造の根幹となる衛生管理が万全なので井上さんのおかげですね。そして、ご紹介くださった藤村社長にも非常に感謝しています。

ジャパンパッカーズ協同組合(JPCA)

ジャパンパッカーズ協同組合は、全国の中小清涼飲料製造企業(パッカー業)が集まって設立された団体です。入会したことで、東京で仕事をするときに学ぶべきことを効率よく吸収でき、海外視察にも参加させていただくなど視野も広げていただきました。入会当時、私は20代後半の生意気な若造でした。そんな私を追い出さずに面倒を見てくださった懐の深さにも実は感謝しています(笑)。多くのことを学ばせていただきありがとうございます、とお伝えしたいですね。

地域社会との向き合い方
一般社団法人公益資本主義推進協議会(PICC)の大久保秀夫会長

大久保会長には、経営の在り方を教えていただきました。当社は初代から100年以上続く会社ですが、私がまだ経営者としての自覚が足りていなかった頃は、「未来永劫続く会社にするように努力しなければ!」という考えには至っていませんでした。会社に社員やその家族の生活がかかっているという感覚すらなく、目の前のやるべきことをこなし、給与を払うくらいの感覚だったのです。それが大久保会長と出会ったことで大きく変わりました。社会性を最優先とした経営を学び、今後また100年続く企業にするためにはどうすべきかを真剣に考えるようになりました。多くの学びを与えてくださった大久保会長には感謝が尽きません。教えを実践することを通して恩返しをしていきたいと思います。

一般社団法人公益資本主義推進協議会(PICC)の大久保秀夫会長
廣兼さんと大久保会長の出会いはこちらからも読むことができます!

未来世代との向き合い方

「企業は公器である」と言われます。これは社会に貢献できてこそ、社会から信頼され、存続を許されるという考え方です。では、今後も長い間存続するために「私たちが社会に貢献できることは何なのか?」と考えると、やはり食を通じて笑顔や健康、幸せを提供することです。
 
現代のコロナ禍で厳しい立場に追い込まれる企業も多いなか、幸いなことに私たちの仕事はほとんど影響を受けませんでした。それは人間にとって「食」がいかに重要であるかを示していると思います。
 
食べることは生きることです。良い食べ物をお腹に入れると、人は自然と笑顔になり、幸せな気持ちになって、感謝の心も生まれるでしょう。私たちは、日本が誇る伝統食品であるこんにゃくを通してこの幸せを将来の子どもたちにも伝えていきたいと思います。そのためにやるべきことは、自然の恵みを使って誠実に良質な食品を作り続けること。食を通して笑顔と健康と幸せを生むことが私たちの使命であり、社会に貢献できる価値だと考えています。

廣兼 一昭 錦町農産加工株式会社 代表取締役

<企業概要>

錦町農産加工株式会社 代表取締役 廣兼 一昭

ホームページ:https://nishiki-no-konnyaku.com/

所在地:〒740-0723 山口県岩国市錦町府谷131

設立:1983年

事業内容:ナチュラルミネラルウォーター、こんにゃく製品、ところてん及び生くずきりの設計・開発、製造及び販売

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ライター:

1991年東京生まれ。中央大学法律学部出身。卒業後は採用コンサルティング会社に所属。社員インタビュー取材やホームページライティングを中心に活動中。

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