
岐阜県高山市の「活エネルギーアカデミー」と「TMBJ」が、「防災・減災×サステナブル大賞2025」で奨励賞を受賞した。地域資源の活用と防災教育を通じた持続可能な社会の実現を目指し、2度目の受賞となる両団体の取り組みが注目を集めている。
地産地消と防災教育、地域に根ざした取り組み
岐阜県高山市で持続可能な地域社会の実現を目指すNPO法人「活エネルギーアカデミー」と、防災士の資格を持つ女性職員による「TMBJ(高山まち協防災士女子会)」の2団体が、一般社団法人減災サステナブル技術協会主催の「防災・減災×サステナブル大賞2025」においてスマーテスアワード奨励賞を受賞した。両団体にとっては2度目の受賞となり、地域防災とサステナビリティに貢献する活動が改めて評価された。
地域資源を活かした経済モデルの構築
「活エネルギーアカデミー」は、地域の森林資源を活用した持続可能な経済モデルの実現に向けた取り組みを進めている。岐阜県や高山市、地元の金融機関と連携し、地域通貨「エネポ」を活用することで、地産地消を促進し、森林整備と地域経済の活性化を図ってきた。この試みは、資源循環と経済活動を両立させる新しいモデルとして注目されており、環境保全と地域振興を結びつける好例となっている。
女性主体の防災活動が評価
「TMBJ」は、地域の防災意識向上を目指し、自治体と連携した防災教育プログラムを実施している。防災士の資格を持つ女性たちが中心となり、ワークショップや防災計画作成を支援しながら、地域住民への防災知識の普及を図る。特に、子どもから高齢者まで幅広い層に向けた生涯学習型の防災教育は、全国的にも先進的な取り組みとされている。
地域社会の持続可能な未来へ
両団体の活動は、防災・減災とサステナビリティを両立させるという点で大きな意義を持つ。自然資源の循環利用を通じた地域経済の活性化や、防災教育による地域のレジリエンス向上は、今後の社会において不可欠な要素となるだろう。これらの取り組みは、他地域にとっても参考となるものであり、持続可能な社会を実現するための一つの指針となる。