AIが店員に?未来のショールームがオンラインに登場

店頭での接客は、いまや人間だけが担う時代ではなくなりつつある。企業の販売・営業支援を手がけるビーモーション株式会社(東京都豊島区)は5月16日、AIアバターやAR技術を活用した「未来のショールーム」をバーチャル空間上に期間限定で無料公開した。5月末までの公開となっており、誰でも気軽にアクセスできる。
接客の課題に応える「接客オンデマンド」
同社が展開する「接客オンデマンド」は、人手不足や業務の属人化といった小売・サービス現場の課題を背景に開発された支援ソリューションだ。AIアバターによる自動接客や、VR/ARを活用した接客支援、スタッフ研修などを統合し、省人化と顧客体験の向上を両立させることを目指している。
3つの接客体験を無料で試せる
今回のバーチャルショールームでは、主に以下の3つの体験が可能だ。
① AIアバターの自律接客体験

仮想の家電コンシェルジュ「マキさん」が来場者の質問に音声で対応。AIが自然な対話を行い、実際の導入を想定したデモとして機能する。
② VR空間でのバーチャル店舗展示
3DCGで再現されたインテリアショップを自由に移動しながら閲覧可能。オンラインでもリアルな売場の雰囲気を演出できる。
③ ARによるリアル空間への商品投影
スマートフォンやタブレットを活用し、現実空間に商品情報や案内を重ねて表示。「この商品をここに置いたらどう見えるか」を視覚的に確認できる。
「売るに変化を」創業34年目の挑戦
1990年創業のビーモーションは、長年にわたり家電販売を中心にリアルな顧客接点を支えてきた。同社のミッションは「売るに変化を」。接客オンデマンドは、これまでの経験と先端技術を融合させたDX推進の象徴ともいえる。
同社は、今後も生成AIやVRコンテンツの開発を進め、「人とAIが協力する新しい働き方」の支援を強化する方針だ。販売・接客だけでなく、研修・教育、さらには地方自治体や観光分野での展開も検討されている。