世界的なヘルスケア企業Haleon(ヘイリオン)は、社会貢献活動にも力を入れている。
その活動の一つ、車椅子清掃ボランティアの様子を、受益者である特別養護老人ホーム南陽園の担当者、山口春美さんと、同第三南陽園の担当者、北濱貴子さんに伺った。
活動内容の詳細や、ボランティアがもたらす効果、そしてHaleon社への感謝の言葉を通して、企業ボランティアの意義を探る。
Haleon ボランティア活動で車椅子清掃
Haleon(ヘイリオン)は、「シュミテクト」や「カムテクト」などのオーラルケア製品、「コンタック」「ボルタレン」などの薬で知られるグローバルヘルスケア企業だ。
2022年7月にGSKのコンシューマー・ヘルスケア事業から独立し、新たなスタートを切ったばかりの企業だが、設立以前の2021年からHaleonでは、年間最大8時間までの就業時間中のボランティア活動を推奨する社員ボランティア制度をグローバル全体で導入している。
世界的に高まるESG投資への意識の高まりを受け、Haleonは社員の社会貢献活動を推進し、その活動を可視化することで、企業として持続可能な社会の実現に貢献しようとしている。
その活動の一環として、Haleonジャパンは浴風会内の3つの特別養護老人ホーム(南陽園・第二南陽園・第三南陽園)にて車椅子清掃のボランティア活動を行っている。
Haleon ジャパンの社会貢献活動の取組みは以下の記事で紹介しています。
「本当に助かっています!」現場からの感謝の声
地域連携担当として対応している山口春美さんと北濵貴子さんは、Haleonの活動に心からの感謝を述べている。
「Haleonさんの活動は、本当にありがたいです。最初に『何か社会貢献活動ができないか』と連絡をいただいた時は、正直驚きました。有名な企業が、私たちの施設のために何かをしてくれるなんて、思ってもみなかったですから」と山口さんは、Haleonからの最初の連絡を受けた時の驚きを語る。
同担当者の北濵さんも当時のやり取りを振り返る。
「まさにそうでしたね。しかも、Haleonさんは、単に社会貢献活動をしたいというだけでなく、私たちのニーズを丁寧にヒアリングしてくれました。『どんな活動が役に立ちますか?』と親身になって聞いてくださり、そこで初めて車椅子清掃をお願いすることにしたんです」
車椅子清掃は、第三南陽園にとって大きな課題だった。本来は職員の業務範囲だが、慢性的な人手不足と、常に利用されている車椅子の清掃時間の確保が難しく、汚れが蓄積しやすい状態だった。
「車椅子の清掃は、本来職員が行うべき業務ですが、人手不足もあり、なかなか手が回らないのが現状です。利用者の方々は常に車椅子を利用されているため、清掃の時間を確保することも難しく、どうしても汚れが溜まってしまうんです」と語る山口さん。
「車椅子は利用者の方々にとって、生活に欠かせない大切なものです。清潔な状態を保つことは、利用者の方々の健康と快適な生活に直結します。Haleonの皆さんが車椅子を丁寧に清掃してくださるおかげで、本当に助かっています」と、北濵さんもHaleonの活動は第三南陽園にとって重要であると感謝を述べる。
きれいな車椅子が運ぶ、幸せの連鎖
Haleonのボランティア活動は、車椅子の清潔さを保つだけでなく、施設全体に好影響を与えている。まず、清潔な車椅子は利用者のQOL(生活の質の向上)に繋がる。
「きれいになった車椅子を見ると、利用者の方々も嬉しそうです。中には、『ありがとう』と声をかけてくれる方もいます」と山口さんは話す。
職員の負担軽減にも大きく貢献している。Haleonの活動によって、職員はその負担から解放され、より利用者の方々に向き合う時間が確保できるようになった。
「限られた時間の中で、通常業務に加えて車椅子の清掃まで行うことは、職員にとって大きな負担でした。Haleonさんの活動のおかげで、その負担が軽減され、より利用者の方々に向き合う時間が増えました」と北濵さんは、その効果を実感を持って語る。
さらに、この活動は、地域との繋がりを強化するという効果も生み出している。企業が地域社会に貢献する姿は、地域住民に好印象を与え、施設と地域との良好な関係構築に繋がっている。
「Haleonさんの活動は、地域の方々にも良い影響を与えています。企業が地域社会に貢献する姿は、地域住民にとって好印象を与え、施設と地域との良好な関係構築にも繋がっています」と山口さんは、地域貢献の側面についても言及する。
プロ顔負け!?ヘイリオン流”車椅子磨き”の秘密
Haleonのボランティア活動は、他の企業の活動とは一線を画す特徴を持っている。それは、社員一人ひとりの意識の高さ、そしてチームワークの良さにあるという。
「Haleonの皆さんは、『やらされている』という感覚ではなく、自ら積極的に活動に参加し、本当に楽しそうに作業しています。見ている私たちも元気をもらえます」と北濵さんは、Haleon社員の姿勢を高く評価する。
また、チームワークも抜群だ。初めて会うメンバー同士でも、互いに声を掛け合い、スムーズに連携を取りながら効率的に作業を進めるそうだ。
「初めて会うメンバー同士でも、スムーズに連携を取り合い、効率的に作業を進めてくれます。お互いに声を掛け合い、協力しながら作業を進める姿は、本当に素晴らしいです」と山口さんは感心する。
そして、何よりも印象的なのは、”誰かのために”という強い思いだ。
単に作業をこなすのではなく、車椅子を利用する人々のことを思いやり、一つひとつの車椅子を丁寧に清掃する姿が、多くの人の心を打つ。
「単に作業をこなすだけでなく、車椅子を利用する人々のことを思いやり、本当に丁寧に清掃を行ってくれます。その気持ちが、私たちにも、そして利用者の方々にも伝わってきます」と北濵さんは、Haleon社員の温かい心に触れる。
その仕事ぶりは、まさにプロ顔負けだ。
「Haleonの皆さんは、本当に手慣れていて、仕事も早いです。10名ほどの社員が2~3時間かけて、40~50台の車椅子をピカピカにしてくれます。しかも、ただ掃除するだけでなく、汚れ具合を細かくチェックしながら、丁寧に作業を進めてくれるんです」と山口さんは、Haleonの仕事ぶりを称賛する。
継続的な活動への期待と感謝
Haleonの活動は、浴風会の3つの特別養護老人ホームにとって大きな希望となっている。
「Haleonさんのボランティア活動は、私たちにとって本当にかけがえのないものです。できれば、今後も活動を続けていただき、多くの車椅子をきれいにしてほしいです。年に2回も来ていただけたら、本当に嬉しいです」と山口さんは、今後の活動への期待を込めて語る。
北濵さんも「Haleonさんの活動は、他の企業にとっての模範となるはずです。多くの企業がHaleonさんのように、積極的に社会貢献活動に取り組んでくれることを願っています。本当に感謝しています」と、感謝の気持ちを伝えると共に、他の企業への波及効果にも期待を寄せた。
◎施設概要
社会福祉法人 浴風会
〒168-0071 東京都杉並区高井戸西1-12-1
HP:https://www.yokufuukai.or.jp/
特別養護老人ホーム南陽園
・事業開始:昭和46(1971)年6月
・現施設建設:平成3(1991)年4月
・HP:https://www.yokufuukai.or.jp/facility/nanyo_en.html
特別養護老人ホーム第三南陽園
・事業開始:平成14(2002)年4月
・現施設建設:平成14(2002)年2月
・HP:https://www.yokufuukai.or.jp/facility/nanyo_en3.html