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ゼレンスキー大統領、「欧州軍」創設を提言 米国の関与低下を懸念

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欧州軍創設の必要性

ウクライナが欧州軍を作りたいと宣言
DALL-Eで作成

ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、ドイツ・ミュンヘンで開かれたミュンヘン安全保障会議で演説し、欧州独自の防衛力強化のため「欧州軍」創設を提言した。トランプ米政権が欧州防衛への関与を弱める可能性を指摘し、「欧州と米国の古い関係は終わった。欧州のために警告する。欧州軍を創設する時が来た」と主張した。

ゼレンスキー大統領は、米国の関与が不透明になる中で欧州の結束を促し、「欧州は自らの未来を自ら決定すべきだ」と訴えた。また、トランプ氏がプーチン露大統領との停戦交渉に意欲を示していることについて、「ウクライナ抜きで和平交渉が行われることはあってはならない」と警戒感を示した。

欧州の対応と課題

ゼレンスキー氏の発言は、ウクライナのNATO加盟の行方や欧州の安全保障の枠組みに関する不確実性を浮き彫りにしている。慶應義塾大学総合政策学部の鶴岡路人准教授は、「ゼレンスキー大統領の焦りが色濃く表れている。ウクライナの安全保障には米国の関与が不可欠だが、その信頼性が揺らいでいる。欧州がどこまで結束できるかが問われている」とSNSで指摘。

欧州内ではウクライナ支援の継続について議論が続いており、特にロシアとの対立が直接的な軍事衝突に発展することへの懸念も根強い。ウクライナ近接の国々は、ロシアとの直接対決を避けるため、「欧州軍」へのウクライナ加盟には慎重な姿勢をとるとみられる。

また、ゼレンスキー大統領の提言は、欧州の安全保障政策の変化を促す可能性もある。特にフランスのマクロン大統領は以前から欧州の戦略的自立を訴えており、ゼレンスキー氏の提案がフランスの防衛戦略にどのような影響を与えるかが注目される。

今後の展望

欧州軍創設には多くの課題が残る。EU加盟国間での防衛政策の調整や各国の軍事予算の分配といった問題が未解決であり、実際の創設には相当の時間を要すると考えられる。

一方、ロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争をどのように位置づけているかも重要な要素だ。ロシアは長年、NATOの東方拡大を警戒してきた経緯があり、仮に欧州軍の創設が進めば、ロシアとの関係が一層緊張する可能性が高い。

今後、欧州諸国がどのように対応し、ゼレンスキー大統領の提案がどこまで実現するかが、国際社会の大きな関心事となるだろう。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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