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「大阪の女性は10人中9人ブス」百田尚樹氏の容姿揶揄発言に批判殺到 ルッキズムが突きつけるリスクとは

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百田氏が街頭で「大阪はブス」と発言

日本保守党 百田尚樹
政策と小説はいいのに……

参院選投開票を目前に控えた7月12日、日本保守党の百田尚樹代表(69)が北海道・北広島駅前で行った街頭演説中に飛び出した発言が波紋を呼んでいる。

当日は地元プロ野球の試合開催により周囲には多くの人が集まっていた。百田氏は「壊れていく日本を何としても立て直したい」と声高に訴える一方、札幌の女性を「美人が多い」と持ち上げたうえで、大阪について「10人中9人はブスですよ」と発言。さらに「街宣してても嫌になってくる」と笑いながら語り、「手を振ってくれる子はたいてい美人」といったルッキズム的発言を続けた。

SNS上ではこの一幕が動画付きで拡散され、批判の声が噴出している。

 

選挙中の「大阪侮辱」発言、票田への影響は?

今回の発言が物議を醸す背景には、「大阪の女性」を一括りに侮辱した構図がある。参院選では全国比例区の候補者を抱える日本保守党にとって、人口が集中する大阪エリアの票は決して小さくない。

しかし百田氏は大阪出身でありながら、自らの地元を“ネタ”にして票田を逆なでするような発言を行った。大阪の保守層や女性支持者にどう響くかについては、党の広報姿勢も問われる局面だ。

実際、SNS上では《日本保守党に投票しようとしていたけど、これは引いた》といった投稿や、《大阪の女性を敵に回してどうする》という反応が相次いでいる。

 

政治家の発言と“ルッキズム”の距離感

今回の問題は単なる「暴言」や「失言」として片付けるには重い意味を持つ。政党代表という公的な立場にある人物が、街頭演説という場で性別・容姿に関する“ジャッジ”を笑いに変えたことで、政治とルッキズムとの距離感のあいまいさが露呈した。

近年、社会では容姿による差別的評価=ルッキズムへの批判が高まっており、公共の場での表現に慎重さが求められるようになっている。政治がこうした感覚からズレていくことで、有権者との信頼関係が損なわれるリスクも高まる。

 

女性支持層からは「これは笑えない」「軽視された気がする」

SNS上では女性ユーザーによる強い反発も目立った。

《なんで他人の容姿を街宣でジャッジするの?》《これは笑えない。女性を軽視してるとしか思えない》《こんな人が政党代表?女性として馬鹿にされた気がする》といった投稿がX(旧Twitter)に溢れた。

日本保守党の候補者には女性も含まれており、党の内部からもこの発言に異議を唱える声が出るのか否か、今後の対応が注目される。

また、大阪府在住の20代女性に行った街頭インタビューでは、「こんなふうにひとくくりにされるのは不快。笑いにするセンスも疑う。謝罪があってしかるべき」といった声も上がっている。

 

党としての対応は?

記事執筆時点で、日本保守党側から百田氏の発言について公式な釈明や謝罪は出ていない。選挙戦終盤にさしかかるなかで、このまま党として黙認の姿勢を続けるのか、あるいは釈明の場を設けるのかが焦点となる。

政治における言葉の重みが問われる今、百田氏の“美人/ブス”論は、票以上に政党の品格と信頼に直結する課題として浮上している。

 

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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